概要
本作『アンデッドアンラック』の主人公の一人で、触れた者に不運を呼び込む否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)を否定する超能力者)の少女。人と関わることを諦め命を絶とうとしていたが、不死の男との出会いをきっかけに、再び幸せを掴むために生きる事を決意したジャンプヒロイン。
その道中で超常存在を相手にする組織(ユニオン)へ加入する事になり、世界の真実とも向き合っていく。
プロフィール
誕生日 | 7月7日(📅) |
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年齢 | 18 |
身長 | 155ない位 |
体重 | 言いたくない |
趣味 | 少女漫画 ゲーム |
特技 | 人の間をすり抜ける |
好物 | ワサビ入ってないお寿司 |
能力 | UNLUCK -不運- |
CV | 佳原萌枝 |
📅出典:2023年8月~9月 アンデラ記念月間【否定者たちの誕生日発表】&アイコン配布 - 公式Ⅹ(前代・Twitter)
容姿
黒髪で童顔の少女。瞳は赤目に近い茶目。出るとこはしっかり出ている乙女。
常に手袋をしており、「GOOD LUCK」のワッペンが刺繍された赤色のニット帽を被り、長袖ジャージや長ズボンを着用している。
体の露出を控えているのは、不運発動条件である「素肌と髪の接触」を防止するため。
特にニット帽は風子の特徴(トレードマーク)とも言うべきアイテムである。
(余談だが、作者・戸塚慶文のイメージキャラクターは手足の生えたニット帽に顔があるデザインをしている。)
初登場時は後述の「不運体質」で美容院にも行けなかったため、足先まで伸びた長髪を帽子の中にしまっていたが、アンディに散髪されて以降はショートカットになった。
組織(ユニオン)加入後は共通装備のシャツと赤ネクタイを着用し、組織の少女・ジーナの持ち物だったスーツを腰に巻いている。
最初は普通に着ようとしたがバストがきつくてボタンがはじけ飛んだ。
証(エンブレム)は左胸のポケットに付けている。
ちなみに赤ネクタイ(全世界の公共交通機関の無制限利用や多国籍言語の翻訳・判読する機能がある)は、任務で潜入や私服を着る際には装飾として首に巻いたり、組織の少年・トップのように腕へ巻いたりしている。
ご飯をアンディと出会う前よりも食べるようになったらしく、(見た目は変わらないが)少し?モニィとした体型になった時期があった。だが後に戦闘訓練を経て、(プロポーションは維持しつつ)体の引き締めに成功した。
黒競売潜入任務時には、パーティードレスと(髪の接触で不運発動の防止用と思われる)長髪ウィッグでセレブに変装をした事がある(因みに設定は相方と夫婦という事だった)。
なお備品に不足がない組織へ加入後も、下着はスポブラを着用し続けている。これは少しでも不運の条件『接触面積』を広げようと、伸縮性があり、はだけても着直し易いための選択と思われる。だがスポブラを相手に被せてしまう構図が(これが能力の条件で仕方なくとはいえ)恥ずかしいため赤面しながら耐える事も。状況によっては、ダイナミックに自ら相手の頭部にスポブラを被せ、窮地を脱するシュールな展開もあった
人物
後述の過去から人と関りを避けていたが、根は明るい性格。
幼少期の風子
風子がまだ8才の頃。両親の海外出張を空港で見送った時のこと。一週間も離れ離れになるため、愛しさから家族は沢山の抱擁を交わした。
その数十分後。
幼い風子の目の前で、両親の乗った飛行機は爆炎に包まれた。
原因不明のエンジントラブル。機体は爆発炎上し両親含め二百七十人が死亡する。
これが元で民間の飛行機が苦手となり、後に事故の原因が自身の不運で引き起こされた事だと気づき、人との接触を避ける不便な引きこもり生活を送ることとなる。
引きこもり時代
後述の「不運体質」のため10年も引きこもりするほどインドアな生活を余儀なくされ、美容院にも行けず物語開始当初は足元まである長髪だった。この時期には、オンラインゲーム(海外ユーザーとボイスチャットをして、カタコトの英語を覚えた)や少女漫画「君に伝われ」(全101巻、作・安野雲)にのめり込むなど鬱屈とした少女時代を過ごし、当然高校にも通うことが出来なかった。
この辺りの時期を回想した場面では、床に体を丸めて座り電子画面を眺め、その背後にゴミの山が積まれていた。表情は描かれなかったが、風子の望む「女の子らしいオシャレや恋」が「不運体質」で叶わない事を考えれば、その辛苦は容易に想像つく。
第14話の扉画は、この時期の長髪風子が年相応に少女漫画を楽しむ様子が描かれており、当時の数少ない幸福の一時だったのだろう。
2020年8月1日
10年もの引きこもりと「不運体質」による将来の悲観により引っ込み思案な所もあり、第1話冒頭までは唯一の心残りである『君に伝われ』が最終回を迎えたことをきっかけに、自ら命を絶とうとした。
そして風子の憧憬とは違う粗暴な男・アンディと運命的な出会いを経て、彼女の運命は大きく動く。
