クラウド(ファイター)
くらうど
奇跡の参戦
まさか、こんな日が来るとは思わなかったな。
2015年11月13日のニンテンドーダイレクトにおいて、『スマブラfor』にてDLCとして参戦することが発表された。しかも、ダイレクトの〆の挨拶の後のサプライズである。
ホームステージの「ミッドガル」と12月16日に同時配信。
ディシディア版を外見のモデルにしているらしく、オリジナル版のクラウドとはデザインがやや異なる。ただし、ディシディア版をそのままにすると細く見えてしまう為、ちゃんと一から作られているとのこと。
衣装はFF7仕様とFF7AC仕様の2種類で、後者にはさらにデザイン違いが存在する。
桜井政博氏はTwitterにおいて「かなり難しい要望に応えたつもりですが、いかがでしょう?」とツイートしていた。
後日にファミ通でのインタビューではクラウド参戦についてはスマブラファンから(前述の経緯や過去の任天堂とスクウェアの件も含めた意味もあると思われる)賛否両論があった事をほのめかしている。
クラウドの参戦は逆に難しい作品からの参戦を実現させた前例となりうる為、今後のシリーズでの参戦作品の幅が拡がる可能性もある。
ファイナルファンタジーシリーズ自体は、FF6まで及びクリスタルクロニクルシリーズは任天堂のゲーム機で発売されていた為、参戦するにしてもそれらの中から誰かになるだろうと思われていたが、まさかの未だに任天堂のゲーム機で移植やリメイクを含めて出ていないFF7からの参戦に驚きの声が上がった。
クラウド自体は、任天堂の携帯ゲーム機でリリースされたKHシリーズとシアトリズムファイナルファンタジーとファイナルファンタジーエクスプローラーズで客演していたぐらいである。
またクラウド本人は出演していないがFFモンスターがマリオのスポーツシリーズやいただきストリートで共演していた為、0ではないが極めて参戦の可能性が低いキャラクターとみられていた。採用の理由として考えられるのはFFシリーズで一躍世界的に有名になり認知度の高いキャラクターとなった事によるものと推測される。
後にFF7のリマスター版がニンテンドーSwitchで発表され、この点は解消された。
必殺ワザ
ボタン | ワザ一覧 |
---|---|
B | 破晄撃 |
→B | 凶斬り |
↑B | クライムハザード |
↓B | リミットチャージ(画竜点睛) |
切りふだ | 超究武神覇斬 |
参戦映像 | クラウド参戦‼︎ |
立ち回りなど
コンセプトは「パワーとリーチを兼ね揃えたソードファイター」。
剣の持つファイターの中で数少ない飛び道具を持っている。全スマッシュ攻撃や空中攻撃のふっとばし力が高く、撃墜手段が多い。そして走行速度、空中移動も速いため機動力も高い。彼のみの特徴「リミットゲージ」がある。
下必殺ワザの「リミットチャージ」でゲージを任意で溜める事が出来る(それ以外にも攻撃を与えるかダメージを受けるのどちらでもゲージは少し溜まる)。満タンになれば「リミットブレイク」になる。この状態になれば以下の通りになる
リミットブレイク中は次の効果が得られる。
- 歩行速度と走行速度などの運動性能が微増
- 一度だけ必殺ワザの性能を上げる(威力、ふっとばし力の増加・隙の軽減・通常必殺ワザの射程延長・上必殺技の移動力の増加)
- 下必殺ワザが画竜点睛になる
必殺ワザを使うか撃墜されると消滅するが、何度でも溜める事が出来る。
飛び道具で牽制もでき、リミットブレイク状態なら、必殺ワザでどの距離でもダメージ稼ぎや撃墜が可能という強みを持っている。
弱点は復帰力と守備能力が低い事。
復帰技は上必殺ワザ「クライムハザード」しかなく、上方向はともかく横方向への復帰力が低い(一応リミットブレイク状態なら移動距離が伸び、上横共に復帰力が上昇する)。
復帰の軌道が読みやすいため復帰阻止にも弱い。しかも出が速いワザが少なく、相手の無敵時間のあるワザに打ち負けやすい。
つまり守備面をどうカバーしていくかを考え、攻め続ける事を意識して余裕があればゲージを溜め、リミットブレイクを攻撃に使うか復帰に使うかの判断が鍵となる。
最後の切りふだは原作における最強リミット技の「超究武神覇斬」。気を溜めて突進し、ヒットすれば15回斬りつけ、最後に叩きつけて吹っ飛ばす。複数人を巻き込むことができ、相手全員にヒットすればカメラアングルが変化する。発動すると原作再現としてゲームウィンドウで「超究武神覇斬」と表示される。アイクの大天空と似てるが、こちらは初段が突進。
このように守備と復帰力以外は全てが高性能。その凄まじい強さに配信後すぐに猛威を振るい、強キャラと言われるようになった
余談だが、PVや3DS版のオールスタークリア時の一枚絵ではワリオのワリオバイクに興味があるようで、前者は抱えて持ち去ろうとしていたり後者ではなんとワリオバイクを乗りこなしている。極端なバイクが相当好みなのだろうか?
