金子と成田(ガソリン兄弟)
がそりんきょうだい
金子「どうぞ! ガソリンでーす!」
成田「マッチでーす! ケジメ!」
金子「ヒャッハー! 無鉄砲な阿呆に水鉄砲!」
成田「汚え豚は消毒だァ!」
金子「俺らの逆鱗に触れたからガソリン!」
成田「脳たりんにファイヤー!」
概要
紅林二郎シリーズにて初登場。銀髪で相手に燃料を撒くのを担当している金子(メイン画像右の人物)と、ピンク色の髪で点火を担当している成田(メイン画像左の人物)の二人で行動している。二人とも炎で人を焼き殺すことが趣味であり、今まで喧嘩で数多くの人を焼き殺してきた外道コンビ。
当初は京極組の武闘派構成員として登場したが、伊集院茂夫に殺されかけてから瓜生龍臣に遭遇するまでの間に「度が過ぎる」という理由で京極組を破門にされた。
人物
容姿
金子は長身の銀髪で顔立ちも整っており、上下ともに青いスーツで固めている。懐のポケットにはガソリンが入った水鉄砲が常備されており、晩年はおそらく自作で改造したと思われる超強力火炎放射器を持っていた。
一方の成田はピンク色の髪をしており、常にライターと煙草を持っている。服装は赤いジャケットに白いスラックスというコーデをしており、初登場話以外は台詞こそあるものの戦闘描写はない。
作画担当が違うのか、登場するたびに絵柄が変化している。
性格
京極組の外道構成員らしく、極めて利己的かつ残忍。実際、貞操観念が低いだけでこれといった落ち度のない女性を風俗で無理やり働かせるために第三者に薬を盛らせて拉致しようと目論んだり、己の快楽を満たすためだけに平気で数多くの人間を焼死させたりしていることから、自分たち以外の人間を道具や玩具の如き存在としか見做していない事が窺える。
そのうえ、人を焼き殺すことに快感を得る狂人でもある。というより、紅林にボコされ、伊集院に殺されかけてもなお意味なく放火や虐殺を続けているあたり、もはや中毒とでも言った方が正確かもしれない。
さらに成田は薬物中毒者に見られるアへ顔を披露していることから、ヤクを使った悪事をしているうちに自分までヤク中になってしまったと考えられる。上記のように人を焼殺することを楽しむ性格になってしまったのもヤクの影響かもしれないが、成田は相方の金子が火炎放射器を発砲する時に微かに笑っており、元々から性格が歪んでいた可能性が極めて高い。
能力
伊集院や瓜生と対峙した際には、攻撃を仕掛ける前に自身の武器を奪われて返り討ちに遭うという散々な目にあっており、瓜生からは「随分と遅い」と評価されているため、一見すると攻撃時に人を焼き殺そうとしてくるだけで実力は大したことがないようにも見えるかもしれない。
しかし、これはあくまで別格の実力を誇る伊集院や瓜生が相手だからそう見えるだけであり、実態としては紅林をして「ハッキリ言って強敵だ」と言わしめるほどの実力者である。実際、即座にガソリンをぶちまけ着火するという攻撃を繰り出すコンビネーションを見せている。紅林が大やけど覚悟で突撃しなければ倒せないだろうと踏んだあたり、なかなかの強さ(というよりはスピード?)を誇るのだろう。総じて、彼らのスピードは当時の紅林よりは上だが、伊集院や瓜生には到底及ばないレベルだと評価することができる。
また少なくとも金子は魔改造の心得もあるらしく、成田がいなくても攻撃できるように強力火炎放射器を自分で作って携帯していたが、それが結果的に仇となった。
活躍
- 2021年12月10日付の動画(紅林二郎)
女性を売り飛ばすため、ある男に薬入りの酒を飲ませて攫わせようとしたものの、男が薬の量を誤り失敗すると戻ってきた男を暴行していた。紅林・片倉と遭遇した際、金子が紅林をガソリン入りの水鉄砲で燃料まみれにし、すかさず成田が火のついたタバコを紅林に投げつけ火だるまにするという見事なコンビネーションを見せる。一度片倉によって消火された紅林が突っ込んでくると金子が再度水鉄砲を撃つが、燃やされながらもなお突進をやめない紅林のパンチを顔面に喰らい、顔面陥没させられてしまう。一方成田の方は、二度目の点火後、金子を殴り飛ばした紅林を消火しようとした片倉に後ろから殴りかかるものの片倉のカウンターで撃沈。さらに紅林の追い打ちでこちらも顔面を陥没させられる。
- 2022年1月11日付の動画(伊集院茂夫)
ホームレスを焼死させた事件を親の力を使ってもみ消したことで伊集院の拷問のターゲットとなった厚木らの護衛として登場。どうやら厚木らに人を焼死させるという醜悪な遊びを覚えさせたのは彼らである模様。伊集院による襲撃を受け、彼に雑魚呼ばわりされた為キレた。伊集院を撃退するために金子がガソリン入り水鉄砲を抜こうとしたものの、伊集院の方が早く、まずは金子が、その直後に成田と2人ともガソリンまみれにされたうえで、流川に点火されて火だるまになる(もっとも、その直後に伊集院によって素早く消火されたが)。その後、伊集院にすっかりビビッてしまい、立ち去るよう脅されたところすぐに逃げたので、なんとか命拾いした。
