概要
聴覚に障害を持つ人や言葉が話せない人(外国人同士など)との意思疎通で使用するコミュニケーション手段。
ノートやスケッチブック、タブレット類などに言葉を書いて会話をする。
漢字文化圏
日本語話者と中国語話者は共通の表意文字である漢字を用いている。このため筆談の方が会話よりは意思疎通ができるというが、漢字の意味や字体に差異が生じていたり文法が違っていたりするため、他の手が無くて詰むよりはマシくらいの手段である。もっとも21世紀に流行しだした偽中国語は中国人にもほどほど通じるという。
なお20世紀初頭までは日本の知識人は漢文を読むだけでなく書くこともできたため、21世紀の偽中国語よりも高い精度で意思疎通が可能だった。例えば戦国時代に種子島へ漂着したポルトガル人と同行していた中国人倭寇の王直はまず僧侶を探した。当時の日本の僧侶は漢文の読み書きを身に付けていたので筆談が可能だと王直は知っていたためである。この時はいきなり同じく漢文の教養がある島主らが駆けつけたため僧侶の出番は無く、砂浜に字を書きながら意思疎通をしたと想像される。