概要
「ちょっと死んでもらおうと思ってさあ……」
「ドスよこせ、小峠ぇ……」
本名は工藤清志(きよし)。
2021年10月3日の動画にて初登場。
小峠華太が所属する天羽組の組員で小峠の先輩。25年前にはすでに一人前のヤクザとして警察にも名前を知られていた事から、推定年齢は50歳前後と考えられる。天羽組の最年少である速水によると、狂人と呼ばれる天羽組の組員の中では最年長とされる(2022年1月14日付の動画より)。
人物
容姿
厳つい印象を与える強面な男で、頭髪をオールバックにして素肌の上から紫色のカッターシャツの前を開いて着用している。
開けた右胸から刺青の一部が見えている。
性格
昔ながらの仁義・任侠を重んじる生真面目な性格の男で、他の武闘派の兄貴達と違って個性的な奇声を上げることはせず、沈着冷静で落ち着いた態度は戦闘中でも変わることはない。しかし、生き死にの勝負になれば手加減しないのは他の武闘派の兄貴と同じであり、人の道を外れた者や極道を舐めた者に対しては容赦なくドスで粛清し、特に仁義外れの行動をした者に対しては怒りを顕にしている。
また、舎弟の面倒見も良く仲間想いであり、仲間が殺された際には涙を見せることもある。若手の指導も積極的に引き受けており、天羽組に入門した者はまず彼の元でドスの扱い方を学び、接近戦の基礎を身に付けた上で自分の得意な戦法を編み出していくという。
狂人と呼ばれる兄貴達の中では穏健な方ではあるが、それでも後述の通り冷凍庫の中に隠した敵の死体を証拠隠滅のために冷凍魚用の裁断機でバラバラに解体した上、ミキサーにぶち込んでミンチにするというおぞましい作業を眉ひとつ動かさず淡々と行う、才ある者とのかち合いでの攻略法にあえて腹を刺させて相打ちに持ち込む事を伝授するなど、狂人と呼ばれるだけの要素は少なからず持っている。
普段は物静かで滅多に怒ることはなく、舎弟の質問や相談にも丁寧に答えてくれる面倒見の良さから、小峠からも深く信頼されている。しかし、たとえ冗談であっても組に害が及ぶような提案をした舎弟に対しては鉄拳制裁も辞さない。
このように真面目で思慮深い理知的な性格から、視聴者からはかなり好感度が高く、一部の視聴者からはカシラに次ぐ将来の組長候補に推薦する意見も上がっている。
自分のドスを舎弟に預けることがあり、小峠からドスを受け取ったり預けたりしている場面が描かれている。しかし、2022年1月26日付の動画では自分でドスを持ち歩いており、ドスの管理の仕方は一貫していない。
能力
天羽組の中でも随一と言えるドス(極道の業界用語で短刀のこと)の使い手で、他の組からは「ドスの工藤」と恐れられており、相手の腹をドスで掻っ捌く。その戦闘能力は組員の中でもトップクラスで、「伝説級の男」とも評されている。かつてインファイトスタイルでボクシングの東洋太平洋チャンピオンを勝ち取った実力から培った踏み込みの速さを活かしたフットワークは誰もかわす事ができず、天才的な精度を誇る「ドス投げ」も得意としている。必殺技は、敵の腹に突き立てたドスを足で蹴り込み、腹の奥深くまでえぐり抜いて死に至らしめる「死のヤクザキック」。
高い速度と高度なテクニックを併せ持つ王道のテクニカルファイターである彼だが、気配遮断にも優れており、京極組最高戦力の一人で気配察知に優れた一条が「気配が読みにくい」と評する程。
活躍
- 2021年10月3日付の動画(紅林二郎)
紅林から鉄拳制裁を受けた倉田商事の社長と専務に追い打ちを掛ける形で小峠と共に現れ、ドスで滅多刺しにして殺害した。ただし、この時点では名前はまだ紹介されておらず、2021年10月27日の動画で判明した。
その迫力もさることながら、カチコミ前の鋭い眼光もあって、紅林は戦慄して何も出来ずに硬直し、二人の惨殺を止められずにその場から去るしかできなかった。一方でボクシングの元東洋太平洋チャンピオンだった経歴を持つ工藤も、二人を顔面陥没させた紅林の強さを認めていた。
「さっきの兄ちゃんだろ、相当のパンチ持ってるな。 顔面陥没してるわ」
初登場から2ヵ月近くも経過してようやくメインのキャラクターとして登場。組長の家で空き巣を働いた半グレグループのいるクラブにカチコミに入り、構成員5人のうち4人の腹を刺して瞬殺し、リーダーについては両瞼、舌先、鼻、両耳を瞬時に全て斬り落とし、二度と歩けないよう両足を滅多刺しにして組長に引き渡した。その後、リーダーは組長自らによる凄惨な拷問を受けて死亡した。
「おう。親っさんの金を盗った罪深さ……汚え腹を掻っ捌いてわからせる」
「兄ちゃんら、今日で人生終わりだ。今まで精一杯生きたか?」
「よーくわかった。やっぱり兄ちゃんらか。人間としての背骨がねえようだ」
「腹掻っ捌いてやるから背骨作れぇ!」
「親御さんが五体満足に生んでくれたみてえだが……もう二度と歩けねえなぁ!!」
