概要
JR北海道では、(711系試作車の事例はあれど)普通列車用の交流電車は原則3両単位で運用された実績しかなく、ワンマン運転に好都合な2両編成の普通列車用交流電車を今まで導入していなかった。2019年に公表された「JR北海道グループ中期経営計画2023」(外部リンク)にて、2両・ワンマン対応の普通列車用交流電車の導入が初めて明記され、2022年になり新系列「737系」として量産化される事に。
まず第1陣として、交流電化区間ながら気動車で運転されていた室蘭本線(主に室蘭駅~苫小牧駅間)向けに2両編成13本を投入。同区間で運行されていたキハ143形・キハ40系など各種気動車を一掃する方針。2023年春から営業運転を始める。
特徴
- 車体は735系電車による試験結果をもとにアルミ合金製(前面は鋼製)を採用。車体前面のデザインは同期のH100形気動車を踏襲し、また車体側面は桜色をイメージした「淡いピンク色」1色とした。
- 車内は733系電車ベースのオールロングシートとしながらも、閑散線区で運用されるため711系電車以来の2ドア車に。各車両中間部にフリースペースを設けている。座席のモケットには北海道に咲く花をイメージしたドットを散りばめた。
- LED照明などによる消費電力削減など環境にも配慮しており、代替対象であるキハ143形気動車に比べ7割のCO2削減が期待されている。
- 最高運転速度は120km/h。最大6両まで連結が可能な構成。