『イナズマイレブン』の不動明王(ふどうあきお)についてはこちら
概要
その起源は釈迦が成道の修業の末、悟りを開くために「我、悟りを開くまではこの場を立たず」と決心して菩提樹の下に座した時、世界中の魔王が釈迦を挫折させようと押し寄せたところ、釈迦は穏やかな表情のまま降魔の印を静かに結び、魔王群をたちまちに超力で降伏したと伝えられるが、不動明王はその際の釈迦の内証を表現した姿であるとも伝えられる。穏やかで慈しみ溢れる釈迦も、心の中は護法の決意を秘めた鬼の覚悟であったというものである。他にも忿怒の相は、我が子を見つめる父親としての慈しみ=外面は厳しくても内心で慈しむ父愛の姿を表現したものであると言われる。
強大な怒りと破壊の力を以て、悪心を破壊・調伏する者とされ、仏法に従わない者を恐ろしげな姿で脅し教え諭し、仏法に敵対する事を力ずくでやめさせる、外道に進もうとする者はしょっ引いて内道に戻す仏法の警察のような存在。
右手に降魔の利剣を、左手に縄(羂索)を持ち
火炎(迦楼羅焔)を背にして巨岩(瑟々座)に乗り、猛々しく怒った顔(忿怒形)をしている。
梵名は「アチャラナータ(Acalanatha)」。
粗雑な長髪を束ねて左側に垂らし、青黒い肌である容姿から、
インド系神話の破壊神にして苦行者の守護神シヴァが原型と見られる可能性がある。と同時に「底哩三昧耶経」には大自在天(ヒンドゥー教の最高神シヴァ)を不動明王が調伏する説話がある。
従者として八大童子などが知られる。そのうち矜羯羅童子と制多迦童子は不動明王の脇侍として造形・描写されることも多い。
「修験道」では重要視される尊格で、山伏の装束には不動明王を意味するものが多く備わっている。