「平和なエルフの国に、オークたちが攻め込んできた」
よく目にする、そんなフレーズ。
では、彼らは一体なぜエルフの国に攻め込むのか。
国を亡ぼすほどの大軍勢を、どうやってその場に送り込んだというのか。
そんな疑問に挑む、ひとつの近代軍事ファンタジー。連載です。
概要
「オルクセン王国史 ~野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか~」とは、小説家になろうに掲載されている小説。
作者は樽見 京一郎。
異世界もののラノベでは使い古された感のある「平和なエルフの国をオークたちが攻める」というシチュエーションを、戦争の理由、兵站などの多方面から描いた戦記。
あらすじ
豚頭族(オーク)の王、グスタフ・ファルケンハイン。
彼はとある日の狩猟で、銃で撃たれ倒れていた一人のダークエルフを見つける。
目を覚ました彼女―ダークエルフ氏族長、ディネルース・アンダリエル―の口から語られたのは、エルフの国で、白エルフがダークエルフを殺戮し、民族浄化を行っている。という情報だった・・・
主な登場人物
グスタフ・ファルケンハイン
オーク族。魔種族統一国家オルクセン国王。
ディネルース・アンダリエル
ダークエルフ族。氏族長。
エルフィンド内での民族浄化から、仲間のダークエルフとともに隣国へ逃れようとしていた。
追っ手の射撃で倒れていたところをグスタフに助けられる。
カール・ヘルムート・ゼーベック
オーク族。オルクセン国軍参謀本部参謀総長。上級大将。
アロイジウス・シュヴェーリン
オーク族。上級大将。北部軍司令官。
アウグスト・ツィーテン>
オーク族。上級大将。陸軍騎兵監。
ヴェルナー・ラインダース
大鷲族。少将。国軍大鷲軍団団長。
エーリッヒ・グレーベン
オーク族。国軍参謀本部次長兼作戦局長。少将。
エルンスト・グリンデマン
海軍第11戦隊司令兼砲艦「メーヴェ」艦長。中佐。
マクシミリアン・ロイター
海軍荒海艦隊司令長官。大将。
フロリアン・タウベルト
コボルト族。ビーグル種。陸軍輜重輸卒。
アドヴィン
巨狼族。王護衛役。
イアヴァスリル・アイナリンド
ダークエルフ族。氏族長。
ラエルノア・ケレブリン
ダークエルフ族。副氏族長。
登場兵器
艦船
砲艦メーヴェ
艦船。コルモラン型砲艦三番艦。
排水量七五〇トン。衝角付き。武装は一二センチ砲二門。
仮装巡洋艦ゼーアドラー
オルクセン王国所属の仮装巡洋艦。平時はオルクセン第二の船会社「北オルク汽船」に所属し、貨客船「キルシュバオム」として活躍しているが、戦時には仮装巡洋艦に改造しやすいよう設計されている。
排水量三八〇〇トン
開戦1~2日前に、本国からの電信指示で寄港中のキャメロット港からオルクセン、ネーベンシュトラントに帰港。そのまま入渠し仮装巡洋艦に改造され、通商破壊作戦に投入された。
仮装巡洋艦プフラオメ
ゼーアドラーの同型艦。平時は貨客船「プフラオメ」として活躍している。
基本的なデータはゼーアドラーと同じだが、仮装巡洋艦としての艦名は不明。
排水量三八〇〇トン
開戦1~2日前に、本国からの電信指示で寄港中のグロワールト港からオルクセン、ネーベンシュトラントに帰港。そのまま入渠し仮装巡洋艦に改造され、通商破壊作戦に投入された。
世界観及び国の設定
全体的な世界観
こちらの世界は、いわゆる異世界ものと同じく、人間、エルフ、オーク複数の種族が存在するファンタジー的な世界である。
しかし、この世界が他の異世界ものと違う点は、すでに産業革命や市民革命が起こっており、銃や動力付きの艦船、魚雷などが実用化されていることであろう。
これにより、よく異世界ものと聞いて思い浮かべる「剣と魔法」の世界から、産業革命を境に「銃と魔法」の世界に変貌を遂げている。
国家
オルクセン王国
「魔種族統一国家オルクセン」とも。グスタフ・ファルケンハインを国王とした多民族国家。
巨狼、コボルト、大鷲など、エルフの手で駆逐された魔族種を領民として受け入れ、他種族を食べることを国法で禁忌としている。多民族国家の様相を呈する。
現在のオルクセンの繁栄は、コボルトの魔術力と商才、ドワーフの技術、大鷲の天候予測など、他種族の技術に支えられていると言っても過言ではない。
エルフの国、エルフィンドとは、国境のシルヴァン川を挟んで隣り合っており、120年ほど前までは戦争を行っていたが、現在では戦争を行っていない。ただし、個人レベルでの交易すらなく、国交断絶に近い状態。
エルフィンド
エルフの国であり、オルクセンの隣国。
国境のシルヴァン川を挟んで隣り合っており、120年ほど前までは戦争を行っていたが、現在では戦争を行っていない。ただし、個人レベルでの交易すらなく、国交断絶に近い状態。
白エルフとダークエルフの2つの種族が存在し、白エルフはダークエルフに対する差別意識を持っている。また、人口も白エルフの方が多い。
また、白エルフは120年前のオルクセンとの戦争に乗じてドワーフの国を滅ぼしている。
今回、白エルフのダークエルフに対する民族浄化がオルクセンにバレ、オルクセンの介入を招いた。
外部リンク
関連タグ
ファントムおじいちゃん無頼:本作の作者が名づけ親