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「いいからテーピングだ!」

「オレたちゃ別に仲良しじゃねえし、には腹が立ってばかりだ。だが…《このチームは……最高だ……》いや…ありがとよ…」

プロフィール

誕生日5月10日
身長197cm
体重90kg→93kg
高校・学年湘北高等学校3年6組
部活動湘北バスケ部主将
背番号1年「10」→2年「8」→3年「4」
ポジションセンター(C)
その他赤木晴子の兄
CV梁田清之緒方恵美(少年時代)(ともに1993年版)、三宅健太(「THE FIRST」)

概要

湘北高校3年生のバスケ部主将。同校1年生の晴子の兄。

バスケ弱小校にいながらもその体格とある試合を境に県内に名を轟かせた神奈川県有数の実力者。

問題児軍団を束ねるキャプテンとして、湘北にとって代えの利かない精神・プレー両面での大黒柱

人物像

「全国制覇が私の夢です」

197cmの巨体とゴリラに似た厳つい顔立ちなどかなり高校生離れした風貌を持ち、反逆無敵の桜木を拳骨一撃で沈める事が出来る豪腕を持つ。桜木からのあだ名は「ゴリ」。

バスケに青春を捧げる熱血漢であり、バスケットが絡むと時に大人げないレベルで感情を露わにする一面も見せるが、校内では優等生で通っていて生徒や教員からの信頼関係や人望を見せるシーンは少なくない。

意外にも学業もかなり優秀で、赤木が物理の補習で練習に遅れると聞いた際、桜木達は信じられない様子を見せていた(それを知っている木暮は必死に弁明していた)。

本編では語られていないが、単行本おまけページでインターハイ初戦前日に試合の緊張を紛らわすためにジョギングしに行ったが帰りに宿の場所が分からず通りすがりの人に道を尋ねたり、豊玉戦でみんなと意気込んで控室からコートに向かおうとするが、また道に迷ってスタッフにコートの場所を尋ねるなど、方向音痴の気がある。

経歴

幼い時に当時から王者だった山王選手が表紙のバスケ雑誌を見てバスケに憧れを抱き、バスケを始めて今日までバスケ一筋に続けて来た。また、その時の雑誌を今でも大切に持っており、自分の原点であることを同級生達に語っていた。ちなみに、バスケを始めてから身長が伸び、小6の時には身長が176cmもあった。さらに高校入学の時点で193cmに育ち、軽々とダンクできるほどの身体能力を持っていた(193cmというのはダンクできない選手も少なくない)。

普段は落ち着いていて温厚な優等生だが、バスケットのこととなると人が変わり、感情があらわになる。

とにかくバスケが大好き(苛立っていた桜木に「玉入れ遊び部」とバスケットを侮辱されただけでムキになってまだバスケ部入部前で完全にド素人の桜木に勝負を挑むほど)で、幼い頃から全国制覇の夢を持ち、地道に努力を続けてきた(しかし、それなのに何故、県内の並み居る強豪校ではなく~作中の神奈川県勢の強豪校は海南を筆頭に全国でも屈指のレベルであり、全国制覇を目指せる力量の部員が集う~弱小校の湘北に進学したのかは一切不明である。他の幾人もの生徒がそうだったように安西先生の存在がかなり大きかったのかもしれないが、明言はされていない)

人格者ではあるのだが、バスケットボールを愛するあまり、他のスポーツを見下していたことがあり、子供の頃には柔道に親しんでいた幼なじみの青田龍彦に対し、一緒に柔道をやらないかって誘いに対し「やだよ、かっこ悪い」などと答えたり、翌年には身長に差がついても座高が上回ってしまった時には、「やっぱりな、柔道なんかやってるからお前は短足なんだよ」と無垢な子供とは言えかなり酷いこと言ってしまったりしたこと事もある。

