概要
専用ソフト『ジャイロセット』、『ブロックセット』を用いて、
画面から送信される光信号を受信して動作するロボットである。
平たく言えば「ファミコンを使って動くロボット」ということである。
海外版での名称はR.O.B.(Robotic Operating Buddy) 。
日本では白と赤のファミコンカラーだが、
海外ではNES(海外版ファミコン)の色に合わせて灰色になっている。
専用ソフト『ジャイロ』では付属するコマをロボットが回し、
本体下部に設けられたAボタン、Bボタンに対応する場所に置かせる*事でゲーム中のゲートが連動して動く仕掛け。
『ブロック』の方は画面上に表示される指示の通りにロボットがブロックを積めるように、
プレイヤーが画面上の博士を操作してプログラムを作成してロボットを動作させる。
後者に関してはブロックが正しく積めたかどうかのフィードバック機能が無いため、
プレイヤーが目視でチェックして成否を判定するという方法を取っている。
1985年にご家庭のファミコンと連動してロボットに芸を披露させる、
「ロボットにプログラミングをして動かす」という非常に先進的な遊びを提案したものの、
あまりにも時代に対して早すぎたのかサードパーティ製のゲーム等は登場せず、
本機で遊べるゲームはこの2本だけに終わった。
正しくプログラミングして/操作していても、現実世界での物理法則により、
上手く積めずに崩してしまったり、コマ同士が接触して落下してしまったり、
動きがゆっくりなのでアクションゲームである『ジャイロ』では中々もどかしかったり、
若干おドジな部分もあったりする。
後に『スーパーマリオブラザーズ』の爆発的ヒットによりファミコンブームが到来するも、
上記のような事情から、知る人ぞ知る埋もれたハードという立場だったが
時が流れ2000年前後になると、そのレトロかわいらしい外見から、
任天堂ハードで発売されたソフトに様々な形でロボット役としてゲスト出演するようになり、
『マリオカートDS』や『スマブラ』シリーズにて、プレイアブルキャラとしての参戦を遂げている。詳細はR.O.B.を参照。
余談
長期使用を前提とした高耐久性を第一とする任天堂製品においてディスクシステムをも凌駕する圧倒的脆弱性を誇り、任天堂ハードの中でも極めて繊細な取り扱いを要求される純正機器である。
これは、徹底的なコスト削減の代償として商品の要点であるアーム動作を司るギアすらもその対象としたためであり、アーム動作用ギアとモーター動力伝導ギアを仲介する連結ギアを一体化させなかった事によるパーツ脱落が故障原因の大半を占める。
これを取り上げた『ゲームセンターCX』中のミニコーナー「プロジェクトCX」でも、
ロケハン中に2台も故障する事態となり、故障原因の追求が叶わなかったために追加購入した3台目でようやく収録を乗り切った。
関連イラスト
関連タグ
光線銃シリーズ…動作原理が同じである。スーパースコープも同様。
ヴァルガード…頭部デザインが似ているためファミコンロボと呼ばれている。
ピクミン2…作中でロボットの頭部と4色のブロックがお宝としてカメオ出演。頭部は『オヤジのおもいで』・ブロックはそれぞれ『~のジャイロブロック』と名付けられた。