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ボイド=ボルクス

ぼいどぼるくす

漫画「アンデッドアンラック」に登場するキャラクター。サムネは素顔のボイド。
目次 [非表示]

CV.乃村健次

概要編集

誕生日:1月17日(📅)


戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する《対未確認現象統制組織》否定者のみで構成された円卓メンバーだった人物。


物語序盤で組織(ユニオン)の青年・シェンと共に、アンディの捕獲と風子の処分が課せられた任務で、2人が潜伏していた日本へ派遣された。

初登場時はパワードスーツ〝Next ring(ネクスト リング)〟を装備した姿で容姿等は不明だったが、物語が進んでいくと共に彼の素性が明かされていく。



📅出典:2023年8月~9月 アンデラ記念月間【否定者たちの誕生日発表】&アイコン配布 - 公式Ⅹ(前代・Twitter)


容姿編集

初登場は単眼のパワードスーツを纏っており、単行本の描き下ろしや本編の回想などで、容姿は褐色肌の大男と判明する。


パワードスーツのボイド編集

戦闘時に装着する単眼の黒いパワードスーツ。組織の技術者・ニコが開発した発明品〝Next ring(ネクスト リング)〟であり、ボイドの否定能力を活かす性能がある専用装備品。


更に詳細は【Next_ring(ボイド・アンデラ)】を参照。


普段のボイド編集

褐色肌にオールバックの金髪をした強面で筋肉質の大男。普段は組織の制服であるサスペンダー付きスーツという動きやすそうな服を着ていた。

初めて姿が描かれたのは単行本の描き下ろしの鉛筆画(ラフイラスト)であり詳細な外見などは不明だったが、回想シーンなどで風貌が徐々に判明していく。


人物編集

指令に忠実で確固たる使命感を持つ戦士だが、その態度は粗暴。


元ボクシングヘビー級世界王者だったが、3度目の防衛戦で劣勢の際に発現(移行)した否定能力で対戦相手を殺害してしまい、競技としてのボクシングが続行不可能となり引退した。正確には否定能力の性質上、無防備な相手を一方的に撲殺するだけの殺試合(デスゲーム)になってしまうため選手生命を絶たれた形となった。「否定の業(さだめ)」を背負わされた事で自暴自棄となり、酒浸りになっていたところをUNION(ユニオン)へスカウトされた過去を持つ。


センシティブな作品

UNION(ユニオン)に加入後は、忌々しかった否定能力をフル活用でき、かつ戦士(ボクサー)の実力を存分に発揮できる任務へ生きがいを感じていたようだ。この心境の変化から性格は段々と粗暴になっていったとの事。

実際に、見た目は普通の少女である出雲風子へ殺意が宿った鉄拳を打ち下ろす凶行をみせたが、後に「心が清い者が乗れる雲」の古代遺物(アーティファクト)へ搭乗できる人物だったとも判明する。


能力編集

ボイドさん

UNAVOIDABLE-不可避-

他対象 強制発動型


相対した事象の「避(さける・よける)」を否定する。

ボイドの実例では、彼が殴る構えをとることで相手の回避を否定する拘束型の能力。

正確には、否定能力を発動すると「相手の筋肉の動きを止めている」ので、対象の生理現象などは効果適用外。つまりボイドと対峙した者は、意識がある状態-瞼を閉じる筋肉が動かず拳が迫ってくる様子を見続ける-から殺人拳を不可避で受ける恐ろしい事態となる。

これに対し不死者であるアンディは、自身の再生力は阻害されないと理解すると、真正面から殴られて負傷した状態(筋肉がズタボロ)で反撃をする力業で対抗していた。因みに、この対抗手段は痛覚がある状態で行った(いたそう)。


なお作中最も早く攻略されてしまった否定能力だが、元プロボクサーのパンチ + パワードスーツの鉄拳であるため、回避も防御も否定された普通の人間ならば即死するだろう。つまり初見では絶対に対策の打ちようがない一撃必殺の能力である。

またUMAなど身体能力が高い者でも、防御不可避な状態で鉄拳をくらった場合大ダメージは否めないだろう。


ボイドの最期編集

日本の都市にある解体中のビル内にて、風子の起こしたUNLUCK-不運-アンディもろとも解体用ダイナマイトの爆発に巻き込まれたボイド。だが彼は頑丈なパワードスーツ〝Next ring(ネクスト リング)〟のおかげで無事だった。そしてビルの瓦礫から突き出たアンディの腕を引っ張って、不死の男を回収しに動いた時点で彼の命運が尽きた。


ボイドが掴んだものは切り離された不死の腕であり、これを囮としていたアンディに背後をとられ、不可避の否定者は自身の否定能力を用いて迎撃を試みる。だが不可避能力の対象外である「部位弾(肉体の再生力を利用した指弾)」の射出を止められず、パワードスーツの単眼(メインカメラ)ごと頭部を打ち抜かれて絶命した。


