概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』へ深く関わる要素(コンテンツ)の一つ。用語は「理」と表記して「ルール」と言われる。
世界にある普遍的な事柄を指す。殆どは現実世界の不変な日常にある現象・概念と同様であるが、本作『アンデッドアンラック』では意図的に、そして只の一般人には認知できず、追加・改変された異常を日常と刷り込められる世界観がある。更に、これらの事柄を否定する理屈(のうりょく)も登場する。
言い換えれば「万物の一端」を指示する事柄であり、これを司る人外の怪物・UMA(ユーマ)によって世界規模の影響を及ぼしている。そして、この超常事物を否定する業を背負わされた人間は『否定者(ひていしゃ:別称に「器(うつわ)」とも)』と呼ばれる。
分類
本項では「理(ルール)」を以下の3つに分類して解説する。
現象の「理(ルール)」
「理(ルール)=UMA(ユーマ)」にある類型(パターン)の一つ。UMA間では「現象(フェノメノン)系」と呼ばれ、確認される個体数が多い。
主に物理や原理など有形の「理(ルール)=UMA(ユーマ)」を指す。例として「炎」や「腐敗」など具体的で属性(エレメント)に関する影響を発生させる。
具体例に「乾燥」の現象だと、有機物は水気を失うなどの物理現象が発生する。もし「乾燥」の現象が消滅すると、喉がカラカラといった症状は無いなどの世界(日常)が形成される。
概念の「理(ルール)」
「理(ルール)=UMA(ユーマ)」にある類型(パターン)の一つ。UMA間では「概念(コンセプト)系」と呼ばれ、確認される個体数は少ない。
主に心理や摂理など無形で、影響力が大きい「理(ルール)=UMA(ユーマ)」を指す。もし「季節」の概念が追加されれば、これに関する「気候」といった自然界の変動や、具体的・抽象的な「連想事(イマジネーション)」を実現化させる。
例えば「春」の概念から、温暖な気候や桜といった季節特有の動植物を発生させる。心理的な作用では、遊びに興じやすい時期、特に出会いと別れを感じさせるなどの習慣・感情を誘発させる。
否定の「理(ルール)」
上記の現象・概念といった「理(ルール)」を否定する業(ちから)。
これらは「否定者(ひていしゃ:否定の業が移行した者)」によって自己か他の「何か」を一つ否定する特殊能力。更に「理(ルール)」の特徴『人知れず世界へ影響する性質』も否定され、世界改変の影響を受けない。正確には、否定者となった時点から『改変による自己の認識改変は否定される』であり『他と同じく改変現象の影響を受ける』という立場を背負わされる。
更に上記の「理(ルール)」に在る詳細は【否定者】【UMA(アンデラ)】を参照。
「理(ルール)」に縛られる世界
上記で述べた現象・概念の「理(ルール)」だが、登場する案件によっては解釈の変わる事柄でもあり、確認できる範囲だけでも完全な分類は難しい。よって別に言い換えると―
本稿の閲覧者や作品へ触れる者(あなたたち)が体感している事柄・そこから感知によって形成される日常などの万象(世界)は、意図的に上位存在から足し引きされる万物だった。
更に、これらの介入は怪物(UMA)を通じて行われる。
そして「理(ルール)」の異常は日常として刷り込められ、人知れず「理(ルール)」が横行する特徴を帯びている……。
但し、この「理(ルール)」で右往左往する特質に対し、特定の人間たち(否定者)は対象外で取り残されるのだった。
つまり『理(ルール)≒UMA(ユーマ)=現実の日常』とも表現できる事柄。更に、これらから強制的に外される人間たち(否定者)は不遇な立場へ陥るのであった。
余談
原作者・戸塚慶文は陰謀論などSFを愛好しており、本稿の「理(ルール)」にある特徴は、作者の趣向を反映させた要素と思われる。
創作題材として「理(ルール)」は汎用性のある要素でもある。例えば、現実にあるけど作中には無い「理(ルール)≒現実の日常」を関連させた二次創作へ活用できるだろう。