曖昧さ回避
「京王高尾線」という路線名称を有した路線は以下の2路線が存在した。
- 1938年から1939年まで存在した路面電車。甲州街道上の横山車庫前~浅川駅前~高尾橋間を結んでいた。かつては「武蔵中央電気鉄道」の名で横山車庫前~東八王子駅前も結んでいたが、後述の京王御陵線開業の影響で上記区間に短縮された。
- 1967年に開業し現存する普通鉄道路線。本記事で解説する。
概要
北野駅から山田駅付近までの区間は元々、大正天皇が埋葬されている多摩御陵への参拝客輸送のために敷設されていた京王御陵線の一部であったが、戦時中に休止された。
戦後、京王が八王子市南部のめじろ台にて宅地開発を行う際にアクセス路線として旧・御陵線の線路敷を利用して、1967年10月1日に北野駅~高尾山口駅間が開業した。なお御陵線の残る山田駅~多摩御陵前駅間は復活することなく1964年に正式に廃止となっている。
高尾山への行楽輸送の為の路線であり、全線が八王子市内を走行する。営業キロ8.6km。高尾駅~高尾山口駅間の1区間のみ単線。
列車種別
Mt.TAKAO号
高尾山方面への行楽輸送の為に土・休日ダイヤ限定で設定されている座席指定列車。詳細は「京王ライナー」の項目を参照。
急行
Mt.TAKAO号を除けば、優等列車で唯一高尾線内も通過運転を行う。
特急・区間急行・快速・各駅停車
高尾線内は各駅に停車する。日中は特急と各駅停車で10分間隔。急行は通過運転を行うため、特急と急行で列車種別と停車駅の逆転現象が起こっている。
停車駅一覧
- ●=停車、▲=上り新宿行きのみ停車・乗車専用、レ=通過
駅番号 | 駅名 | 読み | Mt.TAKAO号 | 急行 | それ以外 | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
KO33 | 北野 | きたの | ▲ | ● | ● | 京王線 | (一部列車を除き、京王線・新宿方面へ直通運転) |
KO48 | 京王片倉 | けいおうかたくら | レ | レ | ● | JR片倉駅から徒歩で行ける。旧京王御陵線の駅でもあった | |
KO49 | 山田 | やまだ | レ | レ | ● | 旧京王御陵線の駅でもあった | |
KO50 | めじろ台 | めじろだい | ▲ | ● | ● | ||
KO51 | 狭間 | はざま | レ | レ | ● | ||
KO52 | 高尾 | たかお | ▲ | ● | ● | JR中央線快速 | |
KO53 | 高尾山口 | たかおさんぐち | ● | ● | ● | 高尾登山電鉄(ケーブルカー・リフト) | 高尾山の入り口 |
御陵線廃止区間
山田-武蔵横山-多摩御陵前
なお、御陵線は上述の「路面電車の京王高尾線」と武蔵横山駅で接続しており、戦前の時点で既に高尾山へのアクセス路線として機能していない訳ではなかったという。