※メイン画像下側、並んだ三人組の真ん中の人物
声:玄田哲章
人物
OVA版第6話「フォン・ブラウンの戦士」に登場。
元ジオン公国軍宇宙攻撃軍所属のモビルスーツパイロットで、アナベル・ガトーの戦友。当時の階級は大尉。
左腕を失っており、この負傷が原因でモビルスーツの搭乗資格を剥奪されたらしい。
一年戦争後は月面都市フォン・ブラウン市でラトーラ・チャプラという女性の世話を受けつつジャンク屋として生計を立てていた。ちなみにラトーラはケリィの心情は理解しつつも彼が戦場に戻ることには密かに反発していた。
漫画『機動戦士ガンダム0083 星屑の英雄』ではジャイアント・バズを2丁装備したリック・ドムで出撃し、アムロ・レイのガンダムに左腕を落とされている。
また、PS2ゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』では、ケリィ自身がアムロに撃退される場面があり、こちらの搭乗機はビグロである。
劇中での活躍
劇中では、月面上の都市、フォン・ブラウン市の歓楽街でチンピラに絡まれ裏路地に倒れていたコウ・ウラキを、自宅に運びこんで以後、コウと暫し同居生活を送る。
倉庫に眠っていたヴァル・ヴァロに興味を寄せたコウと共に、その修繕作業を行う。
その間シーマ・ガラハウと接触し、星の屑作戦への参加意志を表明する。
しかしシーマの目当てがヴァル・ヴァロのみで、自分は放り出すつもりと知ったケリィは激怒。
フォン・ブラウン市街への攻撃を脅迫材料に、アルビオン搭載のガンダムへ挑戦を挑む。
ケリィのヴァル・ヴァロは、コウの駆るガンダム試作1号機フルバーニアンに善戦するも、詰めを誤って撃墜される。
コウに脱出を促されたが、脱出装置は最初から積み込んでおらず、結局は乗機と運命を共にしたことから始めから「戦って死ぬ」つもりだった模様。
その際、ヴァル・ヴァロが掴んでいたガンダム試作1号機フルバーニアンの下半身ブロックを、自機の巻きぞえにさせないためか爆発直前に放出している。
劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』にも登場するが、前述の決闘が完全にカットされ、ただの街のジャンク屋という端役で終わっている。
他媒体での活躍
媒体や描写する作者によって性格や活躍ががらりと変わる。ここまで作品によって描写が違うキャラクターも珍しいかもしれない。
漫画『機動戦士ガンダム0083 星屑の英雄』
こちらでは月に潜伏したガトーを匿ったり、コウにガトーの人となりを説明するなど傍観者のポジション。生存しており、月でガトーの死を感じ「十分に生きた」と彼を称えた。
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』
ラトーラが今のケリィにとってかけがえのない護りたい存在となったためOVA版とはがらりと立ち位置が変わった(ちなみにラトーラはこの時自分とケリィの子を身ごもっている)。云わばバニングの後を引き継ぎコウを導く人生の先輩ポジションに。
ヴァル・ヴァロを修繕して当初はデラーズフリートの一員としてアルビオンと敵対していた。が、乗機を撃破され捕虜になった時星の屑作戦の進行で住んでいたフォン・ブラウンがコロニー堕としの危機に見舞われる。結局これは陽動でコロニーの軌道は本来の標的である地球へと向かったが、”愛する女性が信念の虐殺の犠牲となるところだった”と知り愕然とした彼はコウ達の協力者となり、彼と共にガトーを阻止するためガンダム試作3号機に搭乗する。
そしてコロニーの制御室内でニナやコウと共にガトーと相まみえたケリィはかつての戦友に心変わりを非難されるが、逆にケリィは自分なりに掴んだ生き方を元に反論。愛する者を得たケリィは、先の計画を知ったことで「大義のためであれば無差別に人の命を奪ってもいいという考えは間違っている」という答えに辿り着き、二人は主義や生き様の違いから決別することとなった。
その後脱出する時、バニングの仇と憎んでいたモンシアに殺されかけるもそばにあったヘルメットを拾い酸欠を免れて何とか生還しアルビオン隊の健闘を祈る。
その後エピローグではラトーラの元に帰還し、無事に産まれた赤ん坊を手にして涙を流すシーンが描かれている
搭乗機
MA-06 ヴァル・ヴァロ