名称である「サイドワインダー(sidewinder)」とは、
ヨコバイガラガラヘビのこと。
柔らかい砂の上を移動するため、横方向に進むという独特の動きをする。
また、暗闇でも目の下にある器官(ピット)で獲物の体温を感知できる。
サイドワインダーの名称はここから付けられた。
開発当初や中台海峡上空では、
エンジンの排熱と勘違いして太陽をどこまでも追いかけてしまうという、
おバカさん振りを発揮していた。
少し前には「太陽を追いかける」という弱点は克服されたものの、
今度は敵機が回避する時に放つフレア(おとり)にだまされていた。
やはりおバカさんだった。
現在では目の前の熱源がエンジン排熱か、
それともフレアのようなおとり熱源なのかを識別できるようになっている。
(それでも避けられる場合もあるようだが)
ロケット技術の進歩とともに射程も伸び、やればできる子になっている。
軽装甲目標への対地攻撃機能の試験が行われており、
エースコンバットシリーズの万能ミサイル一歩手前まで来ている。
(弾頭の破片効果ではバンカーや戦車等のある程度以上の装甲のある対象は破壊出来ないないため、ゲーム同様にするのは不可能だろうが)
本体が軽く、また安価なので改良を続けながらも現役である。
中台海峡やベトナムで用いられたAIM-9Bに始まり、最近でもAIM-9Xが新登場している。
小型で安価なので、陸軍の戦場防空システムMIM-72「チャパラル」、
シーカーを換装した簡易対レーダーミサイルのAGM-122「サイドアーム」も開発されている。
代表的な空対空ミサイルには、
レーダー誘導の中射程ミサイル AIM-7スパロー、
発展型中射程対空ミサイル(の略)AIM-120アムラーム、
慣性誘導と自律レーダー誘導を組み合わせたAIM-54フェニックス
もある。
注意点(?)
パイロットはこれを発射した後、僚機に「フォックスツー(FOX2)」と警告する。
「赤外線追尾ミサイルを発射した。注意されたし」という意味だが、
ベトナム戦争当時のコードであり、現在のコードは軍事機密のため不明である。
(多分そのままだとは思うが)
ベトナム戦争当初の命中精度の悪さで苦戦したのは本体の頭の悪さもあるが、整備員の扱いの悪さにも由来している。
ハンマーで操縦翼や安定翼をぶっ叩いて「調整」していた事もある。
ソビエトでの試み
中台海峡上空で初めて使用され、衝撃的なデビューを果たしたサイドワインダーであるが、
その成功をソビエトが見逃すわけが無い。
さっそくコピー品であるR-3S(NATO名:AA-2「アトール」)を開発し、
MiG-21に装備した。
こちらは末永く改良を加えられるという事も無く、
後継にはR-60(NATO名:AA-8「エイフェッド」)を新規開発している。
こちらはMiG-21やMiG-23、MiG-25・MiG-29にMiG-31、Su-17やSu-27にまで対応する、
旧東側の標準ミサイルである。
また、イナズマイレブンGOの登場人物、倉間典人の必殺技。