※これより先、ゲーム『戦国BASARA3』内の幾つかのルートの結末(ネタバレ)が記載されています。閲覧注意。
概要
「もう一度私に殺されろ」とは、『戦国BASARA3』に登場する人物石田三成の台詞である。
石田三成:赤ルートのエンディングで発しており、彼の「復讐心の行きつく先」を象徴する台詞であり、そして関ヶ原好きのみんなのトラウマでもある。
この台詞までの経緯
三成は、自身が神のように崇める主君:豊臣秀吉を同胞と信じていた徳川家康によって討たれ、亡き主君のために復讐を誓う。
親友であり自軍の参謀でもある大谷吉継と共に数々の戦を経て同胞を増やし、決戦である「関ヶ原の戦い」にて、悲願を果たす。
家康を討って目標を達成したことで最初は狂ったように高笑いをしていたが、その後何故か虚しさを感じる。
「立て、家康」
「そしてもう一度私に殺されろ」
既に亡骸になった家康にそう呟くが、当然返事はない。
これまで「家康への復讐」のことばかり考えていた彼は、その目標を達成してしまったことで「自身が生きる意味」と「家康という大事な元同胞」の両方を一度に失ったという重大な事実をこの時に気づいてしまう。
こうして、自身がやったことの取り返しのつかなさを痛感した彼は、激しく取り乱し、その後抜け殻のようになり、
「行かなくては、この背徳の許しを請いに…秀吉様…」
と、呟いて決戦の地を後にするのだった。
余談
- 主君である秀吉の仇討ちという「忠誠からくる復讐心」で家康を追っていた彼だったが、次第に「家康の偽善が憎い」という感情を自身で気付かないうちに抱いており、知らぬうちに自分自身の憎しみ…生きる目的のために討ってしまっている。(対家康時の台詞にて判明する)
- 天下統一台詞において、「心が薄れていく…。そうか、終わったのか…。」と呟くことから、このやり取りの後に心が壊れてしまったことを匂わせている。
- 親友である大谷はいずれこうなることを分かっていた可能性があり、本来なら秀吉が亡くなった後すぐにこうなってもおかしくない三成を、『「家康」という存在と「(三成自身の)復讐心」を利用し、煽って焚きつけることで、彼を関ヶ原での決戦まで延命した』ともとれる。
他ルートにおいて
3のメインコンセプトが関ヶ原での決戦を扱っている手前、他のルートでも三成が家康との決着するシーンも多数ある。
まず、この赤ルートのアナザー版にあたる『石田三成:青ルート』では、伊達政宗に豊臣を侮辱する発言をされたことによって、家康への復讐にしか興味が無い三成にしては珍しく、政宗を最優先で追いかけるかたちになる。(ただし家康への復讐を忘れたわけではない。)
そのため、決戦の地で家康と決着し、その後政宗とも戦うが、再び彼に「秀吉の後継者に相応しくない(要約)」と煽られたことで「秀吉様の後継者たることを証明する」という新たな目標を見つけるルートになっている。
彼自身のルート以外にも、大谷吉継:赤ルートでは家康との決着後に大谷に話しかけ、雑賀孫市:青ルートでは家康に復讐を果たしたことを喜びつつ孫市に次の契約をもちかけるため、上記同様に取り乱してはいない。
これらのことから、総じて家康との決戦後に「新たな目的が出来る」または「誰かが傍にいる」と精神崩壊を避けることが出来ている。