ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

必殺仕業人の編集履歴

2021-09-21 08:17:11 バージョン

必殺仕業人

ひっさつしわざにん

『必殺シリーズ』の一作。1976年放送。

あんた この世をどう思う

どうってことねえか

あんた それでも生きてんの

この世の川を見てごらんな

石が流れて木の葉が沈む いけねえなあ

面白いかい

あんた 死んだふりはよそうぜ

やっぱり木の葉はぴらぴら流れて欲しいんだよ

石ころはじょぼんと沈んでもらいてぇんだよ

おいあんた 聞いてんの

聞いてんのかよ

あらぁ もう死んでやがらぁ

はぁ… 菜っ葉ばかり食ってやがったからなぁ

(語り:宇崎竜童


概要

1976年1月~同年7月に放送された必殺シリーズ第7作。

中村主水が登場する4作目の作品である。


前作『必殺仕置屋稼業』最終回から1年後を舞台としているが、主水をはじめとする登場人物の境遇なども相まって前作よりも世の無常さを示す描写が多い。


メインキャストでは前作から引き続き藤田まこと渡辺篤史が出演するほか、かつての対抗番組『木枯し紋次郎』にて主演を務めた中村敦夫がレギュラー出演している。


サブタイトルは語り手の宇崎が所属するダウン・タウン・ブギウギ・バンドの当時のヒット曲の歌詞に倣い「あんた この〇〇(を)どう思う」で統一された。

オープニングでは上述のナレーションとともに彼の写真をもとにしたコラージュの映像が流れる。


主な登場人物

仕業人

  • 中村主水(演:藤田まこと)

ご存じ必殺シリーズの顔と言える人物。前作に引き続いて主役を務める。

前作『必殺仕置屋稼業』最終回にて、闇稼業どうしの抗争により奉行所に拘束された仕置仲間の市松を失態を装い逃亡させた結果、失態の責を問われ閑職である牢屋見廻り同心(現代で言う刑務官)に左遷されてしまった。このため色褪せた服に目立つ無精髭など、前作より荒んだ印象の風貌となっている。

当然家計の状況は今までに輪をかけて厳しく、相変わらず嫁姑にいびられつつも副業による収入確保のため奮闘している模様。

仕業には自身の刀による剣術を用いる。


  • 赤井剣之介(演:中村敦夫)

本作のもう一人の主人公。本名は「真野森之助」。

元々は上州沼木藩の藩士だったが、惚れ込んだ旅芸人のお歌のため人(悪人と思われる)を殺め脱藩し、彼女とともに逃亡生活を送っている。

脱藩してしばらくは各地を転々としていたが、信州諏訪宿にて江戸から逃げ延びた市松と出会い、彼とともにあるゴロツキを始末。その際に彼から主水のことを教えられたことで興味を持ち江戸にやってきた。

表稼業では身バレしないよう顔に白塗りを施したうえで大道芸人をやっているが、元来の堅物で不器用な性格も相まってあまり受けは良くない。だが本人はあまり気にしておらず、その日暮らしの日々を受け入れている様子。

仕業には剃刀付きの指輪を用いており、これで相手の髪結を斬りほどきそのまま髪の毛で首を絞める技を得意とする。なお実は主水に匹敵するほどの剣の腕前だが、上述の経緯から「武士を捨てた身」と考えており、まず使うことはない。


  • 又右衛門(演:大出俊)

本編開始時にすでに主水とともに闇稼業を行っていた人物。通称「やいとや」、本名は「政吉」。

上方の出身。やはり闇稼業に関わっていた両親を幼少期に「裏切者」として目の前で始末されており、その犯人の養子として育てられた。のちにその犯人が子供を手に欠けようとした際には、親の仇討ちも兼ねる形で自ら始末に乗り出している。

表稼業では鍼灸師をしており、人当たりの良さから評判は良いようだが、気障で好色な一面があり、客の女性にちょっかいを出したことも。

また、仕業人随一のリアリストかつ実利主義者としての言動を度々見せる一方、おみくじを当たりが出るまで引き続けたり、縁起悪いものに出くわすと途端に仕事に支障をきたしたりと、病的なまでにゲン担ぎに拘る性分である。闇稼業の前に必ず縁起を担ぐシーンは本作の見どころの一つ。

仕業には針を用いており、これを携帯用の火種で赤く熱したうえで相手の急所に一瞬で突き刺す手法をとる。


  • 捨三(演:渡辺篤史)

仕業人の密偵。

本作では洗い張り屋(いわゆる洗濯屋の一種)に転職している。

前作に引き続き仕事場をアジトとして提供し、情報収集・調査を担い主水たちをサポートする。


  • お歌(演:中尾ミエ)

剣之介の内縁の妻。

彼の脱藩のきっかけを作った女芸人で、彼とともに江戸を訪れた。

仕業人の仕事内容を知っており、直接関わることこそ無いものの、おとりや裏方といった形で剣之介のサポートをすることが多い。


南町奉行所牢屋敷

定年間近の老同心で、主水の同僚。

主水に対しても好意的に接しており、事件の背景が彼の言葉から浮き彫りになることも。


  • 出戻り銀次(演:鶴田忍)

軽い罪を犯しては牢屋敷によく連行されてくる男。

いわゆる小悪党だが、主水たち役人を軽んじてはおらず、罪を犯す快楽に溺れているわけでもない。つまりは「外で暮らすより衣食住足りている刑務所にいたほうが楽」と考えている傍迷惑なタイプ。


その他

  • 中村せん(演:菅井きん)

主水の姑。下宿に用いだした離れに住む下宿人に頭を悩ませている。


  • 中村りつ(演:白木万理)

主水の妻。せんとともに内職の傘張りに明け暮れている。


  • お澄(演:二本柳俊衣)

下宿人その1。回船商の愛人で、金遣いが荒かったためせんとりつから疎まれ、主水から頼まれた又右衛門が一芝居打ったことで引っ越していった。


  • 間借りの玄覚(演:田渕岩夫)

下宿人その2。祈祷師で、怪しげな言動が多かったため早々に追い出された。


  • 千勢(演:岸じゅんこ)

下宿人その3。若い女性で、やがて中村家で塾を開くようになり、せんやりつからも好感を持たれていた。一方で春画集めの趣味があり、おかげで主水とも意気投合している。こうした事情により比較的長く下宿していた。


余談

剣之介を演じた中村敦夫は前作にて疾風の竜役でゲスト出演したことがあり、実はそちらのほうが『木枯し紋次郎』のイメージに近かったりする。


第24話はシリーズ200回目の節目であり、記念として過去作でレギュラー出演した役者(沖雅也中村玉緒石坂浩二など)が多数カメオ出演した。

それを意識してか、この回の内容そのものも『必殺仕置人』などを思わせるものとなっている。



関連項目

必殺シリーズ 時代劇


必殺シリーズ / 中村主水シリーズ

必殺仕置屋稼業(前作) → 本作 → 新必殺仕置人(次作)

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました