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ハイエロファント

はいえろふぁんと

タロットカードにおける大アルカナの一つ「法王・教皇」を意味する英単語"Hierophant"。日本では主にタロットカードの「教皇(The Hierophant)」を指して使われる。

概要

ハイエロファント(Hierophant)はギリシャ語ではἱεροφάντηςと書く。

「ヒエロ(聖なる)」と「ファイネイン(見せる、示す)」から来ており、ギリシャ神話系の古代宗教で用いられた役職名であった。

意訳すると「聖なる事柄の開示者」あたりになるだろうか。

セイラ・B・ポメロイ(Sarah B. Pomeroy)著『女神たち、娼婦たち、妻たち、そして奴隷たち:古典古代における女性たち(Goddesses, whores, wives, and slaves: Women in Classical Antiquity)』によると、密儀宗教「エレウシスの秘儀」における司祭長職の名称であるという。

18世紀のタロット解説者アントワーヌ・クール・ド・ジェブラン(Antoine Court de Gébelin)がこれをとりあげ、アーサー・エドワード・ウェイトによるウェイト版タロットにおいて、それまでは「教皇(Le Pape)」や「ユピテル(Jupiter)」と呼ばれていた5番の大アルカナの名称として採用された。

トート・タロット』の考案者である魔術師アレイスター・クロウリーも大アルカナに相当する「アチュ」名の一つとしてThe Hierophantを採用。日本語媒体では一般的に「教皇」の語と組み合わされる事が多いものの、『トート・タロット』の解説では「神官」という言葉があてられている。

彼が聖守護天使エイワスのお告げで書いたものと主張される『法の書』でもハイエロファントの語がみられる。

ファンタジー職業

アナザーエデン』『WARHAMMER』『オーバーロード』『千年戦争アイギス』『ルーナジア戦記』ではファンタジー職業として採用されている。