禪院真依
ぜんいんまい
「あら、落ちこぼれすぎて気づかなかったわ」
プロフィール
人物
皮肉屋な性格で、口調は女性らしく穏やかなものだが、その内容は基本的に毒舌。
姉の真希と違い、生まれつき呪力を持ってはいるものの、術式の関係で基本的に銃などの武器に呪力を籠めて打ち出すことしか出来ない。そのため禪院家では真希とともに落ちこぼれ扱いをされており、幼い頃は姉妹そろって雑用係をさせられていた。
幼い頃は真希と仲が良かったが、一人で家を出奔した彼女のことを恨んでおり、現在は呪力のない真希を見下すような素振りを見せている。
本人曰く「呪術師になりたくなかったが、真希があえて一族を見返すために呪術師になる道を選んだせいで、己も頑張らざるを得なくなった」とのこと。
姉妹校交流戦では真希と戦い、その際に長年積もった姉への感情を吐露した。
術式
戦闘の際は、無から物体を作る術式「構築術式」で戦う。出力用の武器としてリボルバー式のピストルを使っており、これは弾を全部使ったと思わせておいて構築術式で弾を作り敵の不意をつくという、残弾数でブラフをはるため。ただし呪力の消費が激しく体への負担も大きいため、一日に弾丸一発を作るのが限界らしい。
関連タグ
八百万百-同じジャンプの人気漫画で中の人が同じ&能力が似ているという共通点がある。
※以下、ジャンプ本誌のネタバレ注意
呪術廻戦149話「葦を啣む─弐─」にて。
実の父親禪院扇により重傷を負わされ、訓練と懲罰に使われる二級以下の呪霊が飼われている部屋に真希と共に突き落とされた真依。
意識のない真希の顔に、真依は顔を近づける。
「いつか……こうなるんじゃないかって思ってた」
「最悪」
そうつぶやき、口付けを交わす。
見知らぬ浜辺の上で目を覚ました真希。その隣には真依が座っていた。
「私の術式もう大体わかってるでしょ。でも大きい物とか複雑なものは作れないのよ」
「あの人に切られた傷もあるし、これ作ったら私死ぬから」
淡々と言葉を放つ真依。
「じゃあね。後は一人で頑張んなさい」
そう言って、真依は海の中へと入っていく。
制止の声をあげる真希に、後ろを振り向き、真依は『何で呪術師にとって双子が凶兆か』について語り始める。
「アンタは私で私はアンタなの」
真依が真希に語った内容は、一卵性双生児は呪術では同一人物とみなされるため、何かを差し出して何かを得るという利害が成立しないということ。
「アンタが血ヘド吐いて努力して強くなりたいって願ったって意味ないのよ、私は強くなんてなりたくないから」
「アンタが術式持ってなくたって、私が持ってちゃ意味ないのよ」
「私がいる限り、真希、アンタは一生半端者なのよ」
真依を引き止めようと、真希は荒々しく海へ入り、真依の手を掴む。
しかし、そんな真希に、「これだけ置いていくわ」「あとは捨てなさい」と真依は何かを手渡し、手を振り解いた。
「呪力も何もかも私が持っていってあげるから」
「……ひとつだけ約束して」
「全部壊して」
真希に手渡されたのは葦だった。
二人の姿が幼少期のものへと変わる。
泣いている真希に、笑顔で振り返る真依。
「全部だからね」
「お姉ちゃん」
真希が目を覚ます。隣には真依が虚な目で倒れている。
葦は刀に変わっていた。
「真依」
「起きて」
「真依」
「起きて」
真依は目を覚まさなかった。
真依の遺した刀を手にした真希は、その刀と、完全となったフィジカルギフテッドの力で扇を瞬きの間に殺害。
殺されたことも認識できぬまま崩れ落ちる扇には目もくれず、歩みを進める真希は刀を構えて呟いた。
「真依」
「始めるよ」