ガロア「俺は掃除係に落とされた。密かに逆転のチャンスを狙っていた!そんなある日、この不思議なエネルギーに気付いた。俺はここで極秘に研究を続け、遂に今日この日を迎えたという訳だ!」
シュバリエ「貴様、何を企んでおる!?」
ガロア「知れたことよ。バルガイヤーの艦長は、このガロアだということを証明するためだ!」
登場話数:第44話「死闘ロボ戦」
概要
ガロア艦長の専用機として生み出された巨大ロボ。
ロボという括りではあるが、そのベースとなっているのは謎のエネルギー(※)によって強化改造が施されたゴルリン36号で、他の個体と同様に地上に降り立った後、ブルドーザーやパワーショベル、クレーン車など複数の重機を吸収する事で、この姿を形成している。
こうした誕生の経緯ゆえに、左手の巨大なアームを始め全身の至る所に重機の意匠が配された、重厚なフォルムが特徴であり、また強化改造の際に設置された頭部のコックピットには、パソコン通信への割り込み・傍受も可能とする通信機も備えつけられている。
その重厚な外観に違わず、堅牢そのものな装甲と並外れたパワーを併せ持ち、左腕のアームはスーパーファイブロボのスーパーベクトルパンチを、片手のみで受け止める事もできる。さらに放電や胸からのキャノン砲からの砲撃も強力で、後述の通りスーパーファイブロボを一撃の元に打ち破るだけの高い威力を発揮している。
デザインは篠原保が担当。最終回近くに登場することもあり、篠原自身の中のラスト怪獣みたいなところとして、最後に思い残しがないようにというつもりで起こされたデザインである。そうした意図から、全身各部の建機的な要素も含め、「自分の好きなものだけで構成されてるような印象の一体である」と、後年のインタビューにて篠原は述懐している。
(※ このエネルギーの正体が、実は生命体であったバルガイヤーの生体エキスであると判明するのは、これより少し後のこととなる)
作中での動向
記事冒頭に示した台詞にもある通り、掃除係という身分に甘んじながらも復権の機会を虎視眈々と狙っていたガロアは、バルガイヤー内部で偶然発見した謎のエネルギーを研究し、秘密裏にゴルリン36号の強化を進めており、それが完了したのを受けて自ら出撃するに至る。
折しもこの日は、ゾーンの侵攻により破壊されたニュータウン小学校の再建・授業再開の日でもあり、星川兄弟も離れ離れになっていた教え子たちとの再会を楽しみにしていたのだが、その出勤途中の彼らの前にゴルリン36号の姿で現れると、周囲の建機を吸収してビッグガロアンへと変貌。星川兄弟へと襲い掛かった。
ファイブマンはスターファイブで応戦するもあっさり一蹴され、やむ無くスーパーファイブロボへと合体して一気に決着をつけようとするが、対するビッグガロアンは必殺のスーパーベクトルパンチを片手で受け止め、そのまま放電でスーパーファイブロボに大ダメージを与えると、間髪を入れずにキャノン砲からの砲撃を見舞って首と左腕を落とし、わずか2分59秒9(ドンゴロスの目測。彼はインスタントうどんができるまでに決着が付いたのに感心した)という短時間でこれを撃破せしめた。
勝利を確信したガロアであったが、対するシュバリエからは「ファイブマンの死体を確かめるまでは、勝ったとは言えんぞ」と牽制されたため、今度はその矛先をマグマベースに向け、ファイブマンの無力化を目論むが、肝心のマグマベースはアーサーの機転で宇宙まで避難した後であった。
思わぬ事態に当惑するガロアだったがしかし、同じタイミングでニュータウン小学校からの通信、即ち兄弟先生への教え子たちのメッセージを偶然にも傍受しており、これを利用できると踏んだガロアはニュータウン小学校の破壊をちらつかせ、ファイブマンをおびき出そうと目論む。
果たしてその目論見通りファイブマンは姿を現すこととなるが、彼らも全くの無為無策で打って出た訳ではなく、至近距離まで近づいてきたところをアースカノンでコックピットを狙い撃ちするという、捨て身の戦法を敢行。これによりコックピットに被害が及んで混乱を来したところを、再度宇宙から戻ってきたマグマベースの一斉砲撃で撃破された。
結局ビッグガロアンは倒されてガロアは這々の体で帰還したものの、スーパーファイブロボを大破させるという大金星を挙げたことにより、当初の目論見通りガロアは復権を果たす格好となった(メドーが復権を口にする前に部下は口を揃えて「艦長」と呼んだ)。
余談
デザイン担当の篠原保氏としてはラスト怪獣のような位置付けであり、彼は思い残すことのないよう好きな重機のイメージを盛り込んだ。
関連タグ
敵の巨大ロボ