概要
第一印象の悪い人が良いことをすると、まるでその行為がその人物の総評であるかのように過大評価(ゲイン)をされ、第一印象の良い人が悪いことをすると、まるでその行為がその人物の総評であるかのように過小評価(ロス)してしまう人間の心理現象を指す。
ゲイン効果の方は一時期ヤンキー効果とも呼ばれた。
ゲイン効果の例
- 普段は素行の悪いことをしている不良が掃除をする。
- 暴力団との密接な交際のある大御所Sが、干されてしまった芸能人を救った。
- DV男がたまにみせる優しさ。
- 本人の素行も相当悪いが、それ以上に素行の悪いアンチが話題になった。
ロス効果の例
- 悪い印象がなかった芸能人の不倫報道。
- 悪い印象がなかった芸能人の薬物逮捕。
- マスコミ業界に影響をもたらすほどの悪人の不祥事が発覚したが、もみ消しのためにあらかじめストックしておいた悪い印象がなかった芸能人の不祥事や良からぬ疑惑(洗脳報道など)、さらには言葉狩りなどが過剰報道された。
この現象の厄介なところは、ゲイン効果を受けた第一印象の悪い人が悪いことをしていない第一印象が良い人以上の善人、ロス効果を受けた第一印象の良い人が悪いことをしている第一印象が悪い人以上の悪人という烙印を押されがちなところである。つまり第一印象の悪い人は何をやっても損にはならない。
その結果、見た目も中身もバリバリのヤクザが世間から聖人君子の評価を受けるという摩訶不思議な現象が発生する。正直者が馬鹿を見るのはこの心理現象があるからこそだといえる。
匿名によるインターネットが普及した現在、ゲインロス効果の影響は弱まるどころか益々強まっている。
ロス効果に至っては、かつてはそれほど騒がれなかった不倫などの不祥事がインターネットでの監視社会やマスコミの過剰報道の影響で針小棒大に騒がれるようになった影響で以前よりも効果が強まっている。
ゲインロス両方の効果が発生した例
- さやかは序盤では仲間思いな一面が強調されていたが、次第に己の正義に暴走することで周りの意見を聞かなくなり、最期には魔女化して周りに多大の迷惑と被害をかけた。
- 一方、本編登場まで魔法少女の力を悪用してたびたび盗みなどの犯罪行為を働いていた杏子は魔女化したさやかを救おうと説得したがすでに手遅れで最期はソウルジェムを使った自爆で命を散らした。
そのため、本編終了後の総評は杏子>さやかという結果になってしまい、この評価はグッズの売上にも影響し、当時さやかのグッズだけが売れ残るのも珍しくないほどだった。
もちろん当時から「杏子の方がずっと悪いことしてるのになんでさやかより聖人扱いされてるの?」と疑問視していた者もいたのだが…