「任侠というものは 正しいか正しくないかでは計れんものだ」
「勇敢なことをしたなどと思うな お前らは今日 この私と横浜星龍会をコケにしたのだ」
CV:金尾哲夫
概要
『龍が如く7』に登場する横浜・伊勢佐木異人町の裏社会を仕切る三大勢力「異人三」の一角である古豪極道組織「横浜星龍会」会長。
また、「肉の壁」の秘密を知る人間の一人であり、その秘密を通じて、主人公・春日一番の敬愛する荒川組組長・荒川真澄と浅からぬ因縁を持つ。
人物
外見は角刈りにした白髪と和服姿が印象的な、ヤクザを絵に描いたような人物。
その性格も仁義と任侠に重きを置き、受けた恩義は決して忘れない義理堅い人間。
一方で、星龍会への本部にカチコミをかけた春日にはビジネス的な観点や現実的な視点から釘を刺し、春日たちに上記のセリフで脅しをかけている。
しかしそんな姿勢を春日から、「良くも悪くも俺の知っている昔ながらの極道だ」と好意的に見られ頼りにされている。
劇中の活躍
元々星龍会に所属しており、彼が若頭の時代に横浜で「肉の壁」と呼ばれるグレーゾーンの秘密を知る。
その頃、「肉の壁」の秘密に触れていた荒川の父「荒川斗司雄」がとある重大な失敗をした為に、そのけじめとして彼を射殺するが、その直前、当時中学生であった荒川とすれ違っており、彼は父が射殺された直後にその死体を発見することになる。
このことは長い間、星野の中でしこりとなって胸の中につかえており、やがて荒川が極道となって身を立て、ついに父の敵討ちの為に自身の目の前に現れた際には丸腰のままで彼との会談に応じ、「肉の壁」の秘密を含め、荒川真澄の父親である荒川斗司雄を殺害した理由を全て彼に打ち明ける。
星野個人としては、そのまま荒川に殺される覚悟があったのだが、彼の話を聞いた荒川は、その殺される覚悟で全ての真実を打ち明けてくれた星野を許し、そのまま立ち去る。
そんな荒川に敬意を表して、星野は特注で一枚の片面しか印刷されていないエラー紙幣を手に入れると、その裏地に「恩威並行を忘れず」の一文をしたためて彼に送る。
このことは、異人三の全戦力からも命を狙われかねない危うい行為であったが、自身の命脈を荒川に託すことで、荒川との一件に彼なりに決着をつけることになる。
それからは、荒川との付き合いはなく月日が流れ、2019年、横浜星龍会の会長を務めていた時、「陽だまりの城」という老人ホームにまつわるシノギのいざこざから春日と関わることになる。
当初は、陽だまりの城の一件でカチコミに訪れた春日たちを迷惑そうにふるまっていたが、春日の立ち振る舞いと、彼の口から荒川の名前を聞いたことで彼に一目を置くようになる。
それからは、常にまっすぐに物事にぶち当たる春日たちに、時に敵対しつつも協力を行うようになる。
また、春日が荒川に送ったはずのエラー紙幣を持っていたことから、春日に荒川の真実と彼が裏切っていないであろうことを伝える。
その後、東京都知事・青木遼が、政敵である民自党の幹事長・荻久保豊を失脚させるために異人町で暗躍を行っていることを知ったことで春日の正式な支援者となり、異人三の全戦力で青木とその裏にいる近江連合と戦うことになる。
そして、荻久保を追い落とすことに成功し自分に都合のいい政権を樹立する準備を整えた青木に対抗するべく、龍平は民自党=青木に対抗する候補を異人町から立てること、そのための候補者選びを担うことになる。
そんな中、荒川は長年の計画であった「東城会と近江連合の同時解散」という奇策に打って出ることで、青木の権力を大きく削ぎ落とすことになる。
解散後には、荒川と共に初めて食事を共にすることになり、彼が父親殺害のトラウマで今までの人生で食べることのなかった北京ダックを共に食べ、それが彼の見た生きている荒川の最期の姿となった。
翌日、荒川が何者かに殺害されたことで、春日と共に深い怒りを露わにし、復讐のために力を貸すことを告げるが、春日に断られる。
一旦は春日を見送った星野だったが、少し経ってから春日たちの下に現れ、対立候補に足る人材を見つけることができなかったと伝える。その上で春日から預かっていた選挙資金を返し、衆議院解散総選挙に青木が後ろ盾となっているブリーチジャパンの横浜支部長・久米颯太が出馬することを逆手に取って、その対抗馬として春日自身が立候補し久米に近づけばよいと提案。
さらに若頭の高部守を通じて選挙カーとメガホンを貸し出し、選挙活動をサポートする。
しかし荻久保の権力を否定しその後釜に座ることに拘る青木にとって荻久保がいた選挙区で勝利することは一大事であり、青木は一番と星野が思っている以上の悪意を彼らに抱いていた。
一番または星野を暗殺することに決めた青木は、世間からの注目が一番より無く選挙への悪影響が薄い星野を選び、荒川の暗殺を渋った荒川組若頭・沢城丈を鉄砲玉として送り込む。
他ならぬ沢城自身のタレコミでその事実を知った一番たちだが、運悪く星龍会本部に駆けつけるのが遅れ、星野は沢城によって殺害されてしまったが、実は『8』にて、星野は沢城ではなく青木が送り込んだ別の人間に殺害されたことが判明した(青木は沢城がネットに匿名の通報をしたことを把握していた)。
荒川を喪った悲しみと痛みを共有できる唯一無二の相手であった星野を喪ったことで一番は精神のバランスを大きく崩し、青木と東京近江連合への憎しみに心(怒り)を囚われてしまう。
そんな春日に以前の優しさと強さを取り戻させるため、ある男が助けに現れるのだが、それは別の話である。