概要
『Devil May Cry』に登場する魔界の帝王。『1』のラスボス。
名前はラテン語で「世界」「宇宙」の意味を冠する。
かつての魔界の支配者で、約2000年前に人間界への侵略を企てたとされる。魔剣士スパーダによって討たれたものの、完全には滅ぼされてはおらず、戦いから長い年月が経った現代に復活を果たす。また部下に命じ、ダンテの母を殺した張本人でもある。
普段は巨大な石像に化けており、戦いの際はその外装を解き、天使のような神々しい姿を露にする。しかしそれも正体を偽る仮初の姿であり、真の姿は液状の肉体に無数の触手と三つ目が生えた、大変グロテスクなものである。
「宇宙」という名の通り、その力は神に等しいほどで、戦闘では宇宙空間や未知の空間を一瞬で作り出すほか、悪魔を創造し、使役する力を持つ。「ブレイド」、「フロスト」、「ナイトメア」といった『1』に登場する悪魔の多くがムンドゥスの産物で、「トリッシュ」もその一人である。
悪魔らしい残虐な性格で、人間や悪魔を殺すことに何のためらいも持たない。
たとえ自身の部下であっても、役に立たないと分かれば自らの手で消し去る。
DMCシリーズにおける魔界とは、力こそが全ての弱肉強食の世界である。故に魔界を支配するほどの力を持つムンドゥスは、魔界において最強の存在の一つとされる。その絶大な力で魔界三大勢力の一角を束ね、同格の覇王アルゴサクスや大悪魔アビゲイルと熾烈な勢力争いを繰り広げた。
現に伝説の魔剣士「スパーダ」ですら、ムンドゥスには一度は敗北を喫しており(DMC4説明書より)、後に勝利した後でも完全に滅ぼすには至らず、封印するしかなかった。
『3』で手負いとはいえ「バージル」を容易く返り討ちにし、『1』の「ダンテ」では魔剣スパーダの力とトリッシュの力無しでは歯が立たなかった。勝利しても完全には滅ぼせず、次元の狭間に追いやることしかできなかったほどである。
しかし、『1』以降のダンテの実力は魔剣スパーダを使わずともムンドゥスを凌駕しており、ムンドゥスと同等の力を持つアルゴサクスがダンテの敵ではなく、かつてムンドゥスと互角だったアビゲイルには、ダンテは一度は後れを取るものの、再戦では圧勝している。
『5』ではムンドゥスを遥かに凌ぐ実力の魔王ユリゼンが禁断の果実を食らい、究極の力を得たが、それすらもダンテは制している。
なお、『5』ではムンドゥスも過去に禁断の果実を食らったことで、魔帝としての実力を得たことが判明している。
ボスとして
『1』のラスボスであり、M22で2回、M23で1回の計三回戦うことになる。
M23はただ体力を減らすだけのイベント戦なので、M22の二戦目が事実上のラストバトルである。
1戦目
「いつまでも調子に乗るな
出て来い 魔帝ムンドゥス!」
その目だ
スパーダと同じ
危険な光が見える
「母の仇…」
あんな生き物
母が欲しければ
何人でも創造してやるぞ
トリッシュのようにな
「黙れ!」
宇宙を舞台に、互いに射撃を軸とした遠距離戦が展開される。
何故か戦闘スタイルが水中戦を発展させたような、3Dシューティング方式に変化する。ただ難易度はあまり高くなく、×ボタン長押しの高速移動で円を描きつつ、□ボタン連打で攻撃、DTゲージが溜まったらR1で必殺の火炎龍、というパターンでほぼ完封できる。回避不能に見える突進も、△ボタンによるヴォルテックスの無敵時間で回避可。
が、これは操作方法を知っていればの話。実際には何の操作説明もないまま唐突にシューティングゲームが始まるため、困惑するプレイヤーが多発した。
そこまで複雑な操作ではないため、適当にガチャガチャとボタンを連打していればなんとなくは把握できる。ただベースである水中戦が射撃しか使えないため、その固定観念に囚われてしまっていると、×ボタンの高速移動と、△ボタンのヴォルテックスの存在に気付けず大苦戦することになる。
2戦目
溶岩地帯に舞台が切り替わり、戦闘も近接主体の地上戦となる。
行動パターンが多彩で、複数の攻撃を同時に繰り出してくるほか、その順序もランダムであるため回避の難易度が非常に高い。加えてダメージ床の上に配置された足場に乗って戦うため移動にも制約がかかり、明らかに避けられない位置・タイミングで攻撃が振ってくるという理不尽な現象も多発する。
そして肝心のムンドゥスが、剣の届かない位置に陣取っているため、ラウンドトリップや銃撃などの遠距離攻撃でなければダメージを与えられない。
と不条理極まりない戦いを強いられるが…
プレイヤーサイドにも、不利な要素を打ち破る切り札が与えられる。
魔剣スパーダ 魔人化
例によって説明はないが、DTゲージが表示されるのですぐに気が付くだろう。
それまで機能が制限されていたスパーダがここにきて覚醒。魔人中は近接攻撃の射程が大幅に伸び、遠くにいるムンドゥスにも攻撃が当たるようになる。威力も高く、ムンドゥスの攻撃を上回る勢いで、相手の体力を削ることができる。
