概要
『世にも奇妙な物語』2021年秋の特別編で放送されたストーリー。主演は森七菜。
落第点ばかりを取る問題児だらけの高校が舞台であり、その主人公がある神社に行った所、どんな出鱈目回答をしても100点を取れるようになるというコメディストーリーである。また、終盤には兄妹愛とも言える描写も存在している。
あらすじ
県内随一の偏差値の低さ、そして大学進学率は1桁という問題だらけの高校。その高校に通っている女子高生の宮本明日香もおバカの一人であった。
偏差値の低さに憂う先生達は毎朝、一般常識を問う簡単な小テストを実施してきたのだが、明日香はそんな小テストで遂に0点を取ってしまう。
それでも反省の色も全く見せないまま明日香は今日もテストの簡単な問題がさっぱり分からず、その内「映画「ローマの休日」で有名になった、コインを投げ入れると願いが叶うと言われている観光地は?」という問題に「ガチエモ神社」と適当な答えを書いた。すると、住宅街に突如として謎の入り口が出現し…
翌朝、明日香は友達の義彦とうんざりしながら学校へ通う途中、義彦が謎の入り口を見つけ、明日香は無理矢理連れて行かれる形で一緒に入っていく。
その先には謎の神社があり、明日香は義彦と仕方が無く神社の階段を登っていく。
神社には賽銭箱があり、明日香はその賽銭箱に5円玉を投げ入れ、手を合わせて「朝の小テストで100点取れますように」とお願いをする。
その後、学校の昨日のテストの答案用紙を見ると0点とまでは行かずとも5点しか取れていなかった。
ガッカリしながら今日のテストを受け取り、その1問目には「現在の日本の首相の名前は?」と書かれていたが、当然の如く分からなかったので適当に義彦の名前を入れてしまう。
テスト終了後、明日香は義彦をカラオケに誘おうとするが、彼は金欠だったので渋々義彦を自宅へ連れて行く。
帰宅すると両親が家計の事で喧嘩をしており、義彦は驚くが明日香は気にせず部屋へ連れて行く。
隣の部屋には兄がおり、明日香が言うには高校受験に失敗して以降引きこもりになってしまったという。それまでは毎回100点を取れる優等生だった。
そんな事を話している途中、昨日の答案用紙を見ると最初の1問目が正解になっていた事に驚く明日香。
その後義彦は金欠にもかかわらず肉まんを買ってくると家を出る。
その頃学校では、先生が他の生徒の答案用紙に採点をしていた。その中で明日香の答案用紙を見ると急に先生の眼鏡が光りだし、何と全ての適当な回答に丸を付け始める。
一方明日香は義彦が中々帰ってこない来ない事に疑問を感じ始める。何があったのかと電話をかけると義彦は「超忙しい」と言い、更には「日本の未来をどうするか」等と意味不明な事を言いだす。
するとLINEで別の友達から「ニュース速報みた!?ヨッシーがやばい!」というメッセージが届き、ニュースを見てみると「吉田義彦が首相就任」という内容のものだった。そして映像を見ると本当に首相に就任しており、この事は翌日の学校中でも話題になっていた。
信じられない事実に驚愕する明日香。先生にこの事実を伝えると、先生は明日香を叱るどころか何故か褒め称えており、テストの答案用紙を渡す。
それを見ると100点が付いており、他の出鱈目回答が全て正解になっていた。
あの時の神社で願いをした事でこんな事になったのかと想像するが、流石に思い違いと考える。しかし2問目「現在のアメリカ大統領の名前は?」の何も書かなかった部分も丸が付いており、この信じられない事に慌てだした明日香はスマホを取り出し、昨日のテストの1問目に正しい首相の名前を書く。するとすぐにスマホには「吉田内閣総辞職」というニュースが入り、またも驚愕した。
これを見た明日香は「書いた回答が世界を変える」とようやく気付いた。
その後戻ってきた義彦にこの事実を伝えると、義彦は凄い事だと興奮する。
しかし、外を見るとスカイツリーがグニャグニャと揺れており、すぐさまスマホでニュースを見るとこの事が速報になっており、二人は慌てて職員室でその適当な回答をした数学の答案用紙に義彦や先生の知恵を借りて正しい回答を書くとスカイツリーは元に戻った。
帰宅後、世界を救うと言わんばかりに夜中に猛勉強をしようとするが、やはり上手くいかずすぐに寝てしまった。
しかし、この能力を使えばと思い、テストの答案用紙に更に適当な事を書いていく明日香。それにより夕飯に寿司をご馳走になったりと有利な事になっていく。
だが、兄の不甲斐なさを見て自分の頭の悪さに反省する明日香。すると明日香は勉強する為に教科書を沢山持ち出し、その問題を毎日読み上げていく。
すると家族はそんな明日香に感心し、兄もある日、心を開いて遂に部屋から出てきたのであった。
関連タグ
世にも奇妙な物語 勉強 現実改変 優等生 ギャグ コメディ 兄妹愛
世界変換マシン:世界を変えるという事が共通している。
「明日香には俺と同じ過ちをおかしてほしくないから…」
「帰ってきたら俺の人生の記憶を教えてやんないと…」
「表に見えてるものが全てじゃない…」
「テストには…」
「裏があるって」
ネタバレ
しかしその結末はそんなおバカなノリ及び兄妹愛をぶち壊すと言っても過言ではない衝撃のバッドエンド。
翌日、何故自分の出鱈目回答が本当になるかに遂に気付いた明日香。
テストの途中、答案用紙に全て答えを書いた明日香は慌てて神社へ迎い、その賽銭箱にある5円玉を木の枝で取ろうとする。
その5円玉を拾い上げた…のだが、直後に手を滑らせて再び落としてしまう。
次の瞬間、5円玉が光りだし…
そして誰もいない職員室に残された明日香の答案用紙。その裏にはたった1文、こんな問題と丸が…
100
「現在、世界の人口は約何人か答えよ」
A 0
しかし、無回答で出されたその答えが直される事はなかった。
その結果として明日香を含めた世界中の人間が1人残らず消え、「世界人口が0人」の世界となってしまったのだから……
解説
最初から最後までやけにおバカもしくは明るいノリ、そして兄妹愛とも言える描写があったりと面白くて良い話だと思っていただろう。
しかし最後の最後で上記のようなとんでもないどんでん返しが発生してバッドエンドという度肝を抜かれる展開は多くの視聴者が驚愕した。
言ってしまえばトップクラスの上げて落とすとも言える衝撃的なオチであった。
この事にはゾッとした人も多かったと思われる。一部には「良い話で終わってほしかった」「バッドエンドとして無理矢理過ぎる」といった声も少なくない。
余談
なお、2021年秋の特別編はこの優等生以外の3つの話(「スキップ」、「ふっかつのじゅもん」、「金の卵」)も全て後味の悪い結末だった為、ネット上では賛否の分かれる回となった。
真・関連タグ
ブラックコメディ 人類滅亡 バッドエンド どんでん返し 衝撃のラスト 上げて落とす そして誰もいなくなった
週刊ストーリーランド:「みんなの願い」という話が似た結末となっている。ただし、こちらは人間達の自業自得とも言えるが故の結果なのだが。