基本情報
概要
カメムシ科に所属する昆虫の一種。
体長2cmほどの大型種で、日本で見られるカメムシ亜科の中では最大の種。
近縁のクサギカメムシに似ているが、体長がより大きく、全身に黄色い斑模様や縞模様をもつ事で識別可能。
東南アジアを中心に分布し、日本では本来見られない外来種だが、現在は街中でよく見られるカメムシの一種となっている。
市街地の公園や街路樹、庭先でもかなりの個体数が見られ、様々な樹木の葉や実の汁を吸い、鳥の糞を吸汁する事もある。
飼育下ではリンゴや昆虫ゼリーも食べる。
樹皮の隙間などで成虫越冬し、暖かさを求めて家屋内に侵入する事も多い。
日本の個体群は1770年代(江戸時代)に中国からおそらく船の貨物に紛れ込んで長崎県出島に侵入したものが最初で、なんと外来種なのに新種記載時のタイプ産地が長崎県だったりする。
出島では極めて普通に見られたそうだが、その後姿を消し、日本では絶えたと思われていたが、150年後の1934年頃に突如長崎県一帯で再発見された。
その後少しづつ分布域を広げだし、九州一帯に分布を広げたが、近年になってなぜか急速に分布域を拡大し始め、現在は九州、四国、中国、近畿、東海地方ではごく普通に見られるようになり、南西諸島、北陸、東北地方の一部でも発見されている。
ちなみに、近縁種のクサギカメムシなどとくらべると、あまり臭くない。