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あせびの編集履歴

2022-04-28 00:32:10 バージョン

あせび

あせび

あせびとは、「烏に単は似合わない」の登場人物。

概要

あせびとは、【八咫烏シリーズ】の第一作目烏に単は似合わないの登場人物であり、主人公兼メインヒロイン。

あばたが出来た異母姉の双葉の代わりに登殿し、そこで東家が選出した若宮の妃候補となる。

登殿時には仮名がなく、『馬程度の下賤の者ならお前の色気に酔いしれることだろう』と侮辱の意味を込めて“馬酔木(あせび)”という名を大紫の御前がつけた。


母親はかつて東家代表として登殿した浮雲の君。優秀な楽人を輩出する家でも際立つ、琴の名手。

幼い頃にこっそりと別邸を抜け出したとき若宮を見て、一目惚れした。一目惚れの相手=若宮だと知ってからはあれほど気後れしていた入内を少しずつ望むようになる。


容姿

一族でも珍しく淡い、光を透かすような茶色の巻き髪(浜木綿曰く、香色)と明るい色をしたとびきり大きく、長い睫毛に縁取られた瞳を持ち、非常に愛くるしい顔立ちをしている。

作中でも何回か、「天女のように麗しい」「目が離せないほど可愛いらしい」「あまりの可憐さに感動すら覚える」「その微笑みは春の木漏れ日のように、見る者の心を遍く明るくさせる力を持っているよう」などと、登殿した他の姫に劣らない、初々しい愛らしさと美貌の持ち主。


尚、母親の浮雲はあせびとは違い、美しい黒髪が評判だったという。


人物

東家の二ノ姫。18歳。桜花宮に登殿したときは春殿を預かった。

箱入り娘で世間知らずのため、とてもおっとりとした性格。うこぎ曰く、「おっとりしすぎていて、はらはらして見ていられない。」

大勢の東家の下人らから登殿する前に見送りをされていた為、うこぎ以外の働き手にも老若男女問わず慕われている。


幼少期は病弱と言われ、東家本邸からは母親の浮雲や女房のうこぎらと共に別邸で隔離されて育った。

大貴族に相応しい教養はおろか世俗の常識にも欠け、後宮では物笑いの対象となる。


音楽の才に長けていて特に琴が上手い。

藤波の宮に何か音楽を奏でてほしいと言われたときには、「長琴」という弾くのが難しい楽器を気負いせず弾きこなしていた。


内親王の藤波の宮とは、母親の浮雲が教育係だったためよく一緒に遊ぶ仲であり、藤波の宮もあせびのことを「おねえさま」と呼び慕っている。

また、夏殿に仕えている宗家の女房の早桃とは仲がよく、早桃もあせびを信頼し、よく春殿を出入りしていた。早桃が事故で亡くなってしまったと聞かされたときは涙を流して悲しんでいた。


関連イラスト

あせびちゃん無垢


関連タグ

八咫烏シリーズ 烏に単は似合わない




















  
























  





※ネタバレ注意




だから、こんなことになったのか

だからあなたは––早桃達を、見殺しに出来たのか!






うこぎを筆頭に、周りの人間の行き過ぎた過保護と配慮から、社会から遠ざかって育った。

そのため、貴族の矜持は勿論のこと、一般常識はおろか道徳観もやや抜けており、

山内の世界では誰もが知っている当たり前の常識である、「馬(身分が低く様々な事情で人の姿をせず働いている)」も「八咫烏(転身して人間の姿で暮らす)」も同じ血が流れる一族であり、あせび含む貴族らも馬同様、烏になれることさえ知らない。

あせび本人は自分の常識が通じない世界に恐怖を感じていたが、つまりそれまで自分を慕ってくれた下人達を自分とは別の生き物と思い込み、下に見ていたも同然である。


さらに「悪意が無ければ全てが許される」と当たり前に考えており(若宮は計画的だと言ったが)、自分の幸せのために動いてくれる者を知らない内に不幸にし、最終的には破滅させている。漫画版では、彼女が「お可哀想に…」と涙を零しながら憐れむその下に、無数の屍が積み重なっている場面がある。


「烏に単は似合わない」にて、協力者であり仲良しだった早桃と、自分に惚れ込んでいた嘉助を死に追いやった張本人であった。

さらに登殿には腹違いの姉のあばたが原因とあるが、実際はあせびが自分を好いていた嘉助にあせびと思い込ませて姉を襲わせたのである。その際あせびはたまたまお腹が痛くて屋敷を出払っていた

それと同じ手法で真赭の薄も襲わせようとした(若宮と親しいことや、父について指摘されたからか、仕向けた動機は不明)が、これは失敗に終わっている。


また自分を姉のように慕う幼い藤波が、あせびと兄が結ばれることに運命を感じ夢中になっていたことを散々利用し尽くし、最初的に藤波は焦りから早桃を殺してしまうことになった。


おまけに藤波若宮の実父である今上陛下はあせびの母親を寵愛して叶わずだったので、母親そっくりなあせびに浮雲の影を見出して文を交換していたことが暴かれる。




嘉助や藤波、今上陛下など、無知で愛らしい彼女を好いた人や自分に自信がない者、庇護してくれる存在は必ず破滅している。

つまり登殿した際の仮名通り、『馬程度の下賤の者ならお前の色気に酔いしれる』がそっくり現実となっている



その全てを若宮に見抜かれ、咎められる。若宮はあせびに宿下がりを命じる際に「美しいとは思うが、あなたのことが嫌い」と言い放ち、彼女のことは振り返りもしなかった。

あせびはその時心底不思議そうな顔をしていた。














双葉は姉であるが、実はあせびは東家当主の子ではないため、双葉と血の繋がりはない。実の父は東家の下男であった倫。

倫はあせびの母、浮雲に恋してお互いに得意の楽器を通して心を通わせ関係を持つものの、真相は不明だが自害をした。

その後、倫とそっくりな双子の兄の伶を見て、

無邪気に「あなた、だぁれ?」と口にし、弟の最期を悟ったであろう彼に刺殺された。

彼女に夢中だった倫は浮雲のことを「天女だ」と口にし、蔑んでいた伶は「天女というより、妖の類」と評している。




















更なるネタバレ注意!



























この方は、陛下により格別のご寵愛を賜っておられる女君––

あせびの御方にございます




「烏に単は似合わない」以降、一切音沙汰のなかったあせび。

なんと第二部にあたる「追憶の烏」にて、息子の凪彦を連れて再び登場。

その息子は若宮の父、今上陛下との間に生まれた子であった。詳細は不明だが、東家と南家が、裏で手を組んだことは確かである。

若宮の娘である紫苑の宮や浜木綿、長束を差し置いて、東家や南家含む若宮側に楯突く者達が親王宣下をしたのである。


あせび本人は「今上陛下の御心を慰めんとしただけ」「若宮さまに降りかかった災難に、我が身の引き裂かれるような心地」「こんなことになるなんて、夢にも思っておりませんでした…」と頬を紅潮させはらはらと涙をこぼしていた。

その姿は子がいると思えないほど輝くように美しく、雪哉の知る、若宮の登殿を引っ掻き回したあの頃から、容姿は奇跡のように変わっていなかった


そして騒動の末、大紫の御前と成り、全く政治には干渉せず、かつての登殿のとき同様、未だ何を考えているのか、あるいは何も考えていないようであった。


ネタバレ有りの関連タグ

自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪

吐き気を催す邪悪


類似キャラクター

オーロラ(Fate)…一時期Twitterで(性格や行動)が似ていると話題になった。

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