概要
桜輪会傘下・高津組の組長。代打ち集団、通称「一軍」の統率者。普段は冷静だが、その実態は野心家。
中学卒業直後に桜輪会に極道入門し、その頃から麻雀も喧嘩も実力の片鱗を見せていた。やがて代打ちになるも、その才能が開花する前に大辻巌に摘み取られ、引退した身であった。後に大辻が命惜しさにその約定を破棄したため、羽鳥戦では「名簿」を入手するためにケイとコンビを組む。
高津の支配は苛烈で、一軍入りを目論むケイを、眠らせているうちに右足の小指を切り取り、手術をしても小指がくっつかなくなる前に条件を満たして麻雀で勝利することを要求する、さすがのヤクザぶりを見せる。
大辻に芽を摘まれたといっても麻雀の腕は健在であり、「ケイはオレより弱い」と豪語して勝利したこともある。
次第に野心を露わにしていき、組内の反高津勢力を皆殺しにする。さらにロシアンルーレット麻雀を開催し、外の反高津勢力の掃討をも狙い、ケイ、堂嶋、アミナという豪華な組み合わせで死闘を繰り広げる。
麻闘伝ぬえ
若手時代から代打ち・ヤクザとしての才覚が生かされており、そのつかみどころのなさから「ぬえ」と表現される。
幼少時代はどこにでもいるような普通の子供だったが、友達のマサシが母と共に父に殺されたところを偶然見てしまい、その父も高津に現場を見られた上で自殺した。この一家心中の出来事がトラウマとなり、「全ての恐怖を乗り越えて正義も悪党も支配するヤクザのトップになる」きっかけとなるなど、ケイとは似たり寄ったりな悲惨な生い立ちを経験している(単行本のおまけでは成長の過程でガキ大将になったこともあるような描写がある)。
その他
名前に関しては、当初上層部に破門にすると脅された際、読者向けに破門の意味を説明する破門状に「高津信義」と表記されていたが、後のキャラクタープロフィールで「高津則之」と設定された。
終盤で年齢は46歳とされているが、中学卒業直後の回想が26年前となっており、中卒は最低でも15歳のはずであり、41歳と誤記されているのではないのかと思われる。