曖昧さ回避
ガストン(美女と野獣)
概要
ガストンとは、ディズニー映画『美女と野獣(ディズニー)』のキャラクター。原典には存在しておらず、この作品で新たに創造されたキャラクターである。
ハンサムで男らしい整った外見、そして気さくで陽気な性格から村の住人や村娘からも好かれているが、その本性は礼儀知らずで傲慢な己惚れ屋。
村一番の美女であるベルに惚れ込んでおり、あの手この手を使って彼女に迫っているが、粗暴な上に、女性蔑視的な考えからベルの趣味を理解しようとせず、彼女の父のことをバカにしたりしているため快く思われていない。「死んでも結婚なんかイヤ」と言い切るまでに軽蔑されており、悉くアタックをかわされている。
野獣がベルに愛されたことを知って嫉妬し、野獣の元から戻ってきたベルと父親を自宅の地下室へ軟禁し、野獣を抹殺すべく村人たちを扇動して城へ夜襲を駆けに向かう。
そしてふさぎ込んで戦意を失っていた野獣を徹底的に痛めつけるも反撃にあい、バルコニーでもみ合った末に追い詰められるが、野獣が殺すことを思い止まったため、その温情に付け込んで背後から脇腹にナイフで突き立てるも、はずみでバルコニーから落下し死亡する。
卵が大好物で、幼少期から1日4ダースも食べていたのが、現在の彼の逞しい肉体を作ったらしい。ちなみに大人になってからは5ダース(60個)食べている(コレステロール値は大丈夫なのか…?)。
やっていることは悪辣で粗暴だが、魔術などの非現実的な手段などとは無縁のごく普通の人間であり、村人たちには好意的に思われていることや、前半における愛すべき馬鹿的な豪快な振る舞いから、彼が本作におけるヴィランズだと気付かなかった人は意外に多い。
実写版
『美女と野獣(ディズニー実写版)』では、『ワイルド・スピード』シリーズのオーウェン・ショウなどでおなじみ、ルーク・エヴァンスが演じた。
戦争帰りの元軍人という設定があり、銃を常に所持している。
ベルの父親だけでなく街に住む物乞いの女性・アガット(正体は魔女)を嘲け、自身との結婚を拒むベルに対して「婚期を逃した女は皆、最後は物乞いに落ちる」と脅すなど、リメイク元に比べて、女性、変人を蔑視する態度が露骨になっている他、野獣の城に囚われたベルを救出しようとするベルの父親に、初めはベルとの結婚を認めさせる為の下心から協力しようとするも、自身の粗暴な振る舞いを見かねて「娘との結婚は絶対に認めない」と宣言したベルの父親を、森に放置して狼の餌にしてしまおうとするなど、よりヴィランズらしい俗悪的な性格が強調されているが、そうした傲慢且つ冷酷な態度の一因が戦争で負ったPTSDによるものである事を示唆させたり、未公開映像では(『ベルに良いところを見せたい』という意図を含めつつも)彼女に嫌がらせをしていた街の住人達を威嚇射撃で退散させるなど、単純な悪党とも評しがたい一面も見せている。
クライマックスではリメイク元と同様の経緯で野獣との一騎打ちに挑み、前述した銃で野獣を撃ち、致命傷を負わせるものの、直後に足場が崩落し墜死した。
日本語吹き替え版で吹き替えを担当したのは、かつて劇団四季に所属し、美女と野獣の公演でガストン役を演じた吉原光夫。
映画本編でも惜しみなくその歌声を披露した。
関連タグ
クロード・フロロー…ノートルダムの鐘のキャラクター。彼はディズニー作品の中でも稀有な自分が悪だと気づいていない悪役であるが、ガストンは彼のように「自分こそが正義」と大っぴらに口に出す事こそないが、劇中の行動や思想を本質的に見れば、彼とよく似たものである。
ハンス・ウェスターガード…アナと雪の女王のキャラクター。気さくで人々から愛されている所が似ているが、礼儀知らずのガストンとは対照的に紳士的。しかし彼も同じく、心の内に歪んだ欲念を隠し持ったヴィランズである。
小野寺…大怪獣決闘ガメラ対バルゴンの登場人物。強欲で冷酷な性格が似ており、ガストンのように自業自得による恐怖の末路を視聴者の目に焼き付かせたならず者である。
ガストン(ベルセルク)
鷹の団切り込み隊副隊長。気さくで人情に厚く、器用で縫物などが得意。百年戦争終了後、念願だった仕立て屋を開くが、鷹の団の受難を知り復隊する。彼を含めた切り込み隊隊員はグリフィスよりもガッツを尊敬し慕っており、グリフィス救出後はガッツと共に行くことを宣言しており、「蝕」が起きなかったらガッツと一緒に戦場を駆けていたと思われる。