曖昧さ回避
- 占い『タロットカード』の5番目の大アルカナ。 ⇒ 教皇(タロット)
- 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の登場キャラクター、花京院典明のスタンド。 ⇒ ハイエロファントグリーン
- ゲーム『マジカルドロップ』の登場キャラクター。 ⇒ ハイエロファント(マジカルドロップ)
- ゲーム『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2』のボス。 ⇒ ハイエロファント(HOD)
概要
ハイエロファント(Hierophant)はギリシャ語ではἱεροφάντηςと書く。
「ヒエロ(聖なる)」と「ファイネイン(見せる、示す)」から来ており、ギリシャ神話系の古代宗教で用いられた役職名であった。
意訳すると「聖なる事柄の開示者」あたりになるだろうか。
セイラ・B・ポメロイ(Sarah B. Pomeroy)著『女神たち、娼婦たち、妻たち、そして奴隷たち:古典古代における女性たち(Goddesses, whores, wives, and slaves: Women in Classical Antiquity)』によると、密儀宗教「エレウシスの秘儀」における司祭長職の名称であるという。
18世紀のタロット解説者アントワーヌ・クール・ド・ジェブラン(Antoine Court de Gébelin)がこれをとりあげ、アーサー・エドワード・ウェイトによるウェイト版タロットにおいて、それまでは「教皇(Le Pape)」や「ユピテル(Jupiter)」と呼ばれていた5番の大アルカナの名称として採用された。
19世紀の人物で近代神智学の祖ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーはサンジェルマン伯爵は遠い昔にインドとエジプトのハイエロファントたちから教えを授けられたと神智学徒(The Theosophist)誌1881年五月号の記事で語った(参考)。
ブラヴァツキーと同時代にも存在していたとされ、ある時、インドで神智学徒から特別な訓練をされていた猫のチャールズが行方知れずとなった時、ハイエロファントが現われて我々がボンベイ(現在のムンバイ)に着いたら見つかるだろう、と語った。ハイエロファントはそのままブラヴァツキー夫人との会合に参加したという(参考)。
『トート・タロット』の考案者である魔術師アレイスター・クロウリーも大アルカナに相当する「アチュ」名の一つとしてThe Hierophantを採用。日本語媒体では一般的に「教皇」の語と組み合わされる事が多いものの、『トート・タロット』の解説では「神官」という言葉があてられている。
彼が聖守護天使・エイワスのお告げで書いたものと主張される『法の書』でもハイエロファントの語がみられる。東方聖堂騎士団日本支部(OTO Japan)による公式日本語訳では「高等司祭」と訳されている。
ファンタジー職業
『アナザーエデン』『WARHAMMER』『オーバーロード』『千年戦争アイギス』『ルーナジア戦記』ではファンタジー職業として採用されている。