自身の「不運体質」を気にせず触れあってくる男・アンディと過ごす内、徐々に本来の活発な性格を取り戻していった。
またこの自殺未遂の経験から「命の重み」を真摯に実感し、窮地へ飛び込んでいくだけの度胸を身に付け始める。
逃避行~組織へ
物語序盤は、組織(ユニオン)から「不運の否定者」として世を乱すUMA(バケモノ)と有害指定されていた。アンディと共に逃避行しながら解決案『組織内の円卓メンバーに入るため、円卓のある否定者を殺す』を達成するため行動していく。この際に、従来の活発さに加えふとした点を疑問に出す着眼点の鋭さを発揮していく。
アンディと共に困難を乗り越え、組織(ユニオン)に入団後は人外のUMA相手に啖呵を切る勇気、ここぞという場面で発揮する思い切りの良さがあり、敵の攻略に貢献する成長もみせていく。
また世界の裏側や被害者達との交流を経て、かつて命を投げ出そうとした自分に加え余人も含めた「人の生死」を人一倍に理解していき、そこから更に一歩、風子は不条理な現実へ立ち向かう姿勢をみせていく。
教えてくれる? 私に…闘い方を…!!
物語序盤では元一般人かつ元引きこもりという事で戦闘は素人であり、戦闘の手練れであるアンディの触れ合いから「不運を発動する」といったサポート役が主だった。
組織加入直後は、体にガタをきたし、数週間も寝込む程の無理をしてしまった事があった。この後も、迫る世界の危機や「課題(クエスト)」を乗り越えるため、2020年9月16日を機に戦闘訓練を実施。後述のリボルバーを敵対する相手へ発砲するなど、戦闘面での玄人な風体を身に付けた(所謂、女性としてのイケメン度が上がった)。
恋模様
上記の成長と共に、女性としてアンディへの感情も育まれていく様子は、本作『アンデッドアンラック』の見処(キーポイント)の一つとなっている。
女の子らしいオシャレや恋に憧れを持っており、それが生きる理由となっている。引きこもり期間に少女漫画へのめり込んでいたため、ベタな殺し文句やお姫様抱っこ・アゴクイッなどの身体接触で簡単にドキドキしてしまうなどのチョロい部分がある(だが風子自身は「チョロくない」と否定している)。
その他
多少の絵描きが出来るらしく、成り行きで水彩画を描いた事がある。その時は「■■■が寂しそうなので•••友達です!」と独創的な世界を表現した。
時折、10代の女の子らしく可愛らしい言動をみせる場面がある。高校に通えなかった事から、ある一件で日本の高校に赴いた際、漫画の舞台だとはしゃいでいた。
癖として、10年もなるべく心身ともに人と接しないようしていたからか、両腕をキュッと合わせて縮こまる仕草が多い。
たまに「すいやせん」「そいつはいけねえや!!」など、少しくだけた言動が出ることも。
持ち物
リボルバー
2020年9月16日からの戦闘訓練後に使用している武器。敵対するリップが渡した古代遺物(アーティファクト)と思われる。
余談だが、組織の初任務先で(成り行きで)入手した一般のリボルバーで、人に向け発砲した事がある。
少女漫画「君に伝われ」
第1話で風子が読んでいた推しの少女漫画。作・安野雲。風子がある一件でひと月近く眠っている間にアンディも全101巻を読破しており、好評だった。
後に風子の愛読書(バイブル)である「君に伝われ」との出会いが明らかになった。
それは彼女が自身に不運能力を自覚し始めた時期に出会った『思い出』の品だった。元は亡くなった風子の親が愛読していた漫画で、風子の祖父が仏壇に新刊を供えていた事をきっかけに一人娘も読み始め、作品の魅力に惹かれていった。
それは引きこもり時代になっても、孤独な彼女を支え続ける存在になり、彼女にとって思い出深い品物の一つとなっている。
また、風子自身の恋愛観を形成した要素であり、少女漫画らしいシチュエーションでの不運の威力を向上させている。
なお、この少女漫画はのちに物語において重要な伏線となる。
能力
「くるよ!不運が!」
他対象 強制発動型
風子が触れた・触れられた相手に不運を発生させる。
不運のルールは完全には解明されていないが、現状では以下のような特徴が判明している。
- 風子の素肌や頭髪に触れた人に不運をもたらす。他対象のため自分には発動せず他人が対象であり、強制発動型のため不意に触れられてしまった場合でも能力が発動してしまう。よって対象が不運の発動を望んでいたとしても(つまり、それが対象にとって不運ではなく幸運であっても)、能力は問題なく発動する。
- 不運は対象との『接触面積』『接触時間』『好感度』『接触の価値』によって強度が決定される。接触の価値とは「風子がどれだけその接触に心を揺らしたか」であり、例えば『抱擁』と『頬への口づけ』では後者の不運が強くなる。
- 不運は『外部からのダメージ』という形で発生する。出会って浅い/好感度の低い相手には軽傷のダメージ(天井の一部がその人の頭部に落下、苦手な祖父(おじい)はキスでも捻挫に留まるなど)、交遊の深い相手には重傷~死傷のダメージ(好感を持った町人が爆発事故に巻き込まれるなど)が発生する。内部からのダメージ(心臓麻痺や病気など)やダメージ以外の不運(財布を無くすなど)は発生しなかったが…?
