二ノ曲宗牙
にのくるそうが
概要
“神速”の祓忍一族「ニノ曲家」の跡取り。風巻祭里の一歳上の先輩にあたる北彩高校の2年生。
鋭いツリ目と常に剥き出しのギザ歯により、周囲から不良と誤解され恐れられているが、本心は真面目で、祓忍としての使命にプライドを持っている。
祭里の事を出会った当初は、あまり気に入っていなかったが、実力を知ってからは彼を好敵手(ライバル)兼親友として見ている。
反面、女子に対しての免疫があまり無く、女になってしまった祭里に対しても緊張していた。
妖巫女である花奏すずのことも当初は妖と同義の存在として警戒していたが、その優しさに触れたことですっかり異性として惚れ込んでしまった(しかしいざ告白しようにも口下手なあまり、すずからは「女体化した祭里のことが好き」と誤解されてしまった)。
式鬼(しき)として仕える鳩天狗の二ノ曲ポ之助(にのくる ポのすけ)は、昔野良猫に襲われていたところを宗牙に助けてもらったことがきっかけで忠誠を誓い、彼の人柄の良さに理解を示す良き理解者である。
実家の表向きは蕎麦屋であり、その健脚で出前をやっている。
恋愛経験
彼女いない歴年齢。宗牙の強面ながらも、人柄の良さをよく知る彼の式鬼のポ之助からは「こんな主様に彼女がいないなんて、世の中の方が間違ってる」と涙されたことも。
家族以外の女とあまり関わったことがないことや幼なじみの香炉木恋緒の影響から、女子が苦手だったが、すずの優しさに触れ『女神』と称し惚れる。しかし、幼なじみ同士であるすずと祭里との圧倒的繋がりの深さ、絆、2人が両思いである事実を突きつけられ「俺が入る隙などない」とアッサリ失恋し、素直に身を引く。
人妖・日喰想介との死闘をきっかけに『すずのことが女の子として好き』と自覚した祭里。その事を告げられた際は『花奏すずに相応しいのはお前』『俺に遠慮せず、即交際してしまえ』と涙ながらに答えている。一方、誰の目から見ても、明らかに祭里に好意を寄せるすずの態度に気づかず『男として好きになってもらえるか』と自信がもてない様子の祭里。それに対して宗牙は『ウデは立つのに恋愛方面はポンコツ』と評し、ときめく筈のない胸がトクン…と高鳴ってしまった。
それが『二ノ曲宗牙』のこじらせの始まりである。
※ちなみに彼女いない歴年齢、恋愛経験が乏しい彼の恋愛知識は小説や漫画からである。ポ之助曰く、純愛物を愛読しているとのこと。
風巻祭里との関係
女子になった祭里と日々、繰り広げられるシゲキ的なラッキースケベや、時折見せる女子らしい表情、男友達の距離の近さで接してくる祭里に不本意ながら、ときめいてしまうこともしばしば。そのたびに『風巻は男!』と念じているが効果の程は…。
女子耐性ゼロの為、元男子と理解している祭里からの軽いスキンシップであっても赤面してしまう、ピュアボーイ。
祭里とのラッキースケベで気絶するのは日常茶飯事であり、限界に達すると敵を目の前にしても気絶してしまう。その際、己の女子耐性へのあまりの低さに対し、宗牙本人も『自分が許せない』と悔しそうに語っている。
単純にお年頃ゆえ、祭里の魅力的な女体にドキドキしているだけ…かと思いきや、祭里にゲームを誘われる妄想や『お互い強くなろうぜ!』『宗牙先輩ありがとな!』といった祭里の言動にもイチイチときめいてしまっている。これには、宗牙本人も祭里を『女子として意識してしまう』と渋々認めている。
なお、一時的に祭里が乙女化した際には『こんな乙女が風巻祭里であるかー!』と解釈違いを起こしている。
祭里との事はポ之助経由で、宗牙の父親であるニノ曲武牙にも、実につまびらかに伝わっている。すずに1人で勝手に失恋し、あげくの果てに女になった祭里に惑わされている宗牙に対し『こじらせすぎててドン引き』『色恋沙汰は10年早い』と無慈悲に言い放った。
