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「Kがあの子のために地獄に落ちるなら 私はKのために地獄に落ちてやる!!」


概要編集

凍牌』におけるダブルヒロインの内の一人。

両親のいない主人公ケイにお節介を焼く、幼馴染で同じクラスの女の子。ケイからもらった黄色いカチューシャチャームポイントで、何かを狙っている時はカチューシャを触る癖がある。


一人称が「」であること以外は基本的に口調で喋っていたが、徐々に女性らしく柔らかくなっていく。


ケイの父親と優の父親は大学の同じサークルの友達であり、ケイ親子に麻雀を教えたのは優の父である。


通常の麻雀漫画では、一般人(=カタギ)のヒロインは守られるのみの存在もしくはせいぜいサポート役であることが多いが、優は拙い技量を承知の上でケイを守るために、敵としても味方としても何度も命賭けの闘いに身を投じるという大立ち回りを演じた。

ケイは最初は彼女を軽くあしらっていたが、二人で何度も死線を乗り越えるうちに、アミナと同じように大事な存在だと認識を改めていくことになる。


アニメ版では赤﨑千夏が声優を担当する。


活躍編集


以下ネタバレ注意




  • 無印での活躍

本作品の記念すべき第一回の一コマ目は、彼女がしかめっ面で「ケイ」と呼ぶところである。


以降もケイのおせっかいを焼くためにケイ宅を訪れ、誰もいないはずのケイ宅に人(隠れていたアミナ)の気配を感じて血の気を引かせたり、クラスメイトとのポーカーに興じたりと序盤では端役として何度か登場する。


出番が増えたのはケイが切腹をして満身創痍になりつつ関ひではるを破った後で、優は入院するケイの見舞いに訪れた。優はヤクザたちから「交通事故に遭った」と説明を受けたが信じておらず、裏世界に関わりを持つケイの身を案じた。

そこにクラスメイトの上野真一が訪れ、ケイは優の見守る中で上野とトランプ大富豪、さらには麻雀で勝負することになる。上野の周到な準備によりケイは何度か劣勢に立たされるが、超人じみた記憶力で上野のガン牌を破って大勝を収める。


その帰り道で優は、ケイから「お前が裏切ることは最初からわかっていた」と言われてしまう。実は優は上野に厳しいことを言うふりをして、上野に牌を送るイカサマでサポートをしていたのであった。優は「ケイが裏世界に出入りしているのが怖かった、痛い目に遭えばこっちに戻ってきてるれると思った」と泣きながら釈明するも、アミナを守るために必死になっているケイにはその言葉は届かず、「さようなら『桂木さん』」という非情な言葉とともに絶縁状態となった。


その後優は、ヤクザの山扇会に借金してしまった上野に騙され、ケイを倒すための対局に無理やり代打ちにさせられてしまう。ケイ&イケvs上野&優の対戦となった。

開始早々、素人の優はイケに振り込んでしまう。ペナルティとして優は山扇会の組員から左手にアイスピックを思い切り突き立てられる。大声を上げて痛みにのたうち回る優に、ケイは待ったと言わんばかりに掌を出す。対戦相手とはいえ幼馴染、さすがに止めに入ったか…と思いきや、ケイはとんでもない発言をする。


「ダブロンなんですよ…8000点!」


しかも優には「うるさいから静かにしててくれ」

幼馴染に対する言葉とは思えないあまりの惨い仕打ちに、ケイは味方のイケからもなじられる始末であった。


優が対局に駆り出されたのはケイの心理的動揺を誘うためであったが、完全にアテが外れたため上野は狼狽する。ヤケを起こした上野はヤクザに指示し、優の左手にはさらに2本のアイスピックが突き立てられてしまう。しかし今度は、ケイの言いつけを守り声を上げるのを必死に我慢した。

そして優は最初の半荘の最後に、「大好きだよ、ケイ」の一言とともにケイの当たり牌を打ち、ケイはこれをロンした。


その後も勝負は続いたが、最終的にはケイ側が勝利を収めた。山扇会は3000万円で優を買い取らせてやると言ったが、ケイは「さようなら、優」と背中越しに言い放ってその場を後にした。

ケイがこの勝負で桂木にしてきたことはどれも非道な行いに見えるが、実際は優がケイの身を自分より大事に思っていることを汲んでのことであった(敵が身内を対戦相手に立てるという作戦が有効と分かれば、その後も繰り返されてしまう危険があるため)。ケイの最後の言葉を聞いた優は大泣きするが、おそらく安堵の涙であっただろうと作中で推測されている。

