概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する少女。組織に所属するシェンの妹。
かつて二人は中国で両親が不在の貧しい暮らしをしていた。後に出会った武術家のファンとロウと暮らすようになり、生活は豊かになった。
だが物語開始時点だと、メイは既に故人であり、シェンは師匠や兄弟子と暮らしていない…。
プロフィール
年齢 | お兄ちゃんより2コ下だよ |
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身長 | いくつだろう… お兄ちゃんの方がずーっと大きかった!! |
体重 | はかった事ないなぁ |
趣味 | 料理 お兄ちゃんと修業 |
特技 | お兄ちゃんがお肉ばっかり食べるので こっそり肉料理に野菜を混ぜるのが特技です |
好物 | お兄ちゃんと一緒に作った小籠包 |
能力 | 無し |
容姿
中華服の風貌に、二つのお団子ヘアをした可愛らしい少女。
華奢な体型をしていたが、メイには兄・シェンと引けを取らない武の才能を秘めていた。
また、この真実を抜きにしてもシェンとメイの兄妹が移り住んだファンとロウの住居は高所に立地しており、ここからメイは学校に通学していたであろう事から、基礎的な体力・最低限の筋力は自然と身に付いていたのかもしれない。
人物
心優しい女の子だったメイ。
暴力が嫌いで、兄・シェンの喧嘩っ早さにはいつも困っていたが、それは妹(わたし)を守る為にそうなっているとわかっていたので我慢していたという。
ある出来事がきっかけで、シェンに武術を教わる事で、メイに武の才が開化。これにより自分が強くなれば、兄の命をかけて強くなる事をやめてくれるかもと、自身も修業にのめり込むようになっていったが…。
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メイの最期
ファンの趣味「自身の天下無双を証明すべく、強者を育て上げ自分を脅かす程に強くなったら殺す」という外道により、武の才覚をみせたシェンとメイの兄妹へ「殺し合い」をするよう迫る。当然、黙って見過ごせなかった家族の一員・ロウは師匠に抗議するが、不条理にもファンは自身の殺人拳で弟子を殺害してしまう。
そして兄妹たちも殺し合いなんて出来ないと否定したのだろう。だが、そんな兄妹愛はファンにとって好都合だったに違いない。この老人は「力は大切なものを失い、憎しみと絶望を宿すことで強くなれる」という狂った持論を心から信じており、これを証明するかの如く弱い方(メイ)を崖へ蹴落とす凶行を実行する。突然のいともたやすく行われたえげつない行為に、強い方(シェン)は妹を助けようと寸前に彼女へ手を差し伸べて、崖からの落下を防いだ。
崖の淵で、兄・シェンの腕に掴まり落下寸前状態である妹・メイ。危機的状況だが一命を取り留め、そして命を繋ぎ止めるため腕に力を込めていたのだろう兄妹たち。
だが不運は起こる。
あろうことか、そんな状況下でシェンはUNTRUTH -不真実-の否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)に選ばれてしまった。それは兄妹たちがいる世界で人知れず横行する理(ルール)。今回は、己が否定者になったと瞬時に分からない事例(ケース)であり、シェンに移行したUNTRUTH -不真実-は発動条件を満たすと「視認した対象の刹那に抱く嘘偽り無い意識を否定し、行動・発言が真逆になる」の理(ルール)が強制的に発動する。
自然と互いを見つめ合う状況であったシェンとメイの兄妹は、まさか否定能力が働くなんて露と知るわけない場面となり、最愛の妹・メイは「最愛の兄・シェンへ掴まる」が否定され行動が逆になり、崖の淵で落下寸前の体勢であるに関わらず強制的に、兄へ掴まっていた手を離してしまい、高所から崖下まで不停止で落下し帰らぬ人となってしまった…。
メイの最期は、原因は家族だと思っていたファンにあるが、最後の命綱を断ち切ったのは兄であるシェンという揺るぎない真実がある結果となってしまったのだった……。
最愛の兄に再会
メイの兄・シェンは最愛の妹を亡くし、その元凶であるファンへ怒り・憎しみから襲い掛かるも返り討ちにあい、そのまま袂を分かち〝強さ〟を求め世界を放浪した。その道中で組織(ユニオン)に勧誘(スカウト)され、紆余曲折を経て世界の命運を左右する課題(クエスト)で台湾へ赴いた先に、怨敵・ファンと邂逅する。秘めていた怨恨の闘志を滾らせたシェンは、この時のために磨いてきた武術を振るうが、古代遺物(アーティファクト)の効力で老人の体から全盛期の体に若返ったファンに力及ばず苦戦する。
シェンは、今の己(オレ)がやるべき事はファンを殺すことだと、絶えず闘志を燃やす。
だが否定される。
今のシェンは組織(ユニオン)の一員であり、そして仲間たちや部下以上の存在である女性・ムイが傍にいる。戦友(ダチ)であるアンディから「仇をとるなとは言わない だが仇をとっても妹はもどらねぇ」「今 大事なものを守れ」と止められる。この言葉に我を取り戻し、アンディたちと共闘する事で、怨敵ではなくUNDER(アンダー)のメンバー・ファンの凶行を否定するために拳を振るうシェン。
そして戦局は有利に進むかと思われたが、ファンの「力は大切なものを失い、憎しみと絶望を宿すことで強くなれる」という狂った思想により、彼らの背後にいた出雲風子とムイが狙われてしまう。彼女たちを守る為に、シェンはファンの攻撃を自己の体で阻止し、胴に大穴が開く瀕死の重症を負ってしまう。
そして先刻の攻撃から守られたムイの、涙ながらの声掛けに応える事なく意識が遠いていくシェン……
いい人達だね みんな
メイ?
臨死状態で横たわるシェンの傍らに、いつの間にか現れていた彼の妹・メイ。果たして彼女は幻覚か、はたまたUMAオータムの捕獲で追加されるというUMAゴーストと関連があるのか、詳細は不明だが数十年ぶりに兄妹は思いがけない再会を果たす。
最愛の妹に気づくと、すぐさま起き上がったシェンは彼女に抱きついた。泣きじゃくり謝罪の言葉をかけながら。それはシェンの魂か、今の青年ではなく貧民時代を過ごした子どもの姿で、メイに何度も謝罪する。
あの時オレが強くなろうなんて思わなきゃ
オレがメイに技を教えなけらば!!
オレが…
お兄ちゃんに技を教えてもらった時、私嬉しかったんだよ?
語られる妹が生前に秘めていた気持ち。それから自分(わたし)が去ってから、最愛の兄が師匠(ファン)に負けた後、強くなる事に飢えて世界を放浪した事、そんな時にムイと出会い少しずつ交流を深めていった事、彼女と生活を共にしてちょっとずつ心が癒された事、シェン本人しか知らないハズの真実(出来事)を語るメイ。そして、まだ生きることを諦めないでと言葉をかける。
まだ手はあるよ
だから、あきらめちゃダメだよ!
現状を打開する助言を兄に告げて、少しずつ消えていく妹。待ってと後を追うシェンに、メイは朗らかで爽やかな笑顔をみせながら―
本当はすぐ、お兄ちゃんとまた暮らしたいけど…
もう少しまってるね
がんばって!!
いっつも優しくて、かっこいい
私の大好きな お兄ちゃん!
そして現在。生死の境をさまよっていたシェンは血を吐きながら意識を取り戻す。そして傍らにいたムイに介護されながら彼は彼女に告げる。