概要
かすれた、しゃがれたような声や、そのような声の人のこと。いわゆる嗄声のことだが、良い意味合いで使われる。
風邪を引いているようにかすれ気味で、ノイジーだが、それが逆に魅力的に聞こえるタイプの声質を指す。
声帯に隙間があるため息が多く漏れ、声の中に息が多く含まれているように聞こえる状態のこと。
声に吐息が多く含まれるウィスパーボイスもあるが、より低音で、しわがれ気味な声を指すことが多く、特に歌手や声優に用いられる褒め言葉である。
男性にも女性にも用いられるが、どちらかといえば女性の声を表現するケースのほうが多い。
この場合の「ハスキー」はとうもろこしの皮という意味の「husk」に由来し、そこから乾いた、カラカラした、という意味に変化したとされる。
同じ掠れ声でも聞いている人に不快感を与えがちなダミ声とは別物で、魅惑的でセクシーと言われることが多い。
ハスキーボイスを持つ人は、生まれつき声帯に隙間があるため小さい時から掠れ気味ということもあれば、加齢や酒の飲み過ぎ、タバコの吸いすぎなどで声がでしわがれることもある。また、喉を酷使することによるポリープや声帯結節などの病気が原因の場合や、柔道・相撲・プロレスなどのスポーツ選手だと、喉元にダメージを受けたり、喉に脂肪がついたりしてハスキーになることがある。
ハスキーボイスに憧れ、あえて喉に悪いとされる酒やタバコを常用し、わざと声を潰そうとする人もいる。
例として、長渕剛はデビュー当初フォーク歌手らしい透明感のある声質であったが、ロックへの傾倒から自分の声を嫌い、焼酎やウイスキーでうがいをしてわざと声を枯らそうとしたというエピソードがある。しかし、実際には酒焼けだけでは声は大きく変わらず、ライブを多数こなすことで喉にポリープができてハスキーボイスになったようで、酒やタバコによる声の変化が必ず成功するとは限らない。
澄んだ声で知られる歌手や声優・俳優の中にも長年飲酒・喫煙の習慣があるという人もおり、逆にハスキーボイスでも普段は酒・タバコを避けているという人もいる。
ハスキーボイスの有名人
※主観によるところも大きいので、あくまで「そのように言われることが多い」人物を記載