「フラついとる下級ランカーとチャンピオンが同じリングに上がれるかいな」
「最後にてっぺん獲んのは このワシやでぇ」
CV:田中美央
概要
『龍が如く7』に登場する八代目近江連合若頭補佐及び直参「龍童会」会長。
元は名の知れたヘビー級のプロボクサーだったが、八百長試合を持ち掛けておきながら報酬を渋った相手を殴り殺すという不祥事の末に極道となった男(元プロボクサーという経緯は、奇しくも『0』の久瀬大作と同じ)。
同じ若頭補佐の石尾田礼二曰く「メシ食うとき一番うまいモンを最後までとっとくタイプ」。背中に青龍(『0』の渋澤啓司とはまた別のタイプ)の刺青を持つ。
若頭代行の荒川真澄とは、彼が東城会を裏切って近江に来るまで付き合いは無かったが、豪快かつ茶目っ気のある人柄で信用を得ており、近江の人間の中では信頼できる人物と見られていた様子だが……。
劇中の動向
近江の幹部の席に釣られ異人三を裏切った横浜流氓の幹部・馬淵昌と「慶錦飯店」で盃を交わそうとしていたが、馬淵が春日一行に敗北したことにより、盃を交わさずにその場を去る。その時は、春日一番を評価し見逃した。
その後、近江連合と東城会の同時解散宣言時には「とことん楽しめるほうにつかなオモロないわなぁ」と春日たちと協力し、反発する組員達と戦う。
しかし、近江連合解散に反発し独立した「東京近江連合」が荒川にヒットマンを送りこむと、味方として荒川を庇うふりをして銃を突きつけ、射殺。
実は天童は若頭の渡瀬勝にも荒川にも何の忠誠心も抱いておらず、自らの成り上がりだけを虎視眈々と狙っていた。そして解散成功後に東京近江連合が出来上がること、その東京近江連合にとって荒川は邪魔な存在であり、荒川を殺した者がトップに担ぎ出されるであろうことまで見越して春日たちの味方のフリをしていたのだった。
その後はまんまと東京近江連合の中心人物となり、以前から繋がりのあった東京都知事・青木遼の指揮下に入り、春日たちの始末に失敗した石尾田を用済みとして春日諸共爆殺する(しかし、直前で春日たちが爆弾に気づいたため、彼らの殺害は失敗に終わる)。
そして、青木の命令でミレニアムタワーの中の荒川組事務所にあるという「青木が沢城丈に荒川真澄殺害を命じた音声データ」を探すことになるが、そこにやってきた春日たちの口ぶりから、音声データは春日が青木に吹き込んだブラフだったということを知る。そして荒川真澄殺害のことで激高した春日との激闘の末、敗北。そしてその容姿をミラーフェイスに利用され、結果的に青木の社会的地位を地に落とすこととなった。その後の顛末は不明。
戦闘スタイル
ボクサーらしく徒手空拳で戦う(HPを一定まで減らすと途中でメリケンサックを装備する)。弱点属性は電気、耐性はそれ以外全て。
一撃の威力は控えめだが、(反撃を駆使する石尾田などを除けば)ぶっちぎりで行動回数が多く、更に同じ相手を連続して狙うので最終的な火力はかなりのもの。強力な技を使う前にはチャージするが、それすら行動回数に物を言わせて相殺し、こちらに対応を許さぬまま沈めてしまう。
更に後半では「神の右」という即死技が追加される。『7』の戦闘システムは主人公である春日の妄想により成り立っているため、他の仲間が健在でも春日が倒れた時点でゲームオーバーになってしまう為、自身に自動復活を付与する春日専用スキル「勇者の執念」の習得か、即死防止装備の「代呪の形代」が必須。
また、仲間(特にヒーラーである女性陣)が狙われた場合のための蘇生アイテムも勿論必要。なお即死技には1ターンのチャージを要する。この間に一定ダメージを与えるとキャンセルさせられる旨のメッセージが流れるが、推奨レベルの範囲ではまず実現不可能。
天童はHPが高く長期戦が避けられないので、いつでもスキルを使えるようMP管理も重要となる。また長期戦であるためバフやデバフは度々かけ直しが必要になるが、毒は永続するため、デリバリーヘルプのナンシーなどの毒付与の技を用意しておくとかなり楽になる。
また、前述の通り電気属性が弱点なので、会社経営を進めて春日の「サテライトレーザーの極み」を使えるようにしておく、電気系の技である「ハングアップ」「電磁ストームの極み」が使える機動隊員のジョブに誰か一人を転職させておくのも手。
範囲技や状態異常付与などは無くパーティを半壊されるような事態はそうそう起きないので、蘇生アイテムを十分に準備し、個々の問題への対処を怠らなければ多少レベルが低くても勝てない相手ではないだろう。サバイバーで作ることができるランチボックス系のアイテムやなどがあるとかなり良い。
最終章で天童を倒した後に控えているのは、雑魚の群れとの戦いと、ラスボスであるとある人物との実質イベント戦のような一騎討ちだけなので、実力でいえば天童は本作の実質的なラスボスと言える(ただし、有料DLC「プレミアムマスターズパック」適用後の高難度での周回では、その人物もシンプルに強くなるので、例え天童を倒しても油断は禁物)。
また、背中の刺青が青龍なのも、恐らく『ドラゴンクエストⅠ』のラスボス「りゅうおう」のオマージュである。
余談
- 近江連合本部で春日たちに協力した際の動きには、結果論とはいえ「勝ち馬に乗っただけではないか」と指摘する声もあるが、そもそも春日側は、状況的には「渡瀬を殺されたら負けの防衛戦」な上「(極道界のレジェンドが味方で、さらに天童が味方についても)手が足りない」とボヤく程度には数的不利な状況であり、その敵側も全員幹部クラスの実力者たちである。
- 更に言えばそのメンツをもってしても、渡瀬が直前に急遽用意した(手配自体はもっと前だが)切り札がなければ凶刃が届きかけていた事からわかる通り、本当にギリギリの勝利である。そのため、常識的に考えて「勝ちそう」なのは近江連合側であることは確かであり、上記の指摘は的外れであると言える。
- ただし、「面白そうな方に付かなきゃ損」というのは(全てとは言わないが半分近くは)嘘、というより建前だと思われる。天童本人は今回の件を指して「やっとテッペン取るチャンスが回ってきた」と言っており、「地盤が盤石すぎて成り上がりの目が少ない二大極道組織が幅を利かせている状況」と比較すれば「それらが消え既得権益が揺らぎ混沌としている状況」こそ天童の求める状況である事から「楽しい喧嘩が出来るから」という理ではなく「解散してもらった方が都合がいい」という利で動いた可能性の方が高い。
関連動画
Triplet After Triplet(戦闘曲)