CV:無し
概要
第4話「怪奇!! 鉄人パパ」に登場するマシン帝国バラノイアが開発したマシン獣。
がたいの良い漆黒のボディに赤い角の付いた姿を持つが、最大の特徴はおかめの面を凶悪に歪めた様な、ギザギザの牙を持つ腹部の顔である。
「クラッシャー」の名の通り、その鋭い牙による噛み付き攻撃を得意とし、あらゆる物を噛み砕いて粉砕するが、このマシン獣の真骨頂はそこでは無い。
その最大の能力は、噛み付いた人間を自分と同じバラクラッシャーへと変貌させると言う悍ましい物であり、メカニズムは噛み付きの際、自身の分身とも言うべき金属アメーバを相手の体内に注入する事である。この金属アメーバが有機生命体の体内に潜入すると、内部で増殖・成長する事によって宿主の肉体を金属に変え、最終的に元のベクターと同じ存在へと作り変えてしまうのだ。
劇中ではこの能力により、人間達を次々と自分と同じバラクラッシャーに変えて行く「人間マシン獣作戦」を行った。因みに弱点は火であり、分身たる金属アメーバを注入された人間もその影響で火を見ると異常に苦しみながらバラクラッシャーへ変貌し、運良く元に戻れても変貌時の記憶は全て抜け落ちてしまう。
これ程恐ろしい能力を持ったマシン獣だが、劇中で金属アメーバに寄生された犠牲者が1人だけだったのは不幸中の幸いであった。
活躍
某所の街に送り込まれると、宛も無く移動。とあるビルの地下に入って行くと、その姿を目撃した女性の悲鳴を聞き付けたオーレンジャーの5人が駆け付けた為に交戦となる。戦いの中で引火した炎を避けて外へと逃亡すると、その場に居合わせた大谷巡査の腕に噛み付く。
だが、直ぐに超力変身した5人からバトルスティックで攻撃され、止めのキングスマッシャーによる一斉射撃を喰らい爆散した。
だが、これはバラクラッシャー本来の任務である「人間マシン獣作戦」の序曲に過ぎなかった。
その日の夜、病院に行った帰りに息子の宏がガスコンロに火を点けた時、大谷巡査は突然苦しみ出し、バラクラッシャーへと変貌。宏を含めた5人の少年少女を拉致してしまう。
その後、元に戻った大谷巡査は自身がバラクラッシャーになっていた時の記憶が欠落しており、マシン獣による少年少女の誘拐の原因が自分だと知らぬまま、オーレンジャーからの質問に「自分は見てないんですが、目撃者の話によりますと、どうも昨日、皆さんが倒した怪物とそっくりなんです」と答える始末だった。
やがて、昨日倒したバラクラッシャーの残骸から金属アメーバが検出され、その恐るべき性質が明らかになると同時に、オーレンジャーは子供達を誘拐したマシン獣の正体が金属アメーバを入れられた大谷巡査である事に気付く。
一方、大谷巡査は交番で同僚が偶然点けた煙草の火に反応し、再びバラクラッシャーへと変貌。口から金属アメーバを吐き出して同僚を襲った後、子供達が拉致されている廃工場へと赴く。
廃工場では今回の作戦の立案者であるアチャが今回の作戦の概要を子供達に説明していた。
「君のお父さんは、今や完全に人間マシン獣と化し、元に戻れない。無論君達にも同じ様になって貰いますよ。子供の肉は柔らかくて、マシン獣にするのに持って来いなんです。そしてマシン獣になった君達は、辺りに金属アメーバを振り撒き、次々に人間マシン獣に変えていく……。そうすれば、日本中の人間が皆マシン獣になり、簡単に占領できるという訳です!」
父親としての記憶を失い、身も心もバラクラッシャーとなった大谷巡査は、宏達に金属アメーバを吐き出し、寄生させようとする。
其処へジェッターマシンに乗ったオーレンジャーが乱入した為、バラクラッシャーはバーロ兵と共に交戦。レッドを追い詰めるも、息子の叫びを聞いて動きを止める。
だが、直ぐにアチャとコチャの命令で再び5人に襲い掛かるバラクラッシャー。すると自らの光線で引火した炎を見て自我を取り戻したのか、苦しみながら子供達を解放。
金属アメーバも、レッドの指示で子供達を保護したイエローとピンクによって焼却された。
バラクラッシャーの姿のまま、宏と逃げる大谷巡査。再び元の姿に戻った後、息子から真実を聞かされ自決しようとする。だが、すぐにまたバラクラッシャーに変貌してレッドに襲い掛かる。
一連の戦いで相手の弱点が火だと見抜いたレッドは、大谷巡査からの口から金属アメーバを吐き出させ、キングブラスターで焼却。大谷巡査はバラノイアの魔手から解放され、息子の宏と親子の抱擁をするのだった。
余談
モチーフは牙。
本編序盤の喋らないマシン獣はこのバラクラッシャーが最後の個体となった。
基本的にスーパー戦隊シリーズの敵組織は主に日本を狙うが、その理由を明確にした例は極端に少なく、バラクラッシャーが登場した本編第4話を除けば『太陽戦隊サンバルカン』の第3話位である。
関連タグ
超力戦隊オーレンジャー マシン帝国バラノイア マシン獣 金属性
アズキアライ(カクレンジャー):同じく第4話に登場した昨年の怪人で、エピソードも警官の親子繋がり。
ウシオニ(カクレンジャー):こちらも方法は違えど、人間を自分の同類に変えて行くと言う恐ろしい能力を持つ。
特救指令ソルブレイン:本編第3話の内容が今エピソードと比べて非常に共通点が多い。