以上から1戦目と同様、意外にも難易度は低い。
魔剣スパーダの存在にさえ気付ければ容易に突破できるだろう。
しかし、最高難易度ダンテマストダイにおいては一変、本作最大の難所と化す。
ダメージが1/5にまで減少する為、ハードまでのセオリーであったスパーダゴリ押しが一切通用しなくなり、回避主体の立ち回りをせざるを得なくなる。
一応強引に攻めることもできるが、莫大なHPを一度に削り切る事は非常に難しい。大抵の場合、ジリ貧になって返り討ちになるのがオチである。安地、ハメ技などの抜け道も存在しない。
結果、攻撃後のわずかな隙を突いて、ラウンドトリップやメテオで少しずつ削るという正攻法でいくしかなくなる。
長期戦になり、精神的に疲弊、少しの気の緩みから被弾しゲームオーバー…心を折られたデビルハンターは数知れず。正直な話、技量だけではどうにもならないパターンもあって、ある程度の運の良さも要求される。
Sランク狙いの場合、イエローオーブを使ってはいけないので負ければ1戦目からのやり直しとなり、精神的負担は更に増える。
攻略法としては、それまでの道中でアンタッチャブル(無敵アイテム)をかき集めておき、ここで一気に使ってしまう方法が有効である。ただのゴリ押しなので攻略法でも何でもないのだが、そうでもしないと確実に勝てる方法がないと言えるぐらい、DMDムンドゥスは強い。
DMDムンドゥスをノーアイテム、ノーコンテニューで倒すことができれば・・・
名実共に最強のデビルハンターと言えるだろう。
3戦目
魔界は開かれた
ダンテ もう逃げられんぞ
お前はここで死ぬのだ!
「逃げるかよ
見な もう出口なんてねえ」
「だがお前も道連れだ!」
マレット城地下にて、三度再戦。
退路を断たれた状態で迫り来るムンドゥスを撃退するというシチュエーション。
たまにレーザーを撃ってくるのみで、特に厄介なパターンもなく、ただ体力を削りきればいいので何も考えず銃撃するだけで勝利できる。時間短縮したいならヴォルテックスを使おう。ちなみに壁際まで追い詰められると、回避不能の即死攻撃によりゲームオーバーとなる。
勝利するとイベントが挟まり再戦。DTゲージが0の状態で、再生したムンドゥスと戦わされる。魔人化してエボニー&アイボリーのトリガーを引くと、イベントに進み決着のシーンへ。
ちなみに「□ボタン長押しで溜め撃ちすると、最初の1回に限りDTゲージが回復する」裏技を利用すれば、一瞬で片が付く。
「決め言葉は?」 「”大当たり!(JACK POT!)”」
(雄たけびを上げながら、次元の狭間に引きずり込まれるムンドゥス)
ダンテ 忘れるな
いつか必ず現世に蘇るぞ!
「あばよ 戻ってきたら―――」
「俺の息子によろしくな」
ビューティフル ジョー 新たなる希望
『デビルメイクライ』からダンテ、トリッシュ、そしてなんとムンドゥスがゲスト出演している。流石に原作の姿そのままではなく、キャプテンブルーに取り付いた悪魔という設定になっている。
原作においてムンドゥスはダンテ、トリッシュの二人に封印された。しかし封印は完全ではなく、ムンドゥスは密かにトリッシュに対し、人間としての心が育つほど封印の効力が弱まるよう仕掛けを施していた。そして思惑通り、ムンドゥスは封印から抜け出すことに成功する。
その後、ムービーランドのヒーローであるキャプテンブルーに憑依、彼の精神を支配しムービーランドの支配者として君臨した。一方、ダンテは事情を知らず遊びのつもりでムービーランドを訪れる。これを好機と捉えたムンドゥスは、ダンテへの復讐を決行する。
時系列では『1』の後日談に該当するが、原作にはない設定が盛り込まれており、正史かどうかは不明。『5』で一度設定が再整理されたことを考えると、パラレルワールドだと考えたほうが無難かもしれない。
DmCムンドゥス
「DmC デビルメイクライ」で姿を変えて登場。魔帝という立場は相変わらずだが、普段は人間の姿をして大銀行の社長として世界を牛耳り、政財界の黒幕として君臨している。
地獄門から魔界の力を供給しており、その支給がなくならない限り不死身となっている。
それ故に人型の姿でも十二分に強すぎる存在であるが、地獄門自体が弱点にもなっており、魔力の供給が無くなれば不死の力を失ってしまう。
愛人に「リリス」がいる。
終盤で漆黒の巨人の姿となって襲いかかったが、その時点で魔力の供給を失っている状態を突かれた末にダンテに倒されてしまった。
ムンドゥス亡き後に人間界が悪魔の支配から解放されるのだが、それと同時に新たな魔王が誕生する事となってしまう…。
関連タグ
ベリオール・アーンスランド…カプコンにおける魔界の王繋がり。ただし、立場的にはむしろこちらに近い。
ゼイリブ…DmC版ムンドゥスに近い手段で人々が支配者に牛耳られる内容の映画。