概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』で描かれる漫画的表現の一つ。
それは多彩な【言葉】の掛け合わせによって、本作を彩る作品演出(アンビエント)を築いている。
名称開示
ゴシック体のような字体・UMAや組織名が明朝体(みんちょうたい)のような字体で、迫力ある場面が表現されている。
言葉演出の中で特に印象的な【名称開示】は、能力名が特に能力名開示は通称『能力名クソデカロゴ』として、本作の大きな構成要素(コンテンツ)となっている。
言葉遣い
本作を象徴する単語「否定」「UN■■■■-不■-」に因んだ言葉遣い。
キーワード)の一つ「否定者(ひていしゃ)」は、自己か他の理(ルール)を1つ否定する超能力者。これに因んで、否定者の決め向上には「■■を 否定しよう」といった台詞や、否定する理(ルール)へ由来した台詞を述べる。
重要事項(否定する理(ルール)については能力名として、日本語だと〝不■■〟英語では〝UN■■(アン■■)〟で統一されている。
例として主人公・アンディだと【UNDEAD-不死-】という表記になる。
なお英語としての正しさよりも統一性を重視している様で、本来であれば接頭辞が「UN■■」ではなく「DIS■■」や「IN■■」となる単語も全て「UN■■」で表記される。
まだ未判明の能力名は黒塗りで隠され、組織(ユニオン)のメンバーは【機密事項】で、それ以外の否定者は【調査中】【詳細不明】などと表記される。
個人名と能力名
上記で触れた否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)の個人名と能力名が関連(リンク)しており、考察要素の一つになっている。
例として主人公たちは―
アンデッド ⇒ アンディ
いつもふこう ⇒ 出雲風子
実に読者たちを楽しませる漫画制作をするな・・・って思うじゃん。あんだと?
実は全くの偶然で誕生した演出。あんだって!?
主人公たちの次に練られたキャラクターたちは・・・
もう中国人っぽいのって感じで「シェン」って名付けられ、
シェン「Σえっ」
ボフォイって名前の。
なんか似てるなって思って、てきとーに名付けられ、
ボイド「Σは?」
連載用に考えてた別ネタからのお気に入りキャラから名付けられ、
ジーナ「はあ?」
っと、あんま深く考えず名付けられていた。そうしたらUNAVOIDABLE-不可避-のボイドで読者達の反応(リアクション)は、作者が意図してなかった『能力名とつながってる』という盛り上がりをみせ、
作者「あっ たしかに…」
愛読者(アンデラファン)たちの考察から「Σやっべぇ…」となった作者。この時点では、他のキャラクターは適当な名付けだったらしく焦る事態に(;'∀')
そして後で調べたら、シェンは中国語では真実的ニュアンスがあって、ジーナもチェン『ジ』でない事もないかって結論づけた。
つまりは後付け設定。あんだそりゃ!!
これ以降はちゃんと命名に注力するよう配慮している。
すんませんでした!!
この3キャラはほんとマグレです
添字(ルビ)
要所では「添字(ルビ)」を活用した言葉演出もされている。これは作品の重要部分へ趣深さを引き出す他、上述した「個人名と能力名」に重複して、主要人物の生き様を強調する趣向も窺える。二重で読み込めば、物語へ深み、重み、凄みなどの味わいを感じれるだろう。
演出例1
上記:原作 / 下記:英訳 |
「 変え(ホレさせ)て 」
「 抱いて 」
「 俺が 変わる(死ぬ)!! 」
I'LL CHANGE HER HEART.
THEN ONCE WE'VE SEALED THE DEAL...
...I'LL CHANGE-MY MORTALITY, THAT IS!
演出例2
上記:原作 / 下記:英訳 |
「 席(ちから)で示せ 」
...PROVE
YOUR POINT WITH POWER.
英訳版『UNDEADUNLUCK』では、上記例のように添字(ルビ)を用いない漫画制作がされている。公式英訳担当・David Evelyn(デビッド・エベレン)氏の工夫(アプローチ)は、原作で添字(ルビ)にある二重の意味、基本的な要点を理解し、原作の面白味・迫力を引き出せるような言葉選びにも努めている。
出典
pixivでは
作品投稿サイト「pixiv」では、制作へ取り入れやすい名称開示を意識してる風な創作もみられる。例え意図せず描かれたとしても、原作の作風を連想させられる。
まあ、作者自身も不考(かんがえず)な所もあったから仕方ないかもね。