概要
サルディニア島に到着したブチャラティ一行。 トリッシュから得た情報を鍵にボスの正体を探るために行動するが、思わぬ敵襲を受ける。 自分達にメスを投げてきた者の正体を調べるべくブチャラティとナランチャが調査に、ジョルノとミスタは別方向でボスの正体を探るための手がかりを探し、アバッキオは自身のスタンド、ムーディー・ブルースの再生(リプレイ)能力で調査を開始した。
ブチャラティの調査は一人の男が流血して倒れていたことが判明、ナランチャは集合の合図を出してジョルノ達に伝えた。
だが、ブチャラティは更に調査を続けると【もう一人いる】ことに気づき岩陰に隠れている者に対して姿を現すように伝える。 が、反応がなかったため気になって調べてみると一人の少年が口が塞がれ手首から流血している状態だったという・・・(よくよく見ると少年の口を塞いでいるのは靴の紐で、半裸だった)
再生の準備をしていたアバッキオは、木に引っかかったサッカーボールを少年達のために取ってあげると 眼を閉じて警察官時代の頃を思い出しながら再生の準備を進めた
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【警告】これより先、ある男にやってくる運命が記載されているため閲覧に注意されたし
『タイマーは、もう25日だ・・・6月も終わっちまう。』
サルディニア島でボスの正体を探るべくムーディー・ブルースの再生(リプレイ)を準備している最中、気が付くと、自身は何処かで食事をしていた。
(とても静かで人っ子一人通らない何処かの場所で目立つのは、一台の交通バスだけだった)
カチャカチャと音がする方向へ目をやると、警察官が大量のガラス瓶の欠片を調べていた。「強盗事件の犯人の指紋を捜しているんだ」とガラス瓶の破片をその山の中から一つ一つ捜している警察官に、
『もし、見つからなかったら? 或いは証拠を見つけたとしても悪どい弁護士をつけてずる賢く無罪になったら?』
と訊ねると
「私は結果だけを求めないさ、真実に向かおうとする意志があれば、何時かは真実に辿りつけるから」
と彼は答えた。
自分は、何に打ち込んでも中途半端で終わってしまうことを悔やむのだが
「そんなことは無いよ、アバッキオ。 お前は、立派にやっているじゃあないか」
警官が自分の名前を知っていることに驚くアバッキオ。同時に先程まで何をしていたかを思い出し、『仲間の下へ戻らなくては!』と近くのバスに乗るべく駆け込もうとするが
「君はアレに乗ってここに来たんだ。 ここが終点なんだ・・・もう元いた世界に戻ることは・・・できない・・・」
と告げられる。
自分はもう仲間のいる世界に戻れないこと、そして自身がもう死んでしまったという真実に辿りつく。そして、自分の目の前にいる警官が何者であるのかということも・・・。
「アバッキオ、お前は立派にやったのだよ。・・・・そう、私が誇りに想うくらい立派にね」
【今にも落ちてきそうな空の下で・・・】
仲間達が見たもの。それはリプレイの準備中、近くで遊んでいた少年たちの一人に紛したボスに自身も知らぬ間に遭遇し、殺害されてしまったアバッキオの亡骸だった。(右胸には、大きな風穴が空いていた)
残された仲間達は「これ以上ここに残ることは危険だ」と、アバッキオの遺体を残して立ち去ろうとする。それに対してナランチャは(自身が孤独の苦しみや悲しみを味わったが故に)『アバッキオを・・・一人ぼっちで置いて行くのかよぉ!』と抵抗するが、ブチャラティに厳しく叱責されてしまう。
一行はトリッシュの護衛を継続するべく進もうとする。 だが、アバッキオの遺体にぶつかったジョルノは、アバッキオの手の中に残された石の欠片を発見。遺志を察し、欠片に生命を与えて元の場所へ戻したところ、そこにはアバッキオが仲間達のために最後の力を振り絞り、ムーディー・ブルースがリプレイしたボスの素顔のデスマスクと指紋が石に叩きつけられる形で存在していた。
想いを託して倒れたアバッキオ。その想いは確かに仲間たちに受け継がれた。
「アバッキオ、お前は立派にやったのだ・・・そしてお前の『真実に向かおうとする意志』は、あとの者たちが感じ取ってくれているさ・・・。大切なのは・・・そこなんだからな・・・。」
『あの日』以来ずっとアバッキオの心の十字架となっていた元同僚は、最期まで貫かれた彼の意志を静かに讃え、アバッキオの心は救われたのであった。
アニメ版では
一行が立ち去った後、アバッキオが倒れていた場所には、弔うように無数のイエローサルタンが咲き誇っていた。(参照)
イエローサルタンの花言葉。それは、「強い意志」。
関連タグ
ブローノ・ブチャラティ ナランチャ・ギルガ グイード・ミスタ