わたしの「法皇の緑」は・・・
ひきちぎると くるいもだえるのだ 喜びでな！
概要
【破壊力：C / スピード：B / 射程距離：A / 持続力：B / 精密動作性：C / 成長性：D】
第3部「スターダストクルセイダース」に登場する花京院典明のスタンド。略して法皇（ハイエロファント）と呼ばれることもある。
ボディを紐状に引き伸ばして射程距離を拡張できる遠隔操作型。スタープラチナのような近距離パワー型より破壊力は劣る一方、最大100m以上とされる長大な射程距離を持つ。そこから射撃技のエメラルドスプラッシュによる制圧が行えるので、攻撃範囲はさらに広くなる。
ヴィジョンは特撮ヒーローのようなスタイリッシュなシルエットだが、肌の色味や質感はぬるっとしたスライムを思わせ、承太郎曰く「緑色でスジがあって、まるで光ったメロン」。
能力
エメラルドスプラッシュ
ハイエロファントグリーンの基本攻撃にして必殺技。液体状の破壊エネルギーを多数の宝石状に固めて超高速で飛ばし、ショットガンのような射撃を行う。
詳細はエメラルドスプラッシュを参照。
遠隔操作
ハイエロファントを紐状に引き伸ばし、ロープのように自在に操る。一部だけ紐状にすることが多いが、頭部も含めた全身を紐状にほどくことも可能。遠隔操作型であるためそこまでの膂力はないようだが、人を拘束したり、ハーミットパープルと同様のロープアクションに使うことで本体を三次元移動させることが可能。ホウィール・オブ・フォーチュン戦では自動車のウィンチを利用したスタープラチナとのタッグでこのパワー不足を補い、形勢逆転に繋げた。
物陰に紐状にした体を潜ませたり、さらに感知出来ないほど細い糸状にスタンドをほどくことで、敵に不意打ちを仕掛けることも可能。初登場時に石段で承太郎に攻撃した際も、これらの使い方をしたものと思われる。タワー・オブ・グレー戦でもこの戦法を用い、敵の言葉を受ける形で冒頭の発言が飛び出した。そして言葉通り敵スタンドを貫いて引き千切り、トドメを刺している。
法皇の結界
法皇の結界の項目も参照。
DIOとの戦闘で披露した技。細く解いたスタンドを周囲に張り巡らせることで結界を張り、これをセンサーにして、相手が認識していない方向からエメラルドスプラッシュで不意打ちを仕掛ける。ハイエロファントを広く網目状にして張り巡らせるため、一部分を切断されても影響はなく、花京院本体へのダメージフィードバックも無い。
ラバーズ戦でも多数のダミーの中に紛れ込んだ本物のスタンドを探知する際、細い紐状に変化したハイエロファントグリーンが活躍している。
人体操作
人間の体内にハイエロファントを潜り込ませて操る能力。その肉体を内側から傷つけて破壊することもできるため、人質作戦に有効である。
承太郎と戦った際、この能力で養護教諭を操って襲わせ、その命まで盾にしたが、肉の芽が取れて本来の善良な性格に戻ってからはそのような悪辣な使い方はしていない。一応デス13戦では紐状にした体を敵スタンド内に侵入させて操っているので、引き続き使用することは可能。
それなりに徒手空拳での攻撃も可能だと思われるが、元のパワーがそこまで高くないため、基本的には防御に徹するのみで格闘戦を行うことはなかった。
総じて、わかりやすい派手な強さこそ持たないものの、トリッキーな技で手際よく相手を追い詰める、いわゆる暗殺に近い戦法を得意とする、頭脳派の花京院ならではのスタンドと言える。
余談
名前の由来はタロットカードの絵柄の一つ「教皇のカード（別名:法皇/ハイエロファント）」と「緑」を繋げたもの。
「ハイエロファントグリーン」が正式名称だが、たまに「ハイエロファントエメラルド」と呼ばれる事もある。これは誤解でも誤字でもない立派な原作ネタ。花京院が最初に登場したシーンで、『法皇の緑』のルビが「ハイエロファントエメラルド」となっていた事から来ている。語呂が悪かったのか、DIOによる支配を抜けたあたりから「ハイエロファントグリーン」のルビになった（しかし、コミックスの登場人物紹介ページでは最後(28巻)までずっとルビが「ハイエロファントエメラルド」のままだった）。文庫版やアニメなどでは最初から「ハイエロファントグリーン」で統一されている。
ファンの間では、DIOに操られている状態のみをハイエロファントエメラルドを呼ぶなど、原作を知っている人だけに通じるネタの一つとなっている。
関連イラスト
