大丈夫!! ボクはボクだ!
概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場するシェン=シアンが殭屍(キョンシー)になった姿。
作品上は第38話の扉絵にて、ミニキャラ創作「あんでっどあんらっく」の構成で主人公達の他に敵味方の面々がハロウィン風に描かれた、わちゃわちゃした中でちっちゃく「キョンシーシェンムイ」で描かれたのが始まり。
そして本編では、下記の経緯を経て「キョンシーのシェン」が誕生(誕死?)した。
容姿
シェン本人は「ちょっと肌が青くなっただけさ」と言っているが、血の気が失せた青肌が目を引く風貌。髪色は元の水色髪が色あせたみたいな灰髪。
死体(身体)の基は、生前のシェンなので筋肉質な体型は変わらない。また瞳の色も生きていた頃と同じ碧眼。そして殭屍(キョンシー)の特徴であるお札が額へ常に貼られており、これがペロペロ揺れているのか札で片目が隠れる感じの顔立ちになっている。
服装は、初登場時点だとキョンシーっぽい中華服と帽子を身に着けていた。組織(ユニオン)へ帰還後は、生前と同じノースリーブの中華服を着用している。
キョンシー像
シェンの死体から殭屍(キョンシー)を生み出した古代遺物(アーティファクト)・死亡遊戯の効果で―
- 主人・ムイが危機なら、彼女を自動で守る
- それ以外は主人の命令がないと自由に動けない
だが、主人・ムイがこっそり「自身の意思で動いてよい」と命じられた為、生前と変わらない行動が行える(公式Twitterのおまけ漫画より)。
また死亡遊戯を使ってシェンを殭屍(キョンシーに変える事へ不安を抱いていたムイの心配「死んでキョンシーとなり自意識は無事なのか」があった。だが結果として杞憂に済み、生きていた頃と変わらぬ記憶や意識は保っており、お喋りで人当たりが良いフレンドリーな好青年(シェン)の死体(アンデッド)である。
そして達人級の格闘能力も維持されている。
生き返ったとはいえ一度は死でいるため、世界に人知れず存在する理(ルール)『否定能力は所持者が死ぬと別の者に移る』により、この時点のシェンは否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)ではない。これにより、普通の人間と同じく理(ルール)の増減による世界改変の影響を受ける様になってしまっている。
殭屍(アンデッド)の誕生
台湾でファン=クーロンとの交戦中、彼の古代遺物(アーティファクト)による一撃からムイをかばうべく、シェンは身を挺して彼女を守り致命傷を負ってしまう。
腹を巨大な随心鉄桿で貫かれ瀕死のシェンは、臨死体験によってか死んだはずの妹・メイとの対話を経て意識を取り戻し、傍らにいたムイやアンディと風子へ"ある作戦"を伝える。
ファンの持っている古代遺物(アーティファクト)・死亡遊戯(装着者が殺害した相手をキョンシーとして蘇らせ使役することができる)であれば、瀕死状態のシェンを蘇らせることができると提案する。そしてシェンは自身の殺害をムイに依頼。ムイは改めて忠誠を誓いながらシェンを剣で貫き、命を奪う。
そして―
「……不思議だね」
「死んでよみがえっただけなのに」
「きっと今のボクが 今までで一番強い!」
懸念事項のあった作戦は成功。
シェンは命を落としたが、死亡遊戯によってキョンシーと化して蘇り、再び戦線復帰するのだった。
また上記でも触れた懸念事項「キョンシーと化して自我は残っているのか」に関しては、これより数刻前に交戦したキョンシーのロウが「…いい拳だ」と話した真実を目の当たりにしていたシェン。これにより「キョンシーと化しても自我を残している」と確証を得ていたのかもしれない。