アーミーナイフの小林と共に、空龍街で老人を標的にした詐欺を行なっていた半グレを粛清していた。死体処理用のアスファルト工場が修理のために使えないと小峠から聞くも、少しも慌てず天羽組のフロント企業の一つである水産加工会社(社名が「工藤さんちのDOS水産」なので工藤が取り仕切っているものと思われる)の冷凍庫に小峠と新人の速水を連れて行き、「冷凍してからミンチにし、魚の餌にする」という死体処理の方法を指導した(ちなみに死体をコンクリ詰めにして海に投棄するのかと質問した小峠には容赦なく腹パンを食らわせた。そのような事をすれば、何かしらの拍子で引き上げられ、ひいては天羽組の破滅につながる恐れがある為、それを防ぐ為の『処置』だと考えられる)。また、作中時間軸で25年前では、上述の方法で死体処理を行なっていたが警察に目をつけられてしまい、アスファルト工場に委託する方法に変えたと思われる(この時、小峠の兄貴だった今は亡き江藤の姿が確認できる)。
作業が終わった後、ヤクザはまともな死に方はできないものと改めて小峠に語り、同じ死ぬなら体を溶かされて道路のアスファルトにされるよりもミンチにされて海の魚の餌になる方がいいと語った他、心が折れかけた速水に親元へ帰るよう促すなど人情味のある一面をみせた(ただし速水は親がいないためもう少し粘る決意を告げ、工藤も了承した)。なお、この動画では工藤が小林に命令をしており、小林は面倒臭がりながらも工藤の命令に従っていた様子から、組での地位は小林よりも工藤の方が上であることが分かる。
ちなみにこの動画以前は小峠を苗字で呼んでいたが、この動画以降は下の名前である「カブト」と呼んでいる(他の兄貴達もこれと前後して小峠を下の名前で呼ぶようになっている)。
「腹ァ掻っ捌いてやるから、汚ねえハラワタを綺麗に洗え……」
「ご苦労。小林! 積み込むぞ」
(遺体を湾岸に沈めるのかと質問をした小峠に対して)「そんなヌルいやり方じゃ見つかっちまうだろうがぁ!」
「道になるより海に出たほうが男の最期として格好いいじゃねぇか」
新興団体である真鍋組の組員二人が天羽組のシマで経営する店の女性キャストに罵倒と乱暴を働いた事を咎めて人気のない所まで連れてきたが、その二人がドスを抜いた事で応戦、ドスで二人を刺殺した。だがこの事件を警察に嗅ぎつけられた事に組長らが頭を悩ませていた時、小峠の同期で工藤に恩のある宮本が部屋に入ってきて、自分が工藤の身代わりに出頭する事を組長に申し出た。工藤はこれに反論したが、組長は組の主力である工藤を失う訳にはいかないとして宮本の提案を了承した。
工藤は自分を庇う形で罪を被った宮本の帰ってくる場所を作る為に、前にも増して組の為に働いたのだが、それも虚しく宮本は獄中に送り込まれた真鍋組のヒットマンによってリンチにあい、非業の死を遂げてしまう。天羽組が真鍋組に見舞金を支払って手打ちにしたにも関わらず、横紙破りの行動をした真鍋組に怒りを顕にし、和中・小峠と共に報復を仕掛ける。死にたくない為に信念を曲げた挙句に靴を舐める組長の真鍋の姿に心底失望し、ドスで真鍋の腹を掻っ捌いて仇討ちを果たした。
「宮本ォ、テメエは喧嘩が弱えなぁ」
(宮本「はい……すいません」)
「でもな、どんなに窮地でも絶対に信念を曲げないお前が俺は好きだ」
「お前には極道としての背骨がねぇようだ…! 腹ァ掻っ捌いてやるよ!」
「テメエの首は華と一緒に宮本の墓前に備えてやる! 往生しろやァァァァ!!」
終盤で少し登場。小林と共にスカウト狩りの二人を拷問していた。
「サツにタレ込まなけりゃあ殺さねえよ」
終盤の回想で登場。自分より才能のある者と対峙した時の攻略法を小峠に伝授した。
この工藤の教えのおかげで、小峠は久我との戦いで防戦一方に追い込まれながらも、最終的には相打ちに持ち込む事ができた。
一方の久我は、戦闘能力では小峠を完全に圧倒しながらも、勝利のために自分の身体を犠牲にすることも厭わない小峠の捨て身の行動に心の底から恐怖を覚え、病室で精神力で小峠に負けたと六車に涙ながらに話した。
「小峠、才能がある奴ってのはな、無傷で勝とうとするんだ。 そん時はよ…腹刺して相打ちに持ち込めえ」
(小峠「え……でも、刺されたら死にませんか?」)
「馬鹿野郎! それをやれなかったら手も足も出ずテメエが死ぬだけなんだよ。腹を刺しあったときはなぁ、気合が入ってる方が生き残る。 覚えとけ」
終盤の予告で登場。次の日である4月23日付の動画で、敵対組織である京極組の一条康明・野島翔と衝突したことが予告された。
「ウチの若ぇ衆を殺ったんだ。ケジメは付けてもらうぜ」
関連タグ
狂人兄貴:公式ではその1人となっているが狂人描写はほぼない。
西園寺健吾:同じく元格闘家のヤクザ。ただし経験した格闘技の種類からスピードファイターの工藤とパワーファイターの西園寺ではかなり戦法が異なる。
久瀬大作、天童陽介:彼と同じく元ボクサーの極道。ただし両者いずれとも素手が主な戦闘手段である。
真島吾朗:同じくドスが得物の極道。やり方が異なるがドスと蹴りのコンボ技を繰り出す。キャラとしては野田の兄貴に近い。