山王
さんのう
概要
学校名は山王工業高校。
秋田県代表、高校バスケ界の頂点に君臨する高校。湘北のインターハイ2回戦での対戦相手である。
深津ら現在の3年生の入部以来、2年間無敗でインターハイ3連覇を成し遂げた。今年度のチームは弥生が「ほとんど大学オールスター」と評した同校OBに圧勝し、彼女に「過去最強の山王工業かも」と評された。また、彩子には「高校界の絶対王者」と評されている。
去年のインターハイの準決勝で戦った海南を30点差で完勝している。
チーム全員がエース級の実力を備えているが全員飽くなき向上心を持っているため『相手を見下す』『卑怯なラフプレー』『大量の点差が着いてきたから手を抜く』等の行為はしない。それが山王の強さに拍車をかけている。
フルコートプレスディフェンスは伝家の宝刀と称されており、試合終盤でもそれを行えるだけの体力と走力を備えている。
週刊バスケットボールによるインターハイ出場校への総合評価はAAランク。ユニフォームの色は白。花道は作中でこのチームのことを「ヤマオー」と呼んでいる。選手全員が坊主頭である。
アニメではインターハイ編前にストーリーが終了したため、登場しない。
ちなみに学校名は、実在のバスケットボールの強豪校『能代工業高校』から。
部員
- 深津一成
3年、PG、180cm、背番号4
口癖は語尾に「ピョン」(去年は「ベシ」)。常に冷静沈着でほとんど動じる事が無い。2年時には既にスタメンであり3年でキャプテンを務める。
常に黒子に徹し沢北、河田を立てる堅実なゲーム運び、「牧以外ならボール取られてる」と言わせるほどの堅守を持つPG。リョータのような小柄で素早いPGは苦手としている(と言う割にはディフェンスでほぼ完封しオフェンスでは多大な貢献をしたが…)。
黒子に徹してはいるが本人のオフェンス力は非常に高く、ミスマッチになればポストアップからの得点を積み上げる、嫌なタイミングでのスリーと多彩な攻撃パターンの持ち主。
ダンクにも動じず即座にお堅いシュートで「同じ2点だピョン」と反撃、試合終盤に致命的なミスをしたチームメイトに叱る事もせずに「忘れろピョン」と諭す、相手の苦手なシュートは完全にシカトするなど非常に冷静であり、試合が決まる大事な場面でタイムアウトを取らず全てを託されるほどの実力者。
- 河田雅史
3年、C、194cm、背番号7
ゴリを丸くしたような屈曲な大男。
花道からのあだ名は「丸ゴリ」。
入学時は165cmと非常に小柄ながら1年で25cm伸び、ガードからフォワードにそしてセンターに行き着いたオールラウンダー。その多彩なスキルと作中最強レベルのフィジカルの持ち主だけあって作中最強選手の呼び声も高く、作中でも「今の状態で大学でプレーするセンターでベスト3に入る」と言われるほど。
選手としては欠陥無しのオールラウンダーであり、ゴリが河田雅史は住む世界が違うと言う程。
リバウンドでは花道に地上で良いポジションを許さず空中であの花道を強引にパワーで吹き飛ばす程であり、ディフェンスではインサイドのゴリを完封。最終的には弟の介護に重みを置き片手間にゴリをマークしていた。
もちろん数字に残らない脇役仕事も得意。特に彼のスクリーンセットは要所で光り、深津が選んだラストプレーは彼のスクリーンで沢北をフリーにしてシュートを打たせる、と言うものであり、完璧なスクリーンで沢北をフリーにした。
さらに恐ろしいのがゴールから離れたプレーの強さであり、当時のセンターとしては破格のスリーを狙う(今の時代日本もアメリカでも珍しく無いが90年代の本格派センターのスリーはほぼ無い)シュートレンジの広さを持っており、かつスリーポイントライン付近からの身体の強さ大きさが一切関与しない純粋なドリブルとスキルが必要な1on1も強い怪物。
これだけのモンスタースペックながらも一切スキの無いメンタルの持ち主であり、ゴリを完封した守備の大半はしっかりとしたビデオで研究した上での動きであり、花道をリバウンドで押さえ込んだのも、「飛ばせてはいけない」と試合中に即座に感づいた洞察力からである。
作中では最後にゴリが一矢報いたが、花道とゴリでもほとんど押さえる事は出来なかった。
2年、SF、188cm、背番号9
チームのエースであり高校No.1プレイヤー。
1年生からスタメンを務めたチームのエーススコアラーであり、流川の最後の壁として立ち塞がった。
花道からのあだ名は「小坊主」。
中学時代に仙道が勝てなかったと言う実力者なのだが、非常にメンタルやプレーにムラがあり、前半の早い段階でしょーもないミスをしてベンチに下げられていた。
が、集中すれば恐ろしい1on1スキルを発揮し、流川を圧倒するスキル、花道やゴリのようなビッグマンをかわすフィニッシュ力の持ち主。