最強の元殺し屋との遭遇、そして激突の果てに
厚木の護衛の仕事中に伊集院と遭遇し、彼に焼き殺されかけた二人であるが、その後も懲りずに貴凛町の繁華街にある店に赴き、半グレの一人を仲間に加え、無理矢理守り代を奪おうと目論んでいた。そして、守り代の支払いを断った店の関係者には凄惨な報復(バーの店長は袋叩きにし、ラーメン店の店主は頭に火を付けて火傷させた、挙句の果てにはキャストの女性に対しても「燃やす」と言って脅していた)を加えて楽しむ等、相も変わらず醜悪な遊びを楽しんでいた。
貴凛町で移動式メロンパン屋を営んでいた瓜生は、繁華街のバーで働いていた「ユキちゃん」から彼らの情報を聞き付け、彼女を危険から守る為、相方の香凛と共に(密かに)彼女を尾行して様子を窺う事とした。
そして、瓜生の嫌な予感は的中し、バーの置かれたビルからは凄まじい爆発が起こった。
ガソリン兄弟は、バーにガソリンをばら撒いて燃やし、ユキを含めたキャスト達を焼き殺さんとしていたのであった。
しかし、瓜生は超人的な身体能力で、取り残されたキャスト達を抱えて2回窓から飛び降り、全てのキャスト達を救助したのであった。そして、すぐさま民衆の中で醜悪な笑みを浮かべるガソリン兄弟を発見し、彼らの後を追い掛けて行った。
ガソリン兄弟の引き連れていた半グレは、瓜生を見るや否やすぐさまナイフで彼を刺し殺そうとするも、逆にナイフを奪われ、頸動脈を切られて即死させられる。
しかし、ガソリン兄弟は瓜生の戦闘を見ても動じず、逆に彼が殺し屋であると察知して処刑宣告を行った(その際、瓜生には「ハロウィン兄弟」とボケられていた。そして、ガソリン兄弟は仁義も無く人々を燃やし続けて楽しんでいた為、破門された事が判明した)。
瓜生の「お前ら 平気で街の人を燃やしてどんな気分なの」という問いに対しても、快楽の為であると返し、金子が彼を燃やそうと火炎放射器を取り出すも、瓜生に火炎放射器を奪われて、逆に頭部を燃やされて瞬く間に焼死した。成田の方も、瓜生によりあっと言う間に口に火炎放射器を突き付けられてしまう。そして、瓜生は改めて彼に何故人や建物を燃やすのかを問い質し、成田は「燃えると楽しいからやってしまいました」と謝罪しながら話した。
その下種な答えに失望した瓜生は、(元より許す気は無かったのであろうが)容赦なく成田の口内で火炎放射器を発射し、彼の顔を内部から炎上させて焼き殺した。
こうして、一度は死の淵から命拾いしたガソリン兄弟は、我欲を出し過ぎた事で呆気無く人生の幕を閉じる結果となってしまった。
余談
本来厚木らに「火遊び」を教えた元凶として伊集院に連帯責任として処刑されて当然である。また法律で裁いても「火遊び」を教えた時点で共同共謀正犯が成立する可能性が高い。ドラ息子の犯罪をもみ消した権力者の父親にすら容赦がない伊集院に見逃されただけでも『奇跡的な幸運』とも呼ぶべきであろう。
また、紅林が戦闘中に筋子とロリータと言っていたことにより、一部ファンからはそう呼ばれることも少なくない。
瓜生に殺された回のコメント欄には、「紅林にボコられ、伊集院に殺されかけ、挙句の果てには組からも見切られて破門にされてなお悪事をやめなかった彼らの精神はある意味尊敬に値する」といった趣旨のコメントもちらほら見受けられる。なお破門になった理由は作中では明らかにされなかったが、彼らが組員時代に薬を使って悪事を働いたことと組の薬物に手を出して破門にされた連中の存在を考えると、彼らもまた組の薬物を勝手に使ったことで破門になった可能性が高い。
関係タグ
ヒューマンバグ大学 元ヤンフリーター・紅林二郎 伊集院茂夫の拷問日記 元裏社会の最強殺し屋・瓜生龍臣
鉄刀兄弟 - 彼らと同じく2人組で行動する京極組の若手組員。但し、こちらは組での兄貴分に〆られ掛けた事からか大人しくなり、曲がりなりにも極道としての仕事を全うしている。その甲斐(?)も有ってか、2022年6月1日現在においても存命である。
ブラックジャックの白武 - 京極組関係、紅林と伊集院に敗北するも懲りることなく仁義外れな行為を繰り返した点が共通している。こちらは天羽組の組長夫人を狙った事でガスバーナーの永瀬と対決し敗死した。
藤岡竜男 - 彼らより先に京極組を破門になった、炎を悪用する京極組関係者。こちらは伊集院に直接拷問されて死亡。
羽柴と如月 - 裏社会関係者である点、2人組で行動している点、伊集院と瓜生の両方と戦ったことがある点などが共通している。ただし、こちらは性格が良く、伊集院・瓜生の両者と衝突してもなお生存しているという点においてガソリン兄弟とは異なる。