不可避の能力を持つボイドだったが、最期は弾丸を避けられなかったという皮肉な末路となった。


アンデラ

因みにボイドが初登場したのは第1話の翌日。つまり2020年8月2日が彼の命日という事になる。

アニメ版でも第2話で初登場し、同話のうちに退場してしまった。


備考・余談編集

否定者の名前は否定能力と関連性を有した演出がされている。が、実はこの法則が決まったのはたまたま

作者・戸塚慶文は主人公の風子とアンディ以外の名前は適当に決めていたらしいのだが、ボイドの名前が「UNA『VOID』ABLE」と被ったのを読者に能力由来だと思われ、同時期に登場したジーナシェンも名前が能力にこじつけられなくもなかったことから命名法則が決定したらしい。

🥊参考:公式Ⅹ(Twitter)リンク


ついったアンデッドアンラックまとめその43

2022年12月。本作がアニメ化決定した時期には、アニメ制作関連の扉絵も描れている。中には声優・乃村健次を模したボイドと、一緒に登場するシェン(声優・花江夏樹を模した外見)が声を収録する現場という、本編では見られない場面が描写されている。

🥊参考:公式Ⅹ(Twitter)リンク

■■「ボイドくん もっと強そうに!!」


UNION

2023年10月、アニメ「アンデッドアンラック」の第2話が放送された日に何故か「ボイドさん」でSNS・Ⅹ(前代・Twitter)のトレンド入りをしている。

これに関して、原作者・戸塚慶文も謝謝(感謝)の祝イラストを投稿している。

🥊参考:公式Ⅹ(Twitter)リンク_Ⅰ公式Ⅹ(Twitter)リンク_Ⅱ


pixivでは編集

ボイドだけならば他作品に登場するキャラも指す。

そのためpixivにイラストを投稿・タグ付けするならば、本記事のボイド=ボルクスボイド(アンデラ)を使用したり、関連タグとしてアンデッドアンラックアンデラなど合わせて適用(タギング)することが絞り込み検索を助ける。


関連タグ編集

アンデッドアンラック アンデラ

世界(アンデラ) 否定者 組織(ユニオン)

ボクシング ボクサー ヘビー級

ボイドの強化服Next ring(ネクスト リング)


アンディ(アンデラ) 部位弾















歴戦の実力者編集


【機密事項】

⚠以下、本作の世界観なども含めた重大なネタバレが記述されていきます⚠

⚠これから作品を楽しみにしてる人達は閲覧注意⚠



地球は、によって「破壊と創造」(ループ)が繰り返されているという衝撃の事実が明かされる。

なお物語開始時は99回のループが行われた後の、100回目の世界線である。


古代遺物(アーティファクト)黙示録(アポカリプス)に触れた風子が過去のループの記憶を見た際、ボイド=ボルクスらしき人物が映し出される場面がある。

組織の制服を身につけ、片腕を覆う巨大な鉄拳の武器を装備し、ジーナと思われる老婆や組織のボス・ジュイスらと共に、UMAスポイルへ立ち向かう様子が描かれている。


また円卓の最古参メンバーであり、ループの経験者でもあるヴィクトルジュイスの回想にもボイドが登場している。その中では、フィルの面倒をよく見ていた様子や、ボクシングの試合でヴィクトルと楽しげに汗を流し、それを笑顔で観戦するジュイスの様子などが描かれた。

99回目の世界までは対等な対戦相手として接することが出来るヴィクトルがいたため、本来の善良な性格を取り戻しつつあった節がある。しかし100回目の世界線ではヴィクトルの人格はアンディに封じ込められ、二人は出会う事がなくなってしまった。

結果、人格が腐ったまま粗暴な嫌われ者になることを避けられなかったのだと思われる。


事実、本編では円卓メンバーにもかかわらずあっさりアンディに敗れ、同行していたシェンには「どうやったんですかこれ」とボイドを斃した手段にだけ興味を持たれ同僚の死を全く顧みられなかった。(アニメではシェンが動揺する様子を見せるなど若干ながらフォローがあった)ジーナに至っては「(アンディが加入出来るから)死んだおかげで一席空いた」と言われる等、散々な扱いだった。


組織の仲間から顧みられないような人物だったのは、ヴィクトルのいないこの周回(ループ)が特殊だったためとも言える。


🥊:この仲間意識に関しては公式小説第1巻にて、「円卓否定者たちは各々で世界に立ち向かう意志を持った人たち、そして死ぬ覚悟も背負った者たちであるため、たとえ昨日は生きてた仲間が死んでも承知として受け入れる」と語られている。一見は薄情に思えるが後々の言動に注視すると決して非情ではない信念を感じとれる。






