概要で候
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する秘密結社《対未確認現象統制組織》の円卓へ在席する否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)のみで構成されたメンバーの一人。円卓の席はⅥ。
Ⅶ席の少年・トップと行動を共にすることが多い。
仮面付きの鎧兜に全身を包んでいる大柄な人物で、顔や年齢性別は一切不明。
容姿で候
黒い日本式の鎧兜を纏っている。顔には鬼のような白仮面を装着しているため、素肌の露出が全くない。組織構成員の共通装備である赤ネクタイの代わりに首へ赤い注連縄を装飾している。証(エンブレム)は鎧のいたるところに施されており、とりわけて兜の鍬形となっているものが目立つ。戦闘時には薙刀を使用する。
人物で候
セリフを一言も発していないが、筆談やハンドサインで意思疎通が可能な模様。その際に使用する一人称は「某(それがし)」で、語尾は「候(そうろう)」など、古風な武士さながらの言葉遣いをする。因みに筆談で片仮名・英語の事柄は平仮名で表記する(例:アーティファクト→あぁてぃふぁくと、UMA→ゆうま)。
戦闘では薙刀を使用するが武術は拙く、受け身を取り損ねる描写などから、本来は戦闘向きの人員ではないらしい。男性主人公・アンディの不意打ちから円卓の子ども・フィルを守るなど、献身的で協調性のある人物なようだが、負傷中など不便な緊急事態であっても仲間の前で鎧と兜は決して脱ごうとはしない。その上仲間含む他者に兜を脱がされることも全力で否定する。
能力で候
UN■■■■■■■■■ -不■-
身に着けている鎧兜は常軌を逸する頑丈さを誇り、フィルの古代遺物(アーティファクト)による破壊光線でも傷一つ付かなかった。名前が漢字名であることや鎧兜の意匠、硬化系と思わしき能力から「UNBREAKABLE -不壊-」との関連が予想されていたが…?
またある任務先の緊急離脱時にて、脚部からジェット噴射して空を飛ぶような描写があった。だがコマの小さい描写のため、一心自身の鎧にある性能なのかどうかは不明慮。
ぴくしぶで候
『一心』だけならば他作品に登場するキャラも指す。
そのためpixivにイラストを投稿・タグ付けするならば、本記事の『一心(アンデラ)』を使用したり、関連タグとして『アンデッドアンラック』や『アンデラ』など合わせて使うことが絞り込み検索を助ける。
余談で候
一心が筆談で用いる「候(そうろう)」は、使われ方により意味が変わる言葉で「候文(そうろうぶん)」と言われる。
これは「高い身分へ仕える意志」・「自分の意思を丁重・丁寧に表現・強調」の2つがあり、現行では歴史創作で語尾・文末に添えて「~でございます」のように丁寧の補助動詞として知る機会が多い。
本稿の一心は無口で控えめな所?があるも、協調性があり仲間想いな面から、候文へは真面目な人物である事も窺える。
関連項目で候
※以下、能力・正体に関する重大なネタバレを含みます。一部単行本未収録の情報を含むため閲覧注意。
『…なりたい!!武器を作るだけじゃない』
『みんなを守れる 不壊に!!』
一心は代々鍛冶屋を生業にする家柄の生まれであり、正式な通り名は十三代目 山岡一心。本名は山岡 ■■。
気になる中の人についてだが、初めて具体的な風貌が描写されたのはガコッと開いた仮面の口越しへ浮かんだ薄暗い像で、髪はボサボサの長髪、眉間に大きな×字傷がある女性と判明。そして組織一の臆病者で、課題(クエスト)への参加も消極的であったとの事。
だが「不壊(ふえ)」の否定者として、組織(ユニオン)の一員として、自身の超能力・技能を活かして「不壊」が宿った武器などを製作している。
男性主人公・アンディが使う不壊刀「倶利伽羅(クリカラ)」(元は部下に持たせていたもの)、円卓の否定者・シェンが所持する如意金箍の金箍部分などは一心の製作物。
彼女が心を込めて製作した物は破壊不可能(アンブレイカブル)の性質「不壊」が付与される。
余談だが組織メンバーでは相方の少年・トップともども能力判明演出の前に能力名を明かされてしまった。
上記で触れた屋号「一心」と不壊の否定能力は山岡家で代々受け継がれており、江戸時代末期の初代一心・山岡鉄舟は不壊の鎧を量産し、不壊の軍勢をもって江戸城無血開城に一役買うほどの実力者だった(なお組織によって「不壊」に関する史実は改竄されている)。そして2020年現在、当代「一心」は幼少期に作製した不完全な鎧で起きた悲劇から、他人用の防具へ不壊を付与する事にトラウマを持つようになってしまった。
この心的外傷から不十分にしか否定能力を使えない負い目、これに加え自身の臆病な性分などから、初代一心やトップ以降の円卓新参メンバーたちにコンプレックスを抱いている。
だが女性主人公・風子や仲間の少年・トップからの激励によって戦う意志を固めた直後に【やっぱ無理で候!!】と涙目になる辺り、未だに臆病さは拭い切れていない様子。
しかしヴィクトル戦では、自己用に鍛造した不壊の武装を活かして不死の部位弾や仲間のレーザーを被弾しながら戦う勇姿は、風子を守るため戦った彼女は、紛れもなく組織が誇る否定者の一員だろう。
そして遂に明らかとなった鎧の中にいた全体像は・・・