概要
エアトン・グレナバンとは、『ふしぎの海のナディア』の登場人物である。
CV:山寺宏一(3話のみ)/堀内賢雄(15話のみ)/辻谷耕史
出会い(第3話)
何隻もの艦船を沈めて世間を騒がしている謎の生物「大怪獣」を追うアメリカの戦艦・エイブラハム号に乗り合わせた自称・海洋学者。明るい性格だが普段から冗談ともホラともとれない話をする少し変わった男である。
大怪獣討伐に出動していたエイブラハム号はグランディス一味に追われていたナディアとジャンを救助し、グランディス一味を逮捕する。エアトンはその際、ジャン達の世話をエイブラハム号・メイビル艦長から任された。その晩、エアトンと食堂で語らっていたジャン達だが、そこに大怪獣発見の知らせが飛び込み、戦艦は戦闘態勢に入る。
だが、怪獣は戦艦の主砲による攻撃にもびくともしない。思わぬ事態に焦りを募らせるメイビル艦長は、怪獣の無事を喜ぶナディアに「だまれ、何隻も奴に沈められたのだぞ」と一喝。
直後にエイブラハム号は怪獣のはずであった海中の巨大物体から魚雷攻撃を受け中破、海に落ちたナディアとジャン、グランディス一味を乗せたグラタンを置き去りにして立ち去ってしまう(舵をやられたため進むのが精いっぱいで引き返せなかったという事情もある)。エアトンの出番はこの後、暫しなく、山寺宏一の担当もこの回のみである。
第15話
僅かな出番と台詞しかないが、この回のみ堀内賢雄が担当。アメリカ海軍は「仮面の男」からの情報をもとに艦隊を派遣し、怪獣=謎の潜水艦の討伐に動き出す。
ナディアとジャンの仇討のためエアトンも同行、が、その謎の潜水艦とはナディアとジャンが乗っている万能潜水艦ノーチラス号であり、アメリカ軍に情報を流したのはノーチラス号と敵対する秘密結社・ネオ・アトランティスだった(船舶を沈めていた大怪獣の正体は彼等の潜水艦・ガ―フィッシュ号であった)。
損傷したノーチラス号は深海に潜み攻撃をやりすごそうとしたが、時間を稼いでいる間、損傷した機関部から発生した有毒ガスによってフェイトら3人の機関員が犠牲になってしまった。
一方、この攻撃の際、調子に乗ったエアトンは海に落ち、運よく落ちてきたリンゴの樽としばしの漂流生活を送るハメになってしまったことが後に判明する。
南の島編
再登場と本格的なレギュラーとなった南の島編以降は辻谷耕史がエアトンを担当する。ノーチラス号をネオ・アトランティス一味に沈められたナディアとジャン、マリー、キングは南の島で先に漂着していたエアトンとグランディス一味に再会する。
エアトンによると、この島は海を漂流するように動いているばかりでなく、1日が早くなったり遅くなったり、暑いかと思えば寒い、寒いかと思えば暑い、異常な速さで走ることができるなど、おかしいことばかり起きているという。
この大きな無人島で一同はしばらく一応は平和に暮らしていたが、前触れもなく突然、島が海に沈んだことにより島を脱出することになった(エアトンはここで自分は実はイギリスの伯爵だということを明かすが、もとより言動が少々怪しい人物で、島では小さな騒動も度々おこしていたため、いつものホラ話の一環と受け取られ、だれにも信じてもらえなかった)。
アフリカ編
アフリカにたどり着いた一同はナディアの故郷が近くにあることを知り、タルテソス跡地に向かう。
しかし、そこにネオ・アトランティスが現れてナディアを捕らえ、次いで現れた万能戦艦N-ノーチラス号にジャン、マリア、グランディス一味らと共に合流。ネオ・アトランティスからの爆撃を避けるため、古代アトランティスの築いた大陸間海底トンネルに入ったN-ノーチラス号はそのまま太平洋に向かった。
最終決戦
N-ノーチラス号に乗りこみ最終決戦に向かうジャン、グランディス一味と別れ、日本の静岡県付近の太平洋沿岸の地に残る。
出撃寸前、サンソンから「おまえはいけ好かない奴だがマリーとキングのことをたのむ」と託され、看護婦のイコリーナ(船医である祖父のデンギルに説得されて残留)、科学技術部長(ノーチラス号の最古参乗員の一人で四角眼鏡の中年男性。ネモ船長達に後事を託され残留)と共にN-ノーチラス号を見送った。
最終決戦後、イギリスに帰り、本物の伯爵だったことが判明する。「おとなしく家を継いだ」という解説から、実家から出奔しているような状況だった様子。