その後、『初めての共同作業』を成し遂げた祭里と宗牙を目の当たりにした武牙は、祭里を大変気に入り『ふたりの交際を認める』『結婚させる』と言い出し、すずと対立する(※付き合ってません)。
さらには、宗牙の女子耐性の低さを案じた3つ下の妹であるニノ曲刄夜からは『風巻さんに彼女になってもらえばいい!』と言われる始末である。
関連人物
主要人物
◆風巻祭里 高校の後輩であり、祓忍仲間。ライバル、戦友(とも)とお互いに認めあった仲。女子になった祭里に対しては、友人以上の"特別"な感情が芽生え始めている。(※詳しくは項目『恋愛経験 風巻祭里との関係』を参照)
◆花奏すず 高校の後輩であり、元想い人。宗牙のことは『良い人』と認めつつも、『宗牙の祭里への感情』や『祭里にとって宗牙の存在が大きい』ことから、危機感を感じている。宗牙を祭里を巡る恋のライバル(?)と認識しているのか、嫉妬してしまうこともしばしば。
◆香炉木恋緒 祓忍仲間であり、幼なじみでクラスメイト。幼なじみということもあり、恋緒との恋仲を噂されたこともあるが、『親が公私共に仲が良いため、顔を合わせる機会が多かっただけ』と互いに完全否定している。幼い頃は、宗牙を発明品の実験台にするべく追いかけ回していた。宗牙曰く、その散々な経験が、女子への警戒心にさらに拍車を掛けたらしい。
二ノ曲家
◆二ノ曲武牙 宗牙の父親で二ノ曲家当主。最初は祭里に惑わされ、色々とこじらせている宗牙に呆れ果てていたが、祭里と宗牙の見事な連携プレーを目にし、ふたりを認める。祭里と宗牙を『お似合い』と評し、結婚させるとまで言い出す。
◆二ノ曲刄夜 宗牙の3つ下の妹で祓忍見習い。高身長で優しく、強い兄を尊敬している。刄夜曰く、宗牙は『優良物件』。宗牙の女子耐性の低さを心配しており、女体化した宗牙のフリをし、祭里に近づき情報を得る、宗牙の女子耐性を克服するために『祭里に彼女になってもらえばいい』と言い出すなど、父親同様、先走った行動をしがちである。当初は宗牙の為だったが、祭里に助けられてからは、祭里に対し『心から姉サマになってほしい』と心変わりしている。
◆ニノ曲ポ之助 宗牙に仕える式鬼。基本的に宗牙と行動を共にし、情報収集や任務に関しての連絡を任されている。宗牙に命を助けてもらった過去から『主様』と呼び慕っている。心優しいながらも、自他ともに認める強面のせいで、彼女ひとり出来ない宗牙をいつも不憫に思っており、宗牙が女子(主に祭里)と絡むたびに『ついに彼女いない歴卒業か!?』とソワソワしている。かなり口が軽く、宗牙がおおよそ触れてほしくないであろう『こじらせ』の事も、宗牙の父である二ノ曲武牙に詳細に報告している。余計な発言をすることも多く、日照り神の戦い後スランプに陥った宗牙のことを『祭里の乳房で気絶し、活躍できなかったことを悔やんでいる』と事細かに祭里本人に説明していた。
北彩高校の一般生徒
◆鳥羽弥生 祭里とすずの友達で宗牙の後輩。祭里にしつこく絡んでいた男子生徒達を強面で散らした宗牙を見て『祭里を助けた』と解釈。『硬派っぽい宗牙と祭里はお似合い』と宗牙と祭里の仲を取り持つような行動や言動をすることもあったが、第68話ですずから祭里への想いを告白されてからは、すずの恋路の後押しをしている。
◆月丘ルーシー祭里とすずの友達で宗牙の後輩。宗牙をサメと人類のハーフ『シャークヒューマノイド』と称す。弥生ほど恋愛事に関心はない様子だが、29話で"シロマツ様"という占い(コックリさん)を行い、宗牙と祭里の相性が『さいこう』と出た際は『シロマツ様のお導き』と発言し、弥生と共に宗牙と祭里をくっつけようとしていた。