本来であれば優を救う義理の無いケイの雇用主・高津則之が、ケイの意図を察して優を5000万円で買取ったため、優は左手の大きな傷は残りつつも日常に戻ることができた。


その後は出番は無かったが、竜鳳位戦の決勝戦ではケイの闘う様子を家のTVで見ていた。そして強敵・大辻巌が死ぬのを目の当たりにしながら、勝者のケイが握り拳を挙げてガッツポーズしていたのを目撃している。


  • 『人柱篇』での活躍

ケイは竜鳳位戦の特典である、「誰かと"名簿"を賭けて闘う権利」の元に北海道の羽鳥と対局することなるが、羽鳥はケイの両親と優を誘拐し、「6000点失うごとに一人を縛り首にする」という条件を突きつけて勝負に臨んだ。

最終局面で、ケイは優の代わりに縛り首になると言って、優を卓に座らせる。これはケイの温情ではなく、これをしないと勝てないという冷徹な判断によるもので、自身が意識不明になるのと引き換えに、見事この作戦を当てて勝利する。

ケイが首を吊って5分が経ってしまうが、羽鳥が自分の命を取らない代わりにAEDを持ってこさせると高津に取引を持ちかける。しかしこの取引が成立した時、ケイは一生障害が残って幸せになれないと煽るようなことを羽鳥が言ったため、激昂した優は羽鳥をケイの仇とばかりにカズの持っていたナイフで何度も刺して殺してしまった。

「高津組とは無関係の女の子が羽鳥を殺した」ということで取引違反にはならず、優は(どう落とし前をつけたかは不明だが)高津組の病院に引き取られた。錯乱状態が続き、ケイのベッドから離れようとしなかったという。

殺人という壮絶な経験も相まってこの頃から、俗にいう「目がイッている」「ヤンデレ」な状態をよく見せるようになってしまった。


その後ケイは高津に自由を賭けた勝負で敗北した上、優の身柄も差し出さざるを得なくなってしまう。しかし優はケイがアミナという少女のために命を削っていることを羽鳥から聞いていたため、涙を流しながら「私はどうなってもいいから」と、自らケイの力になることを懇願する。

クラスメートの吉川が妹ともに父の大借金帳消しを賭けての麻雀に臨んだとき、高津はケイと優を組ませて彼らにぶつけた。優は小四喜を和了ってケイの役に立てたばかりにと大はしゃぎしたり、吉川には「気持ち悪い」「黙って地獄に落ちろ」と言い放つなど、すっかり人が変わってしまった。


優は高津組の転覆を狙う関ひではるの支援を受けながら、ケイを組から自由にするべく、高津の主催する『サバイバル麻雀』に身を投じる。最初に「参加資格試験」と称してロシアンルーレットをさせられるという試練に遭うが、「私は今日 ケイのために死ぬ!」という覚悟とともに引き金を引いて通過。このあたりからケイは優の危機に対して動揺を隠さなくなり、自分の幸せを本気で願ってくれる存在だと考えるようになっている。


待ち望んだ高津との対戦ではケイと同卓。自らも失点ペナルティのロシアンルーレットを2度引かされるも、関のサポートの元に乾坤一擲の大三元を見事高津にお見舞いし、ロシアンルーレットをさせることに成功した。

しかし高津はロシアンルーレットを難なく無傷でクリアしてしまう。これで手立てがなくなった優は劣勢に立たされ、最後もラスになってロシアンルーレットをさせられる。そこで手に持った銃を高津に向けて引き金を引くも弾丸は外れてしまい、直後に高津の部下に胸を撃たれてしまう。「生きて」の一言をケイに遺して倒れ、死体のように引きずられていった。

これによりケイは涙を流して激昂し、高津への翻意を決意するが、終戦後に実は優は一命をとりとめていたことが明らかになる。


  • ミナゴロシ篇以降

『ミナゴロシ篇』では前篇とは打って変わって出番はほとんどないが、単行本巻末のおまけマンガでは、アミナと優が一緒に遊んでいる様子が描かれている。

正気を保つための適応機制が働いたからか、ここ一年の記憶を失っている。傷こそ残っているものの、普通の落ち着いた女の子として過ごしており、ケイとアミナの世話もしている。

竜凰位戦決勝でアミナは人質として拐われてしまうが優は無事で、最後の半荘前にはケイの依頼主である小野岳の配慮でケイと会った。


最終回では『榊原優』と紹介され、左手の薬指指輪を嵌めていたことから、晴れてケイの家族になったことがわかる。


アミナが主人公の『コールドガール』ではまだ未登場である。


関連項目編集

凍牌 ヤンデレ ヒロイン ケイ(凍牌)

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