カカロット
かかろっと
曖昧さ回避
『ドラゴンボール』の主人公。
実の両親であるバーダックとギネが次男に付けた本来の名前。「孫悟空」は地球での養父・孫悟飯(じいちゃん)が命名したもの。
サイヤ人であることが判明してからも、基本的に彼の周囲の人間は地球名で呼んでいる(多くは「悟空」、アニメ版のピッコロは「孫」)。
唯一ベジータだけは、自身がサイヤ人の王子であるというプライドからか、他の人間に対する他人称以外では基本的にこの名前で呼んでいる。
悟空本人はサイヤ人編まではサイヤ人への印象が最悪だった事もあり「自分は地球で育った孫悟空だ!」とカカロット呼ばわりされる事を嫌がっていたが、ベジータ・ナッパの地球襲来の折、界王様の下で修業をした際には「オラもサイヤ人だ!」と語り、自身がサイヤ人である事を認めた。
それでもあくまで自分は孫悟空である、という認識を持ち続けていたが、ナメック星編にてベジータから惑星ベジータ崩壊の真実を聞き、彼から涙ながらにフリーザを倒して欲しいと懇願されたことから、明確にサイヤ人としての意識を持つようになる。
この時の悟空のベジータに対する
「おめえが泣くなんて...おめえがオラにたのむなんて...よっぽどくやしかったんだろうな...」
「おめえのことは大キライだったけど、サイヤ人の誇りはもっていた...オラもすこしわけてもらうぞ、その誇りを...」
「オラは地球育ちのサイヤ人だ...!」
と言うセリフと、フリーザに対する
「おめえたちに殺されたサイヤ人のためにも、そして、ここのナメック星人のためにも、おめえをぶったおす!!!」
というセリフが、自身がサイヤ人「カカロット」であると明確に自覚した事を表している。
以降はベジータとの関係が敵から良きライバルへと変化した事もあり、カカロットと呼ばれる事を気にしている様子はなく、またベジータに急に呼ばれてもすぐに反応できている。
その他、原作で初めてベジータとのポタラを使った合体を披露した際には、自らを「孫悟空」ではなく「カカロット」として「ベジット」と名付けている。
後述するマッコウクジラの英名のひとつと同音だが、悟空の「カカロット」の名はサイヤ人の命名法則からしてニンジンの英語訳(Carrot)のもじりが由来と思われる。もしくは西遊記における斉天大聖の生まれ故郷である花果山だろうか?(Lotには一山という意味があり、カカと組み合わせるとカカロットとなる)
ブロリーの口癖でもある。ブロリーは乳児期に隣の保育器に入っていた悟空の泣き声に魘された事で悟空に対しトラウマにも似た強い執着心を抱いており、作中では執着心と憎悪に塗れた口調で「カカロット」と何度も呼んでいる。
「ドラゴンボール超」後のストーリーとして制作された映画「ドラゴンボール超 ブロリー」で新設定されたブロリーは、旧作とは異なり悟空との因縁が全くなかったため映画内ではカカロットと呼ぶことは無かったが、映画のラストで名前を聞かれた悟空は自ら「孫悟空。それと...カカロット」と名乗っている。恐らくカカロットと名乗ったのは、ブロリーが自身と同じサイヤ人であり、旧作とは異なりサイヤ人としての仲間でありライバルである、という意識を抱いたからと思われる。今後、『超』設定のブロリーが再登場した時には、旧作とは異なり友好的な口調で「カカロット」と呼ぶ姿が見られるかもしれない。
ちなみに悟天は当初この悟空の本名でもある『カカロット』を知らず、ブロリーが自分を見て「カカロット…」と憎しみを帯びた目で睨みつけてきた時も「僕そんなもん食べたことない!」と、知らない食べ物か何かの様に勘違いしている。
フリーザ編では、ベジータが呟いた「カカロット」という名を耳にしたフリーザは、すぐさま「カカロット……!? その名前は……サイヤ人か!!」と、即座に悟空の出自に気づいた。ひょっとしたら「カカロット」というのは、サイヤ人の間では一般的な名なのかもしれない。
マッコウクジラ(トリビア)
ちなみに、カカロットという名前の競走馬とマッコウクジラという名前の競走馬が同世代にいるらしい。どちらも由来はマッコウクジラ。