だが最終的に負けたことが無い自信から来るプレーは花道とゴリの作戦に抑えられ、花道のトリッキーなプレーに惑わされオフェンスで沈黙、守備では1on1では無く流川のパスに惑わされ流川に抜かれる。
それでもラストプレーを託されしっかりと決めきるエースとしての存在感は確かである。
美形であり、女の子にモテる事をひがむ河田からはパワハラを受ける事があり(本人も河田の悪口言うが)その度に泣かされる。
インターハイが終わればアメリカ留学が決定している。
- 野辺将広
3年、PF、198cm、背番号5
リバウンド力を買われてスタメンに入りのいぶし銀プレイヤー。
花道からのあだ名は「(トーテム)ポール」。
生命線のリバウンド力は確かであり前半は花道を圧倒。しっかりとしたポジション取りは花道を苦しめたが審判にバレないようこっそりユニフォームを引っ張る花道のラフプレーに惑わされリバウンドを許すようになってしまい、最終的にはポジションを取ったものの空中で強引にリバウンドを奪い取られ交代させられた。
実はリバウンド力は河田に劣っていると本人も認めている。
ビデオ研究の段階で花道を『素人くさいの』という見方をし「赤坊主」と呼称していたが、交代直後にはモノローグではあるが「桜木」と呼ぶようになっていた。
- 松本稔
3年、SG、180cm、背番号6
本来のスタメンプレイヤーであり、海南の武藤曰く「沢村が居なければエース」と言われる実力者。
前半の段階で沢北と交代。後半はスタートから出場し、前半に一ノ倉とのマッチアップで体力を削りに削った三井を相手に大量得点をした。
…が体力が尽きた三井を侮り大量失点を許し、最後は4ポイントプレーを献上してしまった。
- 一ノ倉聡
3年、SG、171cm、背番号8
「スッポン」と称されるタフなディフェンスを得意とする湘北戦で三井対策にスタメン抜擢されたエースストッパー。ただサイズが無い為ミスマッチに適応するまで多少のプレーが必要になる。
我慢の男と呼ばれるガッツの持ち主でマラソン大会で陸上部に勝つ、盲腸炎の激痛に耐えながらテストを完遂し失神して病院送り、河田、沢北、深津、野辺も逃げた合宿から一度も逃げ出さなかったと非常に忍耐力が高い。
深津からイチノと呼ばれている。
- 河田美紀男
1年、C、210cm、背番号15
雅史の弟。兄と違い既に規格外のサイズを持っているが、体重も規格外であり130kgとかなり重い。
花道からのあだ名は「丸男」。
バスケの技術そのものはまだまだ低く、できるプレーはゴール真下に陣取り手を上げた所に来たパスをキャッチし振り向いてシュートとそれだけ。そのプレーもターンする時にボールを下げてしまいボールを失う、肝心のシュートを外すと非常に未熟。
だが210cmの長身+腕の長さでネットやバックボードの底辺に届くサイズと130kgの重量でゴール真下に行くのは阻止出来ないし高すぎてパスカットも出来ないしブロックもまず無理、外したところで兄が押し込んでくると驚異的。だがゴールから離れると何をしていいかわからないし何も出来ない。
経験を積ませるハズが成長した花道に攻守で圧倒され、ゴール下に行けない事でフラストレーションが溜まり花道を押し飛ばしてしまい交代。
後にゴール下の守りを固めるのを主としたうえでコートに戻され最後まで出場し赤木と桜木のマークを攻守のそれぞれで担当。更に下記の堂本の評価を裏付けてしまうかのような存在感ではあったが、最終盤では逆転のロングパスを狙う赤木のスローイングをその体躯で防ぐというファインプレーに近いものを見せた。
- 堂本五郎(監督)
作中でも若いと称される王者の監督。
「初戦の入りは大事」と言い大学トップレベルのOBを招集して仮想チームを組む、予選からのビデオを集めてしっかり研究、三井対策を怠らないと準備は抜かりなく試合中もダメな沢北を即座に下げる、重大な場面でないタイミングで期待のルーキーを使う、花道のリバウンドが試合を支配してると即座に判断し河田雅史をぶつけるなど非常に采配も優秀。
…だったが終盤の采配は疑問が残り、三井に大量失点を許しているにも関わらず松本を残し一ノ倉を戻さない、攻守リバウンドで一切通じない美紀男をゴリのマークにつけ続けた。これではヘルプ前提の雅史の負担が莫大であり、オフェンスも戦力外(これは美紀男も理解していた上での起用ではあるが)。せめてリバウンドでアドバンテージ取れそうな野辺を使うべきであった、他にマシな控え居るだろ。と読者からの評価はよろしくない。
活躍
作中では2回戦にて主人公校、湘北と激突。
大黒柱である赤木をも押さえつけ、流川のオフェンスさえも通じない等圧倒的な力で追い詰めるが、死力を尽くした湘北に僅差で敗北。初戦敗退となった。