史実のサンジェルマン伯爵
スペイン王妃マリー=アンヌ・ド・ヌブールの血を引くとされる貴族。
芸術や科学・語学に精通し、その神秘的な人柄やカリスマで社交界の人気者となった。
ただし社交界デビューを果たしたのは彼が67歳になってからのことであり、それ以前の記録はあまり残っていないとされる。
最後はヘッセンで93年の生涯を閉じたとされているが、ミステリアスな彼には様々な伝説がつきまとった。
伝説のサンジェルマン伯爵
そのミステリアスな人格と科学に精通していたことから、度々稀代の天才錬金術士と噂されていた。
その内容は、
- 不老不死の秘薬を飲んでおり、2000~4000年生きている。
- ソロモン王やシバの女王と面識があった。
- 自らの姿を眩ますことができ、また催眠術を身につけていたとされる。
- 大革命の最中の亡霊としてパリに現れた。
- 三重スパイであった。
- 1984年から日本に滞在している。
など様々な伝説が飛び交っており、一部では「ヨーロッパ史上最大の謎の人物」とも評されている。
スピリチュアル界隈での扱い
書店の「精神世界」コーナーで扱われる、伝統宗教以外の霊性では超常的な存在として扱われている。
テレポート、空中浮遊、壁のすり抜け、テレパシーなどの特殊能力を持ち、その能力を用いて人々を導くとされる。
神智学の分派などにおいて彼と会ったと主張する開祖的人物が複数居る。口述筆記で書かれた彼の著作と主張されるスピリチュアル書籍も存在。
近代神智学の祖ヘレナ・P・ブラヴァツキーは『神智学徒』誌1881年5月号において、彼をインドとエジプトのハイエロファント達から教えを授かった弟子である偉大な男と呼び、西洋における、ある種「香ばしい」存在、「山師」としての扱いを強く批判した。
彼女を導く「大師」というモリヤ、クートフーミ、サンジェルマン伯爵と夫人が映ったという写真も残されている。
ブラヴァツキー夫人はサンジェルマン伯爵のパーソナリティについての追加の情報となるものをあまり語ることはなかったが、分派や神智学の影響を受けたニューエイジ思想によって設定が大きく拡張されていく事になる。
神智学における「マハトマ」「古代叡智の大師」の再解釈した「アセンデッド・マスター」の一人とされ、「セント・ジャーメイン」と英語読みした呼称で呼ばれる事も多い。
「サンジェルマン伯爵」は基本的に本名不明の存在とされるが、神智学の後継者の一人であり分派を形成したチャールズ・W・レッドビーター(リードビーター)により「マスターR」と呼ばれた。
Rはハンガリー系の姓ラーコーツィ(Rákóczi)のイニシャルである。
1896年にRと会ったと主張し、同じく神智学分派の祖でもあるアニー・ベサントと彼はこの「マスターR」を「第七光線のチョハン」と呼んだ。
チョハンとはインドの武人・貴族カーストたるクシャトリア階級に属する民族ラージプートの氏族「チャウハーン」に由来する呼称で、霊的な人物(存在)達を率いるマスター(大師)の称号である。
神智学分派「アーケイン・スクール(アーケインは英語における「アルカナ」の形容詞形)」の祖アリス・ベイリーも自身の「七光線」理論における「第七光線のチョハン」担当に「マスター・ラーコーツィ」をおいている。
姿
レッドビーターは1926年にローマで彼に会ったといい、彼の容姿や特徴についての詳細な情報を語っている。それによると、
- 瞳の色は茶色。肌色はオリーブ色(かつて用いられていた人種区分「地中海人種」の諸民族の人々の肌の色を形容する際に用いられた表現)。
- 男達を従順にさせてしまうような一種の風格、カリスマがあった。
- レッドビーターと会った時、ローマ皇帝が着ていたローブを彼に見せた。
- ルーマニアのトランシルヴァニア地方に居城を持っており(住処じたいは複数あり、ここもその一つ)、魔術の儀式(本家のブラヴァツキー夫人は儀式魔術否定派である)を行う際に以下の服装一式を身につける。
- ローマ皇帝が身につけていた黄金の鎖帷子、その下には貝紫色(ティリアンパープル)のマントを羽織る。
- そのマントの留め金にはダイヤモンドとアメジストで七芒星があしらわれている。
同名またはモチーフとしているキャラクター
※作品名五十音順
作品名 | キャラクター名 | 詳細 |
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悪魔城ドラキュラ 闇の呪印 | サンジェルマン | |
イケメンヴァンパイア | サン・ジェルマン伯爵 | |
Card Shark | サンジェルマン伯爵 | |
仮面ライダーガッチャード | ジェルマン | 冥黒王の一人。 |
サイボーグ009 | サンジェルマン伯爵 | |
せっかち伯爵と時間どろぼう | サンジェルマン伯爵 | |
戦姫絶唱シンフォギアシリーズ | サンジェルマン | 生まれながらの女性である。 |
超重神グラヴィオン | クライン・サンドマン | 謎の大富豪。所有している古城の名前がサンジェルマン城。伯爵の子孫かあるいは本人ではないかと囁かれているが特に設定はない。 |
ダンダダン | サンジェルマン伯爵 | 多くの怪異や宇宙人にその存在を認知・危険視されている詳細不明の怪異。一般人として活動している時は三丈目先生として前からそこにいたかのように溶け込み、ある怪異からはハイパージジイと呼ばれている。 |
D.Gray-man | 千年伯爵 | |
デジタル・デビル・ストーリー | サンジェルマン伯爵 | 悪魔の王ルシファーの参謀を務める謎の人物。卓越した頭脳、魔法や科学技術を操る。その正体はイスカリオテのユダ。 |
ドリフターズ | サン・ジェルミ | オネエの大貴族。作中で彼を知る別の人物から「サンジェルマン伯爵」と明言されている。 |
Fateシリーズ | サンジェルマン |