「渡すものか……俺の夢、奪われてたまるか……っ!」
概要
CV:西川幾雄
ネロス帝国軍団内で物語の序盤から登場するモンスター軍団の軽闘士。体を液体化する能力を持ち、腕を伸ばして栄養源のヘドロを吸収できるほか、口から機械を狂わせるヘドグロスシャワーを吐き出す(デザイン画ではヘドグロスシャワーは劇中のように口からではなく、両顎から伸びる触手の先端より放出されることが想定されていた)。
賭け事を行って他の軍団員から金を巻き上げたりもしており、その金に対する意地汚さ故に軍団長ゲルドリングをはじめ、他の帝国の者からも「力も知恵も無い」と蔑視されている。ヨロイ軍団のフーフーチュウとの賭けでも汚い行動に出て、それを諌めたムキムキマンと諍いになり、乱闘を鎮めようとした雄闘バーロックとの決闘に負けた後、ゲルドリングの命でバーロックを嵌めて死因を作った。もっともその根底には恋人である奴隷女ウィズダムやその子との幸せな家庭を築くという夢があるが故である。
メタルダーが人間が見る「夢」に興味を抱いたことから、軍団員集結の場で帝王ゴッドネロス直々に指名がかかるも、ウィズダムとの逢瀬ですっぽかした上に軍団長に出世する妄想に悦に浸っていて召集に応じず、モンスター軍団全体に恥をかかせてしまったため、メタルダーとの戦いでも非協力的な態度を取られてしまっている。
ウィズダムとの夢を叶えるべく孤立無援ながらもメタルダーに挑み、ヘドグロスシャワーでメタルダーに夢を見させたが、戦いの最中に機甲軍団のメガドロンやダーバーボ、ブルチェックによる横槍によって劣勢に陥り、善戦空しく夢を叶えられぬまま最期を遂げた。
そんなヘドグロスをメタルダーは「一人で立派に戦い、自分の夢に殉じて燃え尽きた男」と評しており、このことが後にウィズダムと息子ヘドグロスJr.の命を救う結果に繋がった。
上記の通りロボットのメタルダーとは相性が良い事を差し引いても善戦した事や能力を受け継いだヘドグロスJr.が「雄闘の地位に値する」と評された事や、爆闘士ダムネンや激闘士ザケムボーが地位の割には大した強さではないことから、実力はあっても正しく評価されていなかったと思われる。
余談
キャストはビデオ版の裏ジャケットのキャスト欄や『宇宙船別冊 超人機メタルダー』には「龍田直樹」と表記されている。
第32話のゲルドリングの回想シーンにて「勇敢に戦って死んだモンスター軍団員」の一人として挙げられている(他は雄闘ガマドーンとドクギャランを回想しているが、ガマドーンはともかく、彼と自身が手にかけたドクギャランを挙げるゲルドリングの厚かましさが伺える…一方でザケムボーの事はまったく挙がらないという…)だが、ゴッドネロスはそのことを察しており、無駄に部下を死なせたとして彼に最終宣告を通達した。