概要
1970年に発売されたソルティー・シュガーの2枚目のシングル。
曲の内容は* *人気の無い馬に賭けてその馬が日本ダービーで一着になる* *と言う、いわゆるコミックソングである。
登場する馬名が麻雀などの他の博打に関連する用語になっていたり、当時の人気ギャグ、早口の実況中継といった様々なパロディネタが盛り込まれているのが特徴である。
特に曲の中盤には、公営ギャンブル廃止に取り組んでいた当時の東京都知事・美濃部亮吉の声マネをしながら、麻雀の役の馬名に釣られて麻雀の役を言ってしまうという痛烈な風刺ネタ(「偉そうなこと抜かして、どーせ隠れて麻雀打ってんだろ」という皮肉)が織り込まれている。
元々はメンバーの山本コウタローがいつも練習に遅刻することから生まれた囃し歌であった。
ジャケットは針すなおが描いた。
翌1971年の1月にオリコン週間チャート1位を獲得。最終的に約60万枚を売り上げた。
名前の元ネタとなった山本コウタローはソルティー・シュガー解散後も音楽活動を続けている。
当時の競馬界
1970年にタニノムーティエ、1971年にはヒカルイマイが2年連続で二冠馬となった。どちらも皐月賞と日本ダービーを勝利している。
また、3番の歌詞にあるような「レースで勝った勢いで騎手を振り落とす競走馬」は当時は居なかったが、2010年、2011年にオルフェーヴルがやらかしてしまっている。
カバー・替え歌
内容や曲調がアレンジしやすいのか、カバーや替え歌として採用されることがままある上に、競馬を題材にした大ヒットソングということもあって、特に競馬コンテンツのテーマソングとして採用されることが多く、五十年にも渡って愛されている。
プロ野球ロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)所属時の愛甲毅の応援歌として使われた。
1996年には、アニメ『みどりのマキバオー』のオープニングテーマとして起用され、『走れマキバオー』と改題された。
歌詞は「コウタロー」の部分を「マキバオー」に差し替え、歌詞も増えている。序盤と中盤のセリフ部分は実況パートや当時の東京都知事青島幸男をイメージした語りになっている。
2018年には、ゲーム『ウマ娘プリティーダービー』のCMにも起用され、『走れウマ娘』となっている。
歌詞の一部はコウタロー(マキバオー)と変わらないが賭け事や騎手がいない世界なのでコウタロー(マキバオー)に合わない歌詞はウマ娘専用の歌詞へ大幅にアレンジされている。BGMや合いの手は走れマキバオーに少し近くアレンジされている。
伝統の都知事ネタも「たづなさんの好物」という形で残された(ラーメンは小池百合子の好物)。
マキバオーも含めば原曲が二回連続でアニメのカバー曲を作られるのはかなり稀である