また、FF1でリンクの墓なるものが存在している為、健在のリンクとファイナルファンタジーキャラが出会うという奇跡の共演も果たしたといえる。まさにこんな日が来るとはおもわなかったなとはこの事である。
スマブラに登場するファイター達は全てamiibo化される為、クラウドも当然ラインナップに含まれ発売予定と公表されていた。恐らく史上初の任天堂発売のスクウェアキャラ立体造形物となる。
また、彼とカムイとベヨネッタには2Pカラーデザインのアミーボも同時発売される(クラウドは原作オリジナルデザインとFF7ACデザイン)。
勝利ファンファーレが原作同様にループする初のファイター。他は後に参戦する『SP』で参戦したジョーカーのみ。ファンファーレはFF7のもののアレンジでどことなく任天堂作品っぽい音色である。
そしてクラウドが彼から逃げ切れた数少ない(というか唯一の)作品である。
ボタン | ワザ一覧 |
---|---|
B | 破晄撃 |
→B | 凶斬り |
↑B | クライムハザード |
↓B | リミットチャージ(画竜点睛) |
切りふだ | 超究武神覇斬/超究武神覇斬ver.5(※) |
※:偶数カラー(「FFAC」衣装)がこの切りふだに変更。性能はどちらも同じ。
『SP』ではリストラの最有力候補と言われていたが奇跡の続投。
前作で猛威を振るったためか大幅な弱体化が実施。まず剣のリーチと判定が縮小され、当てにくい性能へ。リミットゲージが常に表示され、ゲージを見られるようになったがそれは相手も同じで警戒されやすくなった。チャージ中に攻撃を食らうとゲージが増加せず減少する。
リミットブレイク状態の消滅条件は「自分が撃墜される」「どちらかの必殺ワザを使う」の二つだが本作から「リミットブレイク状態になってから15秒経過」が追加。
また横必殺ワザ「凶斬り」は通常時のダメージは高くなったが前作で強すぎたかリミットブレイク使用時のふっとばし力は弱くなった。今作は永遠と維持出来なくなってしまい、前作以上にリミットゲージの管理がシビアになり、復帰面は前作以上に弱体化。慎重な駆け引きが求められるファイターとなっている。
弱体化したのにも関わらず、オンライン対戦では剣のリーチや強いスマッシュ攻撃と空中攻撃はまだまだ現役で使用率は高い。
リミットゲージの制限時間追加や攻撃力が低くなった弱体化を受けた分空中攻撃ワザの隙が少し小さくなったおかげで空中戦が僅かに強くなり、コンボがやりやすくなった。サドンデスではかなり強いファイターらしく、破晄撃やクライムハザードで泣かされたプレイヤーが多いぐらいに。
復帰力はリミットゲージの仕様変更によって前よりも落ちてしまったのでヨッシーやメタナイトなどの復帰阻止に強いファイターには注意。横ふっ飛ばし能力で大ダメージを当てれば復帰できずにやれるのでプリンの転がるなどを当てると良い。
又、前述の通りサドンデスに持ち込まれると破晄撃やクライムハザード等で撃墜される恐れがあるので復帰阻止などを多用してできるだけサドンデス持ち込まない様に早めに勝負をつける必要がある。
Ver7.0.0では上スマッシュ攻撃の発生速度と吹き飛ばし力強化にダッシュ攻撃の吹き飛ばし力の強化でさらに使用率は上がっている。
勝ちあがり乱闘「乗り物…?興味ないね」は乗り物があるステージと関連または所持しているファイターが登場。元ネタはおそらくクラウドが乗り物酔いが酷い設定があるからと思われる。
『FF』関連だけは権利が非常に厳しく、BGMは原曲2曲のみで、『ファイナルファンタジー』シリーズのスピリットもクラウド以外には存在せず、ファイタースピリットもスマブラオリジナルのアートワークのみとなっている。スピリットバトルにクラウドが登場するパターンも非常に少ない。
のだが…?
???「この刻を待ちわびたぞ…!」
2020年12月11日に開催されたゲームアワード“The Game Awards 2020”にて宿敵のセフィロスの参戦が発表され、同時に公開された参戦ムービーではセフィロス自身の紹介はもちろん、ムービー終盤では『FF7AC』の決戦シーンをオマージュした演出と同時に超究武神覇斬ver.5をセフィロスに決めているシーンがあった。
そして参戦発表から一週間後に公開されたセフィロスの使い方を紹介した動画にて、セフィロスの正式参戦と同じ日に偶数カラーである『FF7AC』衣装の最後の切りふだの演出がver.5仕様に変わることが判明した(技の内容はこれまでと同じ)。
なお今回のクラウドの衣装は前述のシーンのためか、この手のスマブラ関連ムービーでは珍しく『FF7AC』仕様であった(これ以外では上記2つの動画でのみ披露していた)。
12月23日にセフィロス本解禁に伴い、バレットやティファなどの仲間たちやイフリートやシヴァといった召喚獣がスピリット化されると同時にクラウドのスピリットにも野村哲也氏が手掛けた原作イラストが追加され、FFのカテゴリーは2年の歳月を経てようやく有るべき姿へと変える事となった。
スマブラSP発売当初は「ファイナルファンタジーⅦ」からの参戦とされていたが、セフィロスの参戦に伴い「ファイナルファンタジーシリーズ(サウンドテストでの表記はファイナルファンタジーⅦ シリーズ)」へと変更された。
参考動画(クラウドの切りふだについてはは20:07~より)
セフィロスとの優劣は、地上戦ならクラウドに分があるが復帰阻止をされやすいので一概に有利とはいえない。なるべく密着してセフィロスの行動を封じながら戦う必要がある。
チームでの相性は悪くなく、凶斬りで相手の動きを封じている間にセフィロスの横スマを叩き込むという戦い方ができる。極端な話、二人で崖端に陣取ってNB連打しているだけでもかなり厄介。