この一言で青田自身はかなりショックを受けたらしく話を聞いていた桜木や木暮からも酷いと言われていた。

ただ、赤木はその発言についてバツが悪そうにしていたり、短足発言にいたっては「言ったかな?」とお茶を濁したりしており、触れて欲しくない話題なのか、本当に記憶にないのか、青田が尾鰭付けた話かは不明(全く似ていない美人の妹、赤木晴子と比較して、兄妹を月とスッポンなどと言ったりと、青田自身もかなり発言に問題がある)。

とはいえ、その後で花道が青田に対して「バスケットマンだからだ」との言葉で断った時には非常に嬉しそうにしており、バスケットに対して真摯に取り組む花道に対して更に熱心に指導するようになった。

その一方で、あまりにもバスケに対してストイックで一途過ぎた為に弱小だった湘北では大きく空回りしてしまい、当時のチームメイトや先輩からは「息苦しい」と言われ、部員離れの一因にもなった(赤木と同学年の部員は本編開始時点では木暮ただ一人(※)になってしまっており部の存続すら危うい状態だった時期もある)。

(※)退部届こそ出していなかったが、後述する同学年の幽霊部員がもう一人居た。

だが宮城流川、桜木などの才能豊かなプレイヤーの入部や幽霊部員と化していた三井の復帰で一躍強豪の仲間入りをしてからは、この一途さとストイックさが物語には欠かせないものとなっていく。高校3年に上がるまではことごとく自身のバスケへの熱意について行ける仲間達に恵まれていなかったのである。端的に言うならばガチ勢な赤木に対し先輩をはじめとした周りがエンジョイ勢ばかりだった。

桜木や流川入部時の時点では赤木本人からすれば「厳しくしなくちゃいけないんだが、どーしてもつい甘さがでちゃうんだよな、どーもいかんわ」とクラスメイトにぼやくシーンがあるため厳しさに関してはこれでもマイルドになっているらしい(これを聞いた木暮は(十分厳しいよ…まだキビシクする気か)と内心でツッコンでいたが)。

1年時の粟戸工業戦ではに「パスを出せるチームメイトが居れば」、「もったいないな」と惜しまれる(これには三井不在も関わっている)。また、陵南との練習試合では仙道からもその高い実力を言及されているが、その証として作中1年前のインターハイ予選ではその陵南に大敗するも、魚住を終始抑え込んだ事で全く無名の立場から一躍県内トップセンターとしての評価を得る事となった。

全国大会でも、豊玉戦を観戦していた王者・山王の堂本監督から「いいセンターだ」と評され、今までの成績を知った選手達からも「かなりの選手」「今まで無名なのが不思議なくらいだ」と評していた。

しかし、完治してない足の怪我を気にしたり、自身の遥か上の実力を持つ者が現れた際にプレイの質が落ちてしまったりするなど、メンタルにかなりブレがあり決して無敵のプレイヤーではない。

この『かみ合わない理想と現実』『かみ合った理想と現実』という対比を見せるエピソードが、赤木のキャラクター性と湘北という舞台の歴史に厚みを生み出し、物語に深さを与えている。

作品において代えが利かないキャラクターで、作品は桜木花道の成長物語であると同時に、赤木の高校バスケットにかける情熱の物語でもあった為、もう一人の主人公であったとも言える(もし赤城が居なかったら花道がバスケ部に入部することはなかっただろうし、それ以前にバスケ部自体が存続していたかも怪しい。)。

また、全国行きの切符を手にした時のこれまでの努力と辛酸、主将としてバスケ部を引っ張り才能溢れる後輩達が集うまでの道程がフラッシュバックして、初めて読者に見せた男泣きの姿はスラムダンクの中でも屈指の名場面の一つである(そして海南戦とは逆に男泣きをしている赤木に桜木が歩み寄るという対比も面白い)。