- 不運は基本的に周囲の物を利用して発生する。だが強度に見合った不運の種が近くになければ、遠くの物を強引に引き寄せてでも不運を発生させる。これを利用し、近くに大きな不運の種がある時に強度の高い接触を行えば、その不運を意図的に選択して発生させる事が可能となる。
- 不運で引き寄せられる実例:都市部では、操作不能になったタンクローリーが突っ込んでくる。自然界では、マグマの噴出に巻き込まれる。遠くのものを引き寄せる例としては、『口づけ』で隕石が落下する不運が決め手となることが多い。因みに組織(ユニオン)の基地内では地下にある影響から相方と不意な接触でマグマの噴出や古代遺物(アーティファクト)の誤作動といった大きな不運が起きた。(上記の条件と照らし合わせれば、そういう事なのだろう)。
- 強度の高い不運は対象の周囲を巻き込む。好感度と接触の価値次第では、現時点でも一瞬の接触で町ひとつを消し飛ばすレベルの災害を起こせる。
- 不運は連鎖する場合がある。作中初めて発動した不運も、足場が崩れて落下→電車に激突、と言う二段階の連鎖であった。威力の低い(といっても十二分に人が死ぬ威力だが)不運が連続して起こる現象はコンボ型(タイプ)と呼ばれている。
弱点
相手の運を否定する強力な能力だが―
- 布越しに触れるなど、直接でない接触だと不運は発動しない。
- 好感度が低い敵に対しては全くの無力。風子が自ら触れても不運は発動しない。
風子自身は今後の任務の足手まといにならないかと不安を感じていた。2020年9月16日を機に戦闘訓練を経て、拳銃を相手の頭部へ発砲するなど、能力抜きの戦闘も最低限可能になった。
また否定能力に関しては、現時点でかなり高い好感度を抱く不死者のアンディが接触した場合、その周囲を壊滅させる威力の大きな不運が訪れる。これを肯定的に捉え、敵を巻き添えにする不確定な不運の特攻を仕掛けることができる。
能力発動時に、意図的に不運を起こす場面で「来るよ…■■の不運が」と、状況に合わせた決め口上を述べる。
■を■す能力(ちから)
組織(ユニオン)の女ボス・ジュイスからは、風子の不運で難敵を退けた光景を目の当たりにしてから、風子の否定能力を「神を殺す能力(ちから)かもしれない」と評している。組織の目標『神の討伐』において、今の「隕石を落とせる」程度では、まだ力不足とも分析されている。組織のトップとして、風子の存在を審議(ジャッジ)し直し、サポートをしつつ風子に助言を呈した。
" だからこそ なるべく彼と共に行動し 想い合い "
" もっともっと彼を― "
" 好きになってくれないか? "
こうして組織公認の、世界の命運すらもかかった、命懸けの交際をすることになったのである。
Twitterの風子
公式Twitterでは本誌連載・関連情報の他、登場人物たちが低頭身(ミニキャラ)になったおまけ漫画(ラフイラスト)などの配信(ツイート)もあり―
- 時折、本作の連載・関連情報の告知で登場する。
- 第12話【No.012 SPOIL】からは、2020年4月9日より本作の恒例であるアンディの海苔ポイントを次話の数日前に回答している。この時は解説者の雰囲気付けでか、ヒゲメガネを掛けた風子(ヒロイン)のミニキャラが描かれる。
pixivの風子
名前の『風子』だけならば他作品に登場するキャラも指す。
そのためpixivにイラストを投稿・タグ付けするならば、本記事の『出雲風子』を使用したり、関連タグとして『アンデッドアンラック』や『アンデラ』など合わせて使うことが絞り込み検索を助ける。
本作はW主人公かつ公式カップリングなため、風子一人だけより相方のアンディとセットで創作される関連作品が多い。
関連イラスト
関連動画
余談
名前の由来は「いずもふうこ → いつもふこう(不幸)」から。
2020年9月のダ・ヴィンチ(雑誌)インタビューで、作者・戸塚慶文は『自分の役割を全力で果たするようなヒロイン』を描きたく、本作の風子(ヒロイン)は自ら命を投げ出す経緯があった事から、更に度が外れた行動力を発揮する女性として創作しているという。
そら、どんどんかっこ可愛くなってくハズだわ。
2020年12月に実施されたLINEスタンプ総選挙では、3位を獲得した。
関連タグ
ミスフォーチュン(misfortune)・・・英語で不幸を意味する単語
???:風子と対を成す敵。
※16巻以降の、物語についての重大なネタバレを含みます。閲覧注意!!
