通るはずの言葉、繋がるはずの想い…
同じ夢を持ちながら隔たってしまう心
知る術もない胸の扉の奥深くを見る時、新たに生まれる物は絶望か、希望か
全てを飲み込んで飛び立つ艦が示す未来は?
次回、機動戦士ガンダムSEED『ラクス出撃』
平和の歌、響く明日へ、飛べ!ガンダム!
概要
父パトリック・ザラの真意を確かめるためプラントに戻ったアスラン・ザラがパトリックの怒りを買いラクス・クラインらと共に脱出してキラ・ヤマトらと合流するまでを描いた回。
時系列としてはC.E.71年6月27日から7月5日(メインは7月1日)に相当する。
戦死したと思われていたアンドリュー・バルトフェルドやその部下マーチン・ダコスタの再登場、ラクスの新衣装披露、ゲイツとエターナルの初登場、ラウ・ル・クルーゼのニュートロンジャマーキャンセラー(の設計データ)入手、肩を撃たれ手を後ろで縛られていてもタックルで大人二人をノックアウトするアスランと、情報量がそれなりに多い回でもある。
また、プラントにてアスランがパトリックの怒りを買って警備員に撃たれていた裏では、アークエンジェルとクサナギがコロニー・メンデルに辿り着きM1アストレイを使って調査を行っていた(つまりメンデルの初登場回でもある)。
あらすじ
プラント最高評議会議長であり、父であるパトリックの戦争の真意を確かめるため、
プラントへ向かおうとするアスラン・ザラ。
キラ・ヤマトはフリーダムでアスランの乗るシャトルの護衛に自ら志願した。
アスランは、キラに自らの覚悟を語ると同時に、自分を置いて戻るように伝える。
しかしキラは親友の自暴自棄とも言える覚悟を汲み取ると同時に待機を選択し、 「君はまだ死ねない。分かってるよね?」「君も僕も…まだ死ねないんだ」 と諭す。
それを聞いたアスランもまた 「まだ...」「覚えておく」 とパイロットスーツ越しにカガリから貰ったハウメアの護り石へ手を当てて答えた。
そして、アスランは対面を果たした父に、この戦争に対する真意を問う。
だが……そこにいたのは、不器用な優しさを持っていたかつての父ではなかった。
半ば狂気に満ちた目で語るパトリックの戦争目的「ナチュラルの殲滅」に、アスランは愕然とする。
アスラン「父上…本気で仰ってるんですか?ナチュラルを全て滅ぼすと!」
パトリック「これはその為の戦争だ!」
パトリックは拳銃を亡き妻・レノアの忘れ形見であるアスランに向け、ジャスティスとフリーダムの所在をひたすら詰問する。
パトリック「見損なったぞ、アスラン」
アスラン「…俺もです」
その後、反逆者の烙印を押されてしまい、連行されていくアスラン。最初は父親への失望からなすがままにされることを望んだが、キラにかけられた「君はまだ死ねない」という言葉を思い出し、護送車に乗らされる直前に抵抗、逃走を図る。
そんな彼を救援したのは、マーチン・ダコスタ率いるクライン派のメンバーだった。
ラクス「エターナル、発進して下さい!」
遂に動き出したラクス・クラインは、ザフトが建造した最新鋭艦「エターナル」を奪取し、アスランとダコスタを回収した後はキラが駆るフリーダムの助太刀もあってプラントを脱出。
そのブリッジには、かつてキラと刃を交えた「砂漠の虎」アンドリュー・バルトフェルドの姿もあった。
その後、L4にあるコロニー・メンデルでアークエンジェル、クサナギと会合するエターナルのメンバーたち。
かつての敵味方の垣根と蟠りを越えて、独立部隊「三隻同盟」がここに結成される。
ラクス「父が…死にました…」
キラ「ラクス…」
ラクス「ぅ…ぅぅ…うぅ…」
そしてラクスは父・シーゲルがパトリック・ザラによって殺されてしまった悲しみを、キラの胸で涙として流すのだった……。
余談
前回の肉親バレによりキラカガが破綻したためか、全体を通してアスカガを感じさせるやりとりや演出が多い。さらに、アスランがラクスのキラへ抱く恋慕を察したりラクスがキラへ泣きついたりでアスラクも破綻しており、この回でキララクとアスカガが本格的に固まり出したと言える。
関連タグ
エターナル(ガンダムSEED):この話で初登場した、フリーダムとジャスティスの専用運用艦