全国大会終了後は木暮と共に引退。大会前には深体大学(元ネタは世田谷区深沢にキャンパスを持つ日本体育大学)の関係者が「今後の実績(大会ベスト8進出を具体的に挙げていた)」によっては推薦をしたい、との話を持ってきていた。赤木も悪い気はしていなかったようだが(ベスト8ではなく全国制覇を、と宣言する形で応えている)、結局、この話は取り消しになったらしく(全国制覇もベスト8も成せなかった事もあり赤木自身が辞退した、2回戦で王者・山王に勝ったとはいえ3回戦惨敗であるため深体大学関係者の納得を得られなかった、などが推測できるも、詳しい原因は不明。)元々の志望校を受験する様子。

原作終了後の黒板漫画では受験勉強に力を入れる為にも「引退したからバスケ部には顔を出さない」という鉄の掟を掲げるのだが、バスケがしたいあまり授業や勉学に身が入らず成績が落ちた模様。

プレースタイル

力強いプレーを武器に攻守でゴール下を支配する本格派センターであり、力強い両手ダンク「ゴリラダンク」と相手のシュートをバレーボールのスパイクの要領で吹き飛ばす豪快なブロックショット「ハエたたき」と行った見た目通りの大きく力強いプレーでチームメイトを牽引する。

なおゴリラダンクという名称を赤木の前で言った者には拳骨の制裁が待っている。(赤木自身もダンクする際に無意識か「ウホ」とよく叫んでいる。)

その体を張ったプレーはチームメイトからはもちろん、他校の選手や監督からも畏怖と尊敬の念を集めており、ライバルの魚住はゴール下の得点感覚を「天性」と認めており、作中では何度も得意のゴール下のダブルチームを打ち破り得点を積み重ねている。

だが、そんな彼も一年生の時はプレー中にボールを零したりドリブル中にボールを蹴ってしまうなど初歩的なミスも多かった(特にフリースローは三井曰く「笑えた」レベルで酷かったらしい)。本人もそのことを知られたくないため、成り行きでみんなにバラした木暮に怒っていた。

それでも木暮1人を除いて周りがついていけない程の懸命な練習を重ねた結果ドリブルやフリースローの難点は解消され、巧みなドリブルからゴールに迫る技術を身につけ、フリースローも三井も「うまくなった」と認める程の正確性を身につけている。

弱点はシュートレンジの狭さであり、ジャンプシュートは苦手。プレーエリアも狭く、ゴール下から離されると一気に攻守で存在感を失ってしまう。

更に弱小に身を置き続けた立場から孤軍奮闘が当たり前、自分が全て何でもやらないといけない。というエースとして求められ続けた義務感、キャプテンとしての責任感を過度に背負い込んでしまう一面があり、自らが不振に陥ると「頼らず自分がなんとかしなければ」と自らに重圧を課してしまい、更に調子を落とす負のループに陥るシーンを何度か見せている。

キャプテンとしての責任感から頼る事をしない割に自らの手で不振から立ち直る事が出来ず、作中で不振に陥った際には意外人物の刺激的過ぎる喝を受けてようやく開き直る形で立ち直るというメンタルコントロールの弱さと、何処となく、ひとりよがりで独善的な一面がある。

余談

  • 単行本おまけページでは結構ネタに使われることが多い。
  • この人の名前がタグにつかない事が多いが、「いいからテーピングだ!」の台詞(シーン)のパロディは未だに健在である。
  • ファンの間ではNBAのレジェンドであるパトリック・ユーイング選手にそっくり。と定期的に話題に上がっている。こちらは大都市ニューヨーク・ニックスでプレーし、大学時代はスーパースターとしてドラフト1位指名の鳴り物入りと赤木と真逆の立場だが、共通点としてゴツい顔と無冠が共通している。
  • ちなみに、作者のデビュー作『楓パープル』にも同名の人物が登場するが、その人物像は本編とは大きく異なり、かつてバスケ選手であったが、中学時代に推薦のかかった試合で流川楓(こちらも同名の別人)に敗北し、挫折したヤンキーというものであった。本編での三井寿に似たバックボーンであるが、コミカルなキャラ付けがなされているため、彼のような悲壮感はない。

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