101回目の世界編集


【機密事項】

⚠以下、本作の重大なネタバレが記述されていきます⚠

⚠これから作品を楽しみにしてる人達は閲覧注意⚠


ラグナロクを経て、出雲風子は100回目のループを開始する。

辿り着いた101回目の世界にて、仲間たちに起こるすべての悲劇を回避し、と最期の戦いに挑もうとする。


黙示録(アポカリプス)によって「不可避否定者を捕獲」という課題(クエスト)を課せられると、ボイドの悲劇を回避するために風子・ニコ・イチコ・ジーナらは行動を開始する。

なお、この課題が発表された時点では、まだボイドにUNAVOIDABLE-不可避-は移っておらず、彼の前任者である除津健二(98歳の老人であったため戦いに参加させることはできなかった)が寿命で死亡し、不可避が移行するまで様子見をすることになる。

今までのループで常に主力の前衛アタッカーだったボイドを確実に仲間に引き入れることは最重要事項であり、能力が映る直前に彼に接触して悲劇を回避する計画だった。


そして、いよいよ「不可避(ボイド)の捕獲クエスト」へ動く工程となり、否定者になる前のボイドが再登場することになる。


容姿編集

物語第一話時点の世界線では、強化服〝Next ring(ネクスト リング)〟を着込んでたため直接の素顔は不明だったボイド。


ついったアンデッドアンラックまとめその45

今回の再登場で描かれた容姿は、金髪・褐色肌のまさにプロボクサーにふさわしい大柄な男。


背丈は軽く2mを越えた高身長。再登場時(ループ101回目)は現役のボクシングヘビー級世界王者という称号へ恥じない、見事な筋肉量を誇る。


人物編集

初登場時(ループ100回目)は粗暴な性格だったのに対し、他者に対して親しげな対応が出来る善良な大人。


試合前のインタビューへ唐突に乱入した風子ボクシングファンと勘違いするも、嫌な顔せずサービス精神旺盛な対応をこなしてみせる。さらに対戦を望む風子に対して「最高にシンプルでフェアなエンターテイメント」とボクシングの魅力を語るなど、主人公達が初めて出会った時点の人物像(イメージ)とはかけ離れた大らかな男性。


一方でそれに動じずファイティングポーズを取り対等な対戦を望む風子を視ると、ボイドは「当てるつもりで」右ストレートを振り放つなどの過激な一面も見て取れる。

また、放った右拳をダッキングで反応し更に軽くもボディを入れて見せた風子を気に入り、困惑していた周囲の記者たちがニコの発明で試合を好意的に見るよう豹変し不自然な試合編成(マッチング)をしても「お前と戦れるならなんでもいい」と軽く流す臨機応変さも併せ持つ。


競技者(ボクサー)として好人物な一面があり、ファイターとして飢えた凶暴性も併せもつボイド。真っ当な成人男性として配慮がありつつ、強い者と戦える機会へ興奮し、相手の闘志を焚き付ける根っからの戦闘者である。


能力編集

並のボクサーに収まらない高い実力を有しているボイド=ボルクス。

理屈よりも感覚で相手の技量を察知するセンスを持ち、内臓へ響く打撃すら避けずに立ち向かえる耐久力、そして武器である重い拳骨は強力不可避である。


後に移行する否定能力「UNAVOIDABLE-不可避-」については上記を参照。


最高の試合へ編集

格闘者として見事な体格を有しているボイド=ボルクス。

だが生まれ持って全てを兼ね備えているわけではなかった。


彼の幼少期はホームレスの少年であり、どこにも居場所がないことに苦しんでいた。ボサボサの髪に粗末な恰好、体は痩せ細っていたが、歩行者にぶつかりそうになっても避けないなど、高いプライドを持っていた。そんな中、ある温厚な警察官からボクシングの舞台へ誘われる。困難を避けずに歯を食いしばって乗り越えれば、避けようと思っても避けれない「幸運」がやってくるのだと。


1999年1月31日。


奇妙な成り行きから実現した、風子とボイドの試合。

この試合はボイドの運命を大きく動かすことになる。


最後で最高の試合については[No.144【Next_Ring】]を参照。



余談編集


彼がいざ今周回(原作漫画15巻以降であるループ101回目)で再登場すると、ボイド本来の好漢っぷりと彼を掘り下げるエピソードに好感度が爆上げされたという読者が相次いだ。上述のアニメ放送時にボイドさんとさん付けでトレンド入りしていた件についても、その表れではないかと考えられる。

それと同時にアニメで再び目の当たりにする事になる、前周回の腐っていた時代の彼の有様を見る事を恐れる人もいたとか。

周回後最序盤に登場したジーナとともに、悲劇の起こり方やその対処次第でその後の否定者の性格や人生が大きく変わることを示し、かつひとつのキャラクターに異なる深みをもたらすことが出来る本作の設定が、遺憾なく発揮されている人物のひとりだと言える。

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