「ここから 反撃開始です」
「最期(つぎ)のループで 私達は」
神により破壊と再構築を繰り返す地球。
ジュイスに変わり円卓のボスとなった風子は、古代遺物・アークを使って100回目のループを開始する。
辿り着いた101回目の世界において、風子はかつての仲間達と出会い、否定能力によって起きるはずの悲劇を一つ一つ防いでいく。
アークの使用者は年を取らなくなるため、風子の最新話時点での年齢は190歳。
長い年月と古代遺物の記憶を利用して、古代遺物の収集、資金の調達、格闘技や医療技術の修得などを行い、心身ともにカリスマ性溢れる指導者としての実力を身につけた。
170年の研鑽
否定能力を向上させることにより、風子は愛着のある物にも不運を付与することが可能となった。
また、シェンから伝授された真八極流(しんはっきょく)を体得し、自身の否定能力との合わせ技によって、ファンやボイドと生身で戦えるまでの力を身につける。
以下、使用技↓
・凶弾(バッドバレッド)
愛着のこもった手作りの弾丸をリボルバーから対象に撃ち込むことで、「好意を持たない相手」「直接触れない相手」にも特大の不運を起こす技。現在「44年物」「20年物」が確認でき、年数の長い弾丸ほど強力な不運が呼び寄せられる。
この技により、風子単独でのUMAの撃破が可能となった。
なお対象は弾丸に限らないようで、数週間物の「テープ」で軽い不運を与えることも可能。
・不運髪(アンラックウィップ)
生身での戦闘に使用。長髪を振り回し警戒していない相手と接触させることで足を滑らせるなどの不運を起こし、攻撃の起点にする技。
複数回当てて小さなトラブルを連続で起こし、その隙に攻撃を叩き込むことも可能。
・凶廻山靠(きょうかいざんこう)
シェンから伝授された鉄山靠に、否定能力を組み合わせた応用技。
高速で空中回転した後、その勢いのまま相手に背中から体当たりする。その際、背中を接触させることで相手に不運を付与する。
技を食らったファンからは「基本はできているがまだぬるい」と評されるが、直後に起きたガス爆発によって大打撃を与えた。
また不運の付与なしでも格闘技として十分な威力を発揮しており、背後からの不意打ちとはいえクリードを一撃で気絶させている。
その他、古代遺物の記憶を頼りに仲間達の悲劇を確実に防ぐための事前準備を多くこなしており、銃火器の扱いや医療技術の習得など、多方面の才を身につけている。
また肉体的な研鑽を経て精神的にも大きく成長し、大胆な作戦立案や円卓のボスとしての決断力や統率力を遺憾無く発揮している。
しかし彼女の人望の本質とは、培った技術だけではなく、ループ前の彼女と変わらない思いやりや優しさである。一見無謀な作戦やアドリブの作戦でも癖の強い否定者がついてきてくれるのは、この本質あってのものである。
ラグナロクを経て仲間たちの想いを受け取った風子は、170年の研鑽を経て頼り甲斐のある指導者として成長を遂げた。
全ては、これまでに出会った全ての否定者達の悲劇を防ぎ、神との最後の戦いに備えるため。
そして大事な相棒と再び再会するためであった。