「綺麗好きでなにが悪い!」
概要
3歳で劇団若草に入団。子役として1970年代から活動を始め、現在は自身の芸能活動とともに子役や若手俳優の指導を行っている。
演技力は非常に高く評価されており、かつては天才子役と呼ばれていた。
子役のイメージから脱却することに悩んでいた若い頃は、「子役上がりで生意気」というレッテル貼りがあり、アイドル的な歌手活動に逃げる形で専念するなど迷走ぎみであった。またギャンブル(競艇)に没頭し、飲酒運転からの警察とのカーチェイスの末、事故を起こすなど、犯罪やギャンブルをしており私生活も荒れていた。
その後、舞台や映画への出演や、後進の指導を中心に芸能活動を地道に続けていたが、2012年に『笑っていいとも!』へ出演した際に、毒舌を吐いたことがきっかけで、バラエティ番組への出演が飛躍的に増加。「毒舌キャラ」として再ブレイクを果たすことになった。
2014年に『笑っていいとも!』の後継番組となる『バイキング』の月曜MCに抜擢され、司会としてテレビ番組に出演する機会が増える。2015年には『バイキング』総合MCとなっている。
2014年から17年にかけて製作・放送された『潔癖クンの殺人ファイル』シリーズでは、毒舌で潔癖症の刑事、さらに元子役という本人をモデルとしたと思われるキャラクターで、35年ぶりに長編テレビドラマ主役を務めた。(なお、その約1ヶ月前に『ほんとにあった怖い話』15周年スペシャルの短編ドラマで主演を務めている)
現在は俳優としての活動よりも、司会業・タレント活動、子役養成スクール・プロダクション「アヴァンセ」での指導に力を入れている。
2020年4月には、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言発令を受け、発令から解除までの個人としての収入全てを、何らかの形で寄付する宣言をした。
人物
父、勝也(2012年没)は元業界紙の記者で、坂上精一郎の名前で小説家として活動していた。父の立ち上げた出版社が倒産した事や、極度のギャンブル狂であったことが原因で坂上家は多額の借金を負い、忍も中学までで辞めるつもりだった子役の仕事を続けざるを得ない状況に追い込まれた。
4歳上の兄、也寸志は元子役で、現在は映画プロデューサー。
動物好き。特に犬が好きで、自宅で多頭飼いしており、高齢の要介護老犬を引き取っている。20代の頃に犬のために都内に一戸建てを購入したほか、『有吉ゼミ』では、「坂上忍、家を買う」→「坂上忍、家を建てる」のコーナー企画で千葉県内にもう一軒家を購入した。また、このコーナーのきっかけは2011年に亡くなった愛犬を想ってのことであると明かしている。
犬に対する姿勢は、子役時代に共演した役者犬、そのドッグトレーナーに影響を受けている。(『ふしぎ犬トントン』のトントンとトレーナー)
2019年、20年には猫を保護しており、2020年現在は犬と猫合わせて17匹を飼育している。
かなりのきれい好き(潔癖症)である事でも知られており、片付け指導などの番組企画にも参加している。
ヘビースモーカーで、2014年からはアメリカンスピリットを吸っている。また、かなりの酒好き。再ブレイク当初は酔ったような状態で番組に出演することも多かった。
長山藍子のことを「母さん」と慕い、長山からも「しーちゃん」と可愛がられている。また、火野正平からは特に影響を受けたとしている。共演も多い野々村真・ヒロミらとは仲が良い。
武井壮の兄、武井情は俳優志望で、かつて坂上の付き人をしていたが、病気で若くして亡くなっている。「彼以上には愛情を注げない」という理由から、以降付き人はいない。
ASKAから『バイキング』などでの議論に対する姿勢がフラットであると好印象を持たれ、それまで面識はなかったが、食事に誘われ、応じたことを明かしている。
『バイキング』などでの極端な毒舌やパワハラ的言動、根拠のない批判や政治家個人への誹謗中傷が問題視され、インターネット掲示板やSNS上で批判する声が多い。また、2019年には明石家さんま、ビートたけし、タモリらからも番組での姿勢や司会スタイルについて批判する意見(ただし、あくまで冗談めかした言い方ではあるが)が出されている。
なお、月曜MC就任の際に「(スタッフから)攻めてほしいと言われている」と発言しており、番組としては坂上本人のスタイルを生かす形で毒舌を封印させずに放送していることが窺え、問題行動が目立つのは本人だけでなくスタッフ側の責任もあると言える。