概要
小説『ウルトラマンデュアル』に登場するウルトラ戦士。
ウルトラセイントティアのウルトラ・オペレーションを受けた人間が変身したもので(理由については後述)、歴代ウルトラ戦士たちの様に地球人と一体化していたり、地球人の姿を借りていたり、ウルトラマンとしての力を得た訳でもない第4のウルトラ戦士ともいえる存在であり、劇中ではデュアルⅠとデュアルⅡの二名が存在する。
だが劇中ではデュアルⅠはすでに故人であるため、本編ではおおむねデュアルⅡの事を刺す。
また、デュアルが2人いた事は“飛び地”の外側にいる人々にはあまり知られていない。
デュアルとは地球と光の国、双方の国籍を持つ者という意味で、自分たちは地球と愛する家族を守るために国籍を捨ててまで光の国の飛び地にやってきたが、完全に見捨てたわけではないという意思表示である。
だが飛び地の外の人間にはデュアルという名前は知らされておらず、相撲の土俵入りの型の一つである「不知火型」から取って「シラヌイ」と呼ばれている。
純粋な人間がウルトラマンという高等生命体に進化した弊害で、ウルトラマンから戦い方を教わるという事が出来ず、光の国のウルトラマンであるティアも非戦闘員であるため戦い方は自分で見出すほかない。(デュアルⅠは独学、デュアルⅡはデュアルⅠの残した手記と周りのデータから学習した)
さらにフルパワーで光線を撃って飛び地の外を傷つけると外交禁止になる他、国境を越えようとすると中立軍の総攻撃を受けるという数多くの制限が課せられている。
これらは宿敵ヴェンダリスタ星人の卑劣な策略の一環であり、飛び地側は何とかデュアルを有利に戦わせるために外交を続けなければならない。
なお、戦闘の際は体内に宿る応用性の高いショルトエネルギーという名の高エネルギーを様々な形に変えて必殺技として使用している。
ウルトラオペレーション
光の国の聖女ウルトラセイントティアが行う、人間をウルトラマンにする行いの事。
簡単に言えば、地球人の進化を人為的に促してウルトラマンと同等の存在(M78星雲・ウルトラの星の光の国で誕生した第一世代目のウルトラマンや、昭和仮面ライダーシリーズの改造人間に近いコンセプト)する技術で、劇中ではティアが行うが、他にも行えるものがいる模様。
オペレーションを受けた人間はウルトラマンとなった際に光の国の知識を植え付けられるが、副作用としていくつかの記憶を失い、記憶は経験の為人格が大なり小なり変化してしまうほか、将来戦いが終わったとしても体はウルトラマンなため世界の国に受け入れられるかどうかは解らない問題もはらんでいる。
これを使ってウルトラマンへと進化した人間は大きく分けて「ファーストステップ」と「セカンドステップ」の二つに分けられる。また変身アイテムが無がその状態では人間サイズにしか変身できず「デュアル・チェンジ・チャージャー」という専用の装置を使って巨大変身する。
デュアル・チェンジ・チャージャーのエネルギー源は人々のウルトラマンを応援する意思であるため、人間がデュアルを応援しなければ巨大化が出来なくなる。そのため怪獣を苦戦して倒すと応援する気力が減少し、エネルギー不足の状態で闘う事になる為当然苦戦し、また応援する気力が落ちるという負のスパイラルに陥る危険性がある。
エネルギーが切れても自分で変身を解かない限りはウルトラマンのまま。
「拒絶」の意思もエネルギーに加えることができるが、普通の巨大変身には当然使えず、ため込みすぎると大変なことになるという(いわゆる暴走状態になってしまう)。
またチャージされた状態のエネルギーであろうと人間の意思であることに変わりはないため、外部の出来事やアクシデントによって考えを改め、全く別のエネルギーになる事もありうる。
ファーストステップ
一番最初にウルトラオペレーションを受けた人間の事。
基本的には全員が頭のてっぺんからつま先まで銀色のシルバー族の姿になる。これは非戦闘員の証であり、戦士としての才能を持つ者にのみ赤いラインが入る。ラインの割合が多いほど才能があるが、これは片蔵と日々輝にしか現れなかった。
セカンドステップ
ファーストステップに進んだ人間がもう一度ウルトラオペレーションを受けてよりウルトラマンに近づいた状態の事。
変身している姿の方が人間の時よりもエネルギー消費が少なくて済み、ファーストステップの時よりも光の国の情報を瞬時にとり出せ、戦闘力も向上する。
デメリットとしてもう一度オペレーションを受ける為人格が、今度は淡白な宇宙人然とした性格になる他、このセカンドになると二度と人間という種族に戻ることは出来なくなる。
しかしティアには出来ないらしいが、銀十時軍の隊長であるウルトラの母の力ならば、ファーストまでに戻すことは可能らしい。
デュアルⅠ
人間態が飛び地の住人の片蔵正平であるという事以外詳細は不明。劇中ではすでに故人。
セカンドステップに進んでいたらしい。
上述した制限と、息子が人質にされた影響でこの世を去った。
デュアルⅡ
運送会社に勤めていたサラリーマンのビッキーこと二栁日々輝がウルトラオペレーションを受けて変身した姿。状態はファーストステップ。失った記憶は学生時代の想いでのいくつか。
シルバー族のウルトラマンを基調に、ヘラクレスオオカブトを彷彿させる角が生えており赤と黒のラインが入っている。日々輝が学生時代にヤンキーだったためか、リーゼントにもたとえられている。
闘いを通して大きく成長していったが、作者曰く戦闘力は「宇宙警備隊の足を引っ張らない程度」(早い話がエリート中のエリートであるウルトラ兄弟には完全に劣っている)。
ウルトラマンジードが登場するまでは年齢設定のある中では一番若いウルトラ戦士であった。
データ
- 身長:等身大~巨大な姿(具体的には不明)
- 体重:不明
- 年齢:27歳
- 出身:地球
- 飛行速度:不明
- 走力:不明
- 変身アイテム:なし
- 巨大化装置:デュアル・チェンジ・チャージャー
必殺技
- ショルト・ストライク
左胸前に構えた左手の手刀から光線を発射する。所謂スペシウム光線系の必殺光線。
- ショルト・ショット
左手の指先から発射する光線。
- ショルト・パウダー
体内のエネルギーを粉末状に変換して周囲に散布し、暗闇を照らす。星人と、星人に憑依された人間を無理やり分離するわざとしても使われた。