「野鎌」(のがま)、或いは「羊角風」(ようかくふう)とも呼称する。
タグ数としては「かまいたち」「カマイタチ」も近く、分散している。
一般に、両手に鎌のような巨大な爪を生やしたイタチのような姿で描かれる。
旋風に乗って現れ、両手の鋭い爪で人に切りつける。これにつけられた傷は鋭く深く、時に大量の出血を伴うが、痛みは殆どない。鎌鼬に斬られた傷は普通の治療法では回復しないが、古い暦を黒焼きにして膏と混ぜ、それを湿布に塗布して傷口に貼ると嘘のように癒えると言われる。
地域によっては三匹の親子(または兄弟)鎌鼬がまず人を転ばし、次に傷付け、そして薬を塗るとも、カマキリの怨霊とも、鎌の付喪神の仕業とも様々。
傷口が鋭利な刀で斬られたようなので「構え太刀」と呼んだのが訛って「鎌鼬」になった、と言う説もある。
近代の科学では「空中に突如起きた真空が人体に触れて起こる事故」「霜焼けに拠る皮膚の疾患が特に酷くなった症状」など様々な仮説で正体を説こうとしているが、未だにその“正体”は不明である。
漫画やRPG等、フィクションではしばしば風のようなもので切り裂く攻撃